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若い「オーディエンス」が“紙拡散”を担っている

SNSのユーザーは若年層中心、一方、新聞読者はシニアの割合が多いことから、新聞広告とSNSの相性は一見よさそうに見えないかもしれない。しかし、実際にSNS拡散は起きている。このギャップをひも解くため、全国新聞総合調査(J-READ)を用いて、新聞とSNSを関連させた行動をとっている人についての考察をしてみたい。

30代以下がSNSのメインユーザー

まず、SNS周りの行動をしているのはどの年代かを確認する。パソコン、スマートフォンなどいずれかのデバイスで、ブログ・SNSの利用をふだん行う人は、全体では半数強の54.3%(図1)。高いのは15~19歳と20代で約8割が利用。30代が7割、40代が6割と年代が上がるごとに少なくなっていて、若年層が担っていることがわかる。

【図1】SNSやブログを利用している人の割合

新聞からの拡散は2割が発信者、8割が受け手・拡散者

次に、新聞との関係について考えたい。「新聞で読んだことをブログやSNSなどで紹介する」、つまり「新聞→SNS」の動き、逆の「ブログやSNSなどで紹介されている情報から新聞を見たことがある」という「SNS→新聞」の動き、いずれかの新聞とSNSをつなぐ行動をする人は「新聞に関連するSNS積極層」と呼ぶことができる。「新聞→SNS」の動きをする「発信者」が2割で“紙拡散”の起点となり、残りの8割が「受け手・拡散者」として「SNS→新聞」の動きで拡散を大きくする構図になっているようだ(図2)。

【図2】新聞に関連するSNS積極層

若年層が多い「SNS積極層」は「オーディエンス」

図3は「新聞に関連するSNS積極層」の年代構成。下段のグラフが示す新聞読者では、30代以下は34.4%だが、積極層(「発信者」「受け手・拡散者」)では5割~6割を占める。新聞起点のSNS積極層は、通常の新聞読者とは異なり、若年層の比率が高い。SNSとの相性がよいという特性から「オーディエンス」と呼びたい。

【図3】新聞に関連するSNS積極層の年代構成

「よみバズ」起点となる読売オーディエンスは推定27万人

最後に、“紙拡散”の起点として新聞広告を発信しえるオーディエンスは読売新聞にはどのくらいいるのかを推計してみた(図4)。読売新聞の閲読者数は推計2077万人。そのうち、1年間に「新聞広告を見て、自分のホームページやブログ、SNSなどに関連する内容を書いた」人は1.3%で推計27万人、この27万人が読売新聞の広告のSNS拡散の起点となり、大小さまざまな「よみバズ」を起こしているということになる。

「よみバズ」発信者もSNS積極層と同様、若年層の割合が高く、30代までで6割近くを占める。推計人数は15万6000人。本号でも紹介している若年層向けコンテンツの拡散は、この層によって担われているのだろう。

【図4】紙拡散「よみバズ」発信者数推計(全国)

調査概要:2016年全国新聞総合調査(J-READ)

調査期間:2016年10月16日(日)〜10月22日(土) 調査地域: 全国47都道府県の全域 調査対象:調査時に満15歳〜69歳の男女個人 サンプリング:RDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)で調査対象者を抽出し、調査への協力を依頼 調査方法: 調査の依頼に応諾した対象者へ日記式調査票と付帯調査票を郵送で配布し、郵送で回収 有効回収数:28,805 調査企画・設計/レターヘッド・実査:株式会社ビデオリサーチ
*標本サイズは各都道府県の15歳〜69歳人口に合わせたウエート集計後の規正標本サイズを表しています。回収数とは異なることにご注意ください。

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