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STORYストーリー

新聞二連版に特製メジャーを載せ腹囲測定!
ロート製薬の「気づきを生む」コミュニケーション

ロート製薬は、新聞紙面をお腹に巻き付けてメタボ(腹囲)チェックしませんか、というユニークな新聞広告を1月13日朝刊二連版に掲載した。まさに正月太りが気になる時期の出稿、その狙いと成果を聞いた。

2023年1月13日読売新聞朝刊 二連版

2023年1月13日読売新聞朝刊 二連版

脂肪を分解・燃焼する「新・ロート防風通聖散錠満量」

遠藤 亜希 氏

ロート製薬株式会社
マーケティング&コミュニケーション部
遠藤 亜希 氏

――「新・ロート防風通聖散錠満量」は、和漢箋(わかんせん)シリーズの漢方薬ですね。

遠藤氏:和漢箋は2006年に誕生した漢方・生薬シリーズです。漢方・生薬と聞くと難しく感じる方もいらっしゃいますが、漢方をもっと身近に感じてもらって、体の内側から不調、悩みを解決してもらいたいという思いから誕生したシリーズです。寝違えや肩こりに効く「ガチラック」、だるさや痛みを感じるむくみに効く「ラクリア」など何に効くのか分かりやすい商品名にしたり、飲みやすさを考えた錠剤の形状を採用したり、少量入りのパウチタイプもラインナップしたりと、漢方・生薬の原料・抽出方法にこだわるだけでなく、その効き目を手軽にお使いいただくための工夫にもこだわった商品です。

ロート防風通聖散錠シリーズ

新・ロート防風通聖散錠満量

新・ロート防風通聖散錠満量
(第2類医薬品)

新・ロート防風通聖散錠T

新・ロート防風通聖散錠T
(第2類医薬品)

新・ロート防風通聖散錠ZII

新・ロート防風通聖散錠ZII
(第2類医薬品)

――その中で「新・ロート防風通聖散錠満量」というのは?

遠藤氏:今回の「新・ロート防風通聖散錠満量」は、脂肪を分解・燃焼する働きがあり、お腹周りの脂肪を落としたい方、肥満症のお腹が気になる方におすすめの医薬品です。「新・ロート防風通聖散錠」にはいくつか種類があるのですが、中でも「満量」は、使用する生薬の量がシリーズ中最大で、成分の抽出方法にもこだわっています。

変わろうと思う人の背中を押す広告を

――1月13日の読売新聞朝刊の広告は、二連版(見開き30段)の対角線を腹囲測定のメジャーに見立てたユニークな広告でした。

ロート製薬 Twitterアカウントより

ロート製薬 Twitterアカウントより

遠藤氏:肥満対策の商品は世の中にさまざまあり、単に商品機能をお知らせするのでは差別化が難しい。お客さまが行動を変えるきっかけ、動機づけになるような広告にしたいというのが、今回の新聞広告の出発点でした。「お腹の脂肪を落とします」と商品機能を知らせるのではなく、飲んで変わろうと思う人の背中を押す、そのきっかけになるような広告にしたい、と考えました。

広告の掲載日を「お正月明け」の1月13日というタイミングにしたのもそのためです。「正月太り」が気になるこの時期に、リアルサイズのメタボチェックのメジャーを目にしたら、心当たりのある人は「痩せよう」と思うだろうし、自分の健康と向き合うきっかけにもなると思ったのです。肥満対策というと、お腹がドンと出ているような、「太っていること」を強調するような広告が多いと思いますが、あくまでプラスでもマイナスでもなく、自分の体の現状を客観的にまず知ることが行動を変えるきっかけになると思っています。

――対角線が93.7cmの新聞見開き30段のサイズが、そのメタボチェックにはぴったりだったというわけですね。

遠藤氏:腹囲について、男性85cm以上、女性90cm以上がメタボリックシンドロームの判断基準の必須項目になっています。読売新聞の二連版広告のサイズは本当にぴったりですね。女性のメタボ注意ラインも載せていますが、今回の広告のメインターゲットは、40代、50代の男性を想定しています。

掲載後POSデータが前年同週超え

――広告掲載後の反響はいかがでしたか。

遠藤氏:広告掲載後、お客様サポートセンターにも問い合わせ件数が掲載週、翌週と増えました。広告紙面のメジャーで実際にお腹を測ってメタボだと気づいたという声や、商品の販売先に関する問い合わせが多かったですね。また、POSデータも前後1か月の中で最も高い数値を記録しましたし、前年同週比でもアップしました。

――広告出稿後のPOSの動きは、テレビと新聞では違いますか。

遠藤氏:媒体というより、商品によって広告出稿後のPOSの動きは違うと思います。実は新・ロート防風通聖散錠満量はテレビCMも出稿していますが、ターゲットが新聞購読者と重なっていることもあって、新聞広告の方がPOSデータが上がる傾向です。今回の広告は、その中でも特に効果が高かったということです。また、POSが上がるだけではなく、SNSで拡散されることも多かったですね。

sns
sns

SNSでも発信

――今回の広告は、家庭内でも話題になったと思うのですが。

遠藤氏:まさにそれも今回の広告の狙いでした。家族で腹囲を測ってもらって、「お父さん、測ってみようよ」みたいな会話が生まれたらいいと思っていました。弊社の商品も家族で使うものが多いのですが、家族でゆっくりと見て語り合える媒体と考えると、新聞以外にない。どうしたら新聞広告が家族で話題になるのか。今回のような使い方が、そのヒントになると思っています。

新聞広告は「気づき」を生むメディア

――今後どういう広告展開を考えていらっしゃいますか。

遠藤氏:和漢箋だけではなくロート製薬全体にも言えることですが、これまでの広告は商品認知、機能訴求が中心でした。今回の広告のように、お客さまの「気づき」を引き出すような広告が今後は重要になると考えています。もともと和漢箋は、自分の体調を整えるために漢方を身近な選択肢にしてもらおうということからスタートした商品です。こちらからお薦めするのではなく、お客さま自身が気づいて「選ばれる」商品になることを目指して、今後の広告コミュニケーションを考えていきたいと思っています。

――そこでの新聞広告の役割は?

遠藤氏:新聞は、真面目に伝えるメディアだからこそ遊び心のある広告が目立つ。記事がたくさん並ぶ中に、漫画やイラストがあれば目立つ。新聞広告は、発想を少し変えただけでギャップが作りやすい場だと感じました。同時に、そのギャップがSNSでの拡散や家族間のコミュニケーションも生む。お客さまの「気づき」を生む場として、新聞広告は非常に適したメディアだと思います。今回の広告は、その良い事例になったと思います。

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