「効く」プロモーション事例(Ⅱ)
真っ赤な「高校サッカー号外」 若者の心に届く
明治
株式会社 明治
マーケティング・開発統括本部
宣伝部 ブランド1G
堀越 槙吾 氏
全国47都道府県で配布
昨年の全国高校サッカー選手権大会(読売新聞社後援)の各地区大会決勝戦の終了後、全国47都道府県の48の地区(東京は2地区)で、決勝の熱戦を伝える読売新聞の号外が配られた。その裏面は、明治のヨーグルト「明治プロビオヨーグルトR-1」の全面広告。そう、これは重大ニュースの時に配られる号外の形をした「PR号外」だったのだ。広告面は、「あきらめなかった先にある、未来へ。」のコピーとともに、「体調管理で君の背中を押す」の小さな文字と明治プロビオヨーグルトR-1の商品が、目にも鮮やかな真っ赤な紙面の中に浮かび上がっており、とても目を引くデザインになっている。
全国大会開幕日の朝刊には、全48地区で配った号外紙面を集めた、高校サッカー応援広告を掲載した。また、人通りの多い新宿駅に、すべての号外を紹介する、大型の交通広告も設置した。
株式会社 明治宣伝部でヨーグルト部門を担当する堀越槙吾さんは、「新聞号外の特徴である『質の高い報道』と『リアルタイム性』を活用することで、大きな注目を集めることができました。配布していると、うれしいことなので校内で配ってほしいと喜んでくれた学校もありました」と、“号外効果”の手応えを語る。部室の壁に号外をはってくれた高校も多かったという。
俳優の大森南朋さん、五輪女子レスリング金メダリストの吉田沙保里さんが夫婦役のCMでおなじみの「明治プロビオヨーグルトR-1」は、健康意識の高い中高年層に広く浸透している。だが、一方で、10代、20代の若い世代の購入者がなかなか伸びないことが難点だった。
全国高校サッカー選手権大会は、学校関係者だけでなく、サッカーファンからも注目される冬の風物詩。号外を中心にした広告展開が評判を呼び、「部員や在校生、卒業生のTwitterや各種SNSで話題になったのはもちろん、部員の家族や学校がある地域の人たちなど若者以外の層にも広がる展開となりました」と堀越さん。若い世代に認知度を広げたいという狙い以上の結果となった。
2018年11月19日 PR号外(オモテ面)
PR号外(ウラ面)
読売新聞社の総合力で全国でのPR号外の制作・配布が可能に
元号改元でも号外を活用
新元号号外(オモテ面)
年が明け、新元号が決まると「令和元年」が「R1」と表記されることから、新聞などからの取材も相次いだ。「思いがけないことでしたが、こんなチャンスは二度とありません。元号改元のタイミングに合わせて、号外裏面、新聞本紙を使った広告展開をさっそく企画しました」
ところが、発表は改元のわずか1か月前。急いで「令和」の字を入れた特別パッケージも製作。通常なら3か月の準備期間が必要なところを、1か月で間に合わせた。
「天皇陛下ご存命中の改元は明治以降初めてのこと。社内では、広告の出し方を間違えると反感を買う可能性もある、という懸念の声もありましたが、改元の日に向かって世の中も盛り上がり、私どもの広告も好意的に受け止めていただけました」
今回、号外を利用したことで、新聞ならではのプロモーションの幅が広がったことを実感した。「何よりも信頼性の高さでは新聞にかなうメディアはありません。使い方次第で、大きな効果を得られるメディアだと思っています」
2019年5月1日 新元号号外(ウラ面)