「効く」プロモーション事例(Ⅰ)
将棋も金融も「次の一手」 竜王戦を特別協賛
野村ホールディングス
野村証券株式会社
未来共創カンパニー長
兼ブランド戦略共管 常務
池田 肇 氏
最高峰をサポート、反響続々
17歳の高校生棋士・藤井聡太七段の活躍などで注目が集まり、将棋がブームとなっている。その将棋界で最高峰のタイトル戦が、読売新聞社主催の「竜王戦」だ。証券会社国内最大手の野村証券を核とする野村ホールディングスが、2017年から特別協賛している。
「藤井七段というニューヒーローが出て、将棋に対する世の中の関心が一気に高まりました。10代から60代まで、世代を超えて真剣勝負で戦う。将棋って改めてすごいな、と思わせてくれました」と、野村証券の池田肇常務は将棋の魅力について話す。「中でも竜王戦は、女流やアマチュアも参加し、その時の最も勢いのある棋士が集まることに大きな魅力があります」
特別協賛を決めてすぐ、羽生善治九段(現)が竜王位を奪還、通算7期の獲得で「永世竜王」の資格を得、同時に史上初の「永世七冠」となる快挙を成し遂げた。そして棋士として初めて国民栄誉賞も受賞した。
「タイミングがとても良く、特別協賛していることも多くの人に伝えることができました。将棋は『次の一手』を読んでいく競技です。証券業界も、これからどうなるのか未来予測します。過去を知り、新しい物を学び、次の一手を読んで進んでいく。さまざまな競技がある中で、将棋は、私たちと根の部分で共通するものがあります。しかも将棋界最高峰の竜王戦は注目度が非常に高い。竜王戦をサポートすることで、これまで証券にあまりご縁がなかった方々からも反響がありました」
2018年1月16日 朝刊
2018年2月14日 朝刊
2018年9月28日 朝刊
芸術・文化の発展に寄与したい
今年10月に大賞が発表される「野村アートアワード」https://www.nomuraartaward.com/jp/
野村ホールディングスは、文化庁、宮内庁、読売新聞社が共同で進めている、「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』」にも特別協賛している。
「日本の大切な遺産の魅力を国内外に広く伝え、さらに修繕・保存して未来に伝えていく。過去と未来をつなぎ、時代の橋渡しをしていくという点に大いに共感しました」
野村ホールディングスはまた、現代アートのアーティストをサポートしようと、「野村アートアワード」を今年創設した。創業者・野村徳七は茶の湯や能に造詣が深く、文化・芸術の支援に力を注いだ。その思いが今に受け継がれている。
2019年1月14日 朝刊
「東京オリンピック・パラリンピックを控え、日本の文化や芸術を同時に発信しようというムードが高まっています。私たちのお客様にも、芸術に造詣が深い方が多い。そこで私どもも、芸術・文化の発展に少しでも寄与できれば、と考えています」
新聞社の役割については、「毎日毎日、どんな状況にあっても、全国何百万もの家庭一軒一軒に配っている。これは世界のどこにもない、日本だけの特徴です。読者と直接つながった信頼関係は非常に強いものがあります」と高く評価する。
そして「民間企業でありながら、公器としての面もあります。私たちだけでは出来ないことを出来る力が新聞にはあります。ですから、今後も、私たちが共感でき、日本を元気にしていくような取り組みには、喜んで協力したいと考えています」