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食品や飲料の購入銘柄は
どのように選ばれているか

新製品からロングセラーまで商品が多彩な食品ですが、生活者はその銘柄をどのように選んでいるのでしょうか。銘柄の選定状況や理由、食品ジャンル別の購入パターンを調べました。

男性でも9割以上が銘柄選定に関与

まず家庭で購入する食品や飲料の銘柄選定への関与状況を尋ねた(図1)ところ、「いつも選んでいる」(43.1%)、「選ぶことがある」(53.1%)、合わせて96.2%とほとんどの人が選定への関与があることがわかった。

関与は男女とも9割以上だが、女性は「いつも選んでいる」が57.5%で「選ぶことがある」40.7%より多い。一方男性は「選ぶことがある」64.3%が「いつも選んでいる」の30.2%より2倍以上のボリューム。

【図1】食品・飲料の銘柄選定をするか

銘柄の試し買いが多いのは、チョコレートや菓子

購入銘柄は固定されているのか、試し買いがどのくらいあるのかを食品ジャンル別に尋ねた(図2)。「いつも決まった銘柄のみを買う」固定派が多いのは、「調味料(酢、マヨネーズ等)」(34.3%)「ヨーグルト、ヨーグルト飲料」(23.9%)など。

「決まった銘柄があるが他の銘柄も買う」もしくは「決まった銘柄はなく、様々な銘柄を試しながら買う」という試し買いあり派が多いのは「チョコレート以外の菓子」(88.7%)、「チョコレート」(82.2%)「ハム・ソーセージ」(79.6%)などだった。

【図2】購入銘柄選定パターン

「体に良い」ことも固定購入選択の決め手に

前項のいずれかの食品ジャンルで決まって買う銘柄のある人の決め手になっているもの(図3)は、「味」(84.7%)、「値段」(71.8%)、「メーカー」(56.9%)に続き、「体に良い」(37.3%)が入り、健康志向の食品の好調が反映された結果となった。

【図3】決まった銘柄購入の決め手になっているもの

新銘柄を試すきっかけ、店頭以外ではテレビCMか新聞広告

いずれかの食品ジャンルで銘柄の試し買いをする人にそのきっかけを聞いた(図4)。「店頭で見て」(69.5%)に「テレビCMを見て」(62.4%)が迫っており、「新聞広告を見て」(37.6%)は3番目のスコアとなった。店頭やテレビCMは女性のほうが高いが、新聞広告は男女差がないのが特徴。また「家族・知人から聞いて」が約2割、「Web上の評判を読んで」が1割弱と、口コミの影響はそれほど大きくない。

購入銘柄を「いつも選んでいる」人では男女で異なる傾向が見られた。男性では「テレビCMを見て」(65.7%)が「店頭で見て」(57.1%)よりも多く、「新聞広告を見て」(48.6%)も比較的近いスコアで続いている。銘柄選定高関与の男性は、女性に比べ店頭状況にあまり左右されず、事前に広告で見た新銘柄を初志貫徹で試す傾向にあると言えるのではないだろうか。

【図4】新銘柄を試すきっかけ

新銘柄を試す際、CMや広告がかなりの割合できっかけになっていることがわかった。男女問わず家庭で広く回し読みされる新聞での広告を、食品の各銘柄の購入者拡大に有効に活用いただきたい。

(松沼久利)

【調査概要】 調査実施日:2017年1月13日(金) 調査地域:首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県) 調査対象:読売新聞を購読している15歳~69歳の男女個人 調査方法:パソコンを利用したウェブ調査 有効回答者:239人(男性126人・女性113人) 実査・レターヘッド:株式会社ビデオリサーチ 調査企画・設計:読売新聞東京本社広告局

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