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ネット時代の「選ばれる1社」へ
センチュリー21が「こども絵画コンテスト」を主催

世界的な不動産仲介ネットワーク「センチュリー21」が日本で営業を開始してから40年。ケイン・コスギさんのCMでおなじみだが、2021年に「クレヨンしんちゃん」をイメージキャラクターに採用し、新たな広告展開を始めた。23年からは、小学生を対象にした「家族がしあわせに暮らせる家 こども絵画コンテスト」を読売新聞をパートナーとしてスタート。その狙いとは何だろうか。

「みんなの、街の、不動産屋さん。」センチュリー21

遠藤 晃 氏

株式会社センチュリー21・ジャパン
フランチャイズサポート第2本部長補佐
(兼)広告企画ビジネスユニット長
遠藤 晃 氏

――センチュリー21・ジャパンは、今年40周年を迎えたそうですね。

遠藤氏:センチュリー21はアメリカに本部を置く世界的な不動産仲介ネットワークです。設立は1971年、世界70か国以上で展開しています。センチュリー21・ジャパンは1983年10月、伊藤忠商事がセンチュリー21と提携し設立されました。首都圏に最初の加盟店12店舗がオープンしたのはその翌年の84年7月ですから、今年2024年で営業開始40周年になります。世界各国とも店鋪はフランチャイズで、個々の加盟店が独立した経営を行いながら、センチュリー21のブランドのもと、不動産の売買や賃貸仲介サービスを提供しています。日本では、現在、売買と賃貸両方扱う不動産仲介会社の中ではNo.1の店舗数(※)を誇っています。その中で我々センチュリー21・ジャパンの役割は、広告宣伝、ITシステムの提供、それから加盟店の経営者や店舗スタッフの研修などです。

※2023年7月時点/東京商工リサーチ調べ
売買・賃貸の両方を取り扱う不動産仲介フランチャイズ業としての全国における店舗数

――センチュリー21のイメージキャラクターに、「クレヨンしんちゃん」が加わりましたね。

遠藤氏:2021年にテレビCMを今の形に変えています。2000年から出演いただいているケイン・コスギさんに加え、2021年から稲村亜美さんと「クレヨンしんちゃん」をイメージキャラクターとして加えています。同時に「みんなの、街の、不動産屋さん。」というスローガンも使うようになりました。

現在放映中のテレビCM

現在放映中のテレビCM

センチュリー21

――テレビCMの方向性を変えた理由は何ですか。

遠藤氏:センチュリー21は2018年にVI(ビジュアル・アイデンティティ)を実施して、世界的にロゴや店舗デザインを一新しました。コーポレートカラーをそれまでの黄色から、黒と白とゴールドを基調にしたものに変更し、非常にスタイリッシュな雰囲気になりました。一方CMでは、親しみやすさを全面に出し、「クレヨンしんちゃん」をイメージキャラクターに据えて「みんなの、街の、不動産屋さん。」をスローガンにしたのです。

協業の決め手は全国で最も読まれている読売KODOMO新聞

――2023年から「家族がしあわせに暮らせる家 こども絵画コンテスト」を読売新聞後援で始めました。経緯をお聞かせください。

遠藤氏:きっかけは、2023年3月末に加盟店1000店舗を達成したことです。達成を記念して、SDGsやサスティナブルを意識した社会貢献活動を実施したいということで上がったのが「子どもの教育」というテーマでした。それを複数の媒体社に相談して決めたのが、読売新聞から提案のあった「家族がしあわせに暮らせる家」をテーマにした「こども絵画コンテスト」でした。センチュリー21はブランド理念として「地域社会への貢献」を掲げていますが、コンテストを通じて地域の家族とのつながりも深めることができると考えたからです。

――読売新聞に決められた理由というのは?

遠藤氏:もちろん、読売新聞が教育的に意義のあるコンテストのパートナーとして社会からの信頼性が高く相応しいということもありますが、コンテストの募集媒体として小学生を対象とした新聞で最も多く読まれている「読売KODOMO新聞」を発行していることが、大きな理由です。

――「読売KODOMO新聞」は、小学生だけでなく保護者も読者ですね。

遠藤氏:保護者に対してのアピールも期待しますが、幼い時からセンチュリー21に親しみを持ってもらいたい、という思いがまずあります。絵画コンテストに応募した“彼ら彼女ら”が成長した時に、センチュリー21を思い出してくれることがブランドの大きな財産になると思っています。

――コンテストの審査会の雰囲気や、応募作品を実際にご覧になってお感じになられたことを教えてください。

遠藤氏:審査会場に並べられた絵のカラフルさと、かわいらしさには感動しました。応募も北海道から九州まであって、「読売KODOMO新聞」が全国で読まれていることを実感しました。表彰式は大手町の読売新聞東京本社で行われましたが、受賞した児童は小学生のときに大手町の本社で表彰されたことはおそらく一生覚えていることでしょうね。

――今回のコンテストでは、作品募集チラシを制作し、加盟店でも配布しました。

遠藤氏:チラシの制作・印刷は読売新聞に協力いただき、全国の加盟店に配って、小学生のいるご家族に渡してくださるようお願いをしました。これまで本部と加盟店の関係は、フェアなどのポスターを加盟店に送付するなど、一方通行がほとんどでした。それぞれの加盟店は独立自営なので、本部から何かを強制することはありません。あくまでイベントへの協力は加盟店の自主判断です。ところが、今回は加盟店関係者のお子さんからも応募がありました。社会的意義のある「こども絵画コンテスト」ということで、これまでと違う本部と加盟店の関係が生まれたように思います。

“大人になっても、記憶に残るブランド”を目指す

――今後の広告・PRへの考えや方針を教えてください。

遠藤氏:センチュリー21の強みは、北海道から沖縄までそれぞれの地域に根ざしている不動産屋さんが加盟しているところです。当然、地域によっても店舗によっても、得意とするところは違います。個人事業所もありますし、100人近い従業員がいる店鋪もあります。センチュリー21が生まれたアメリカとも事情は違います。今まで試行錯誤しながらセンチュリー21・ジャパンのあり方を模索してきました。しかし、40周年を迎えて、また違う方向に行く必要が出てきたと感じています。

――どういうことでしょうか。

遠藤氏:不動産会社を何社も回って物件選びをする時代ではなくなっているからです。今はネットが発達して物件情報は見放題です。そういう時代に我々が「選ばれる1社」になるために何をすべきか。これまでの広告活動もあって認知度が高いことがセンチュリー21の強みですが、調査をしてみると助成想起で名前が出るものの、純粋想起では難しいことがあります。そういった中で「選ばれる1社」になるための試みのひとつが「クレヨンしんちゃん」のイメージキャラクター起用であり、読売新聞をパートナーとして始めた「こども絵画コンテスト」です。大人になっても記憶に残るようなブランドや企業。「子どもの夢を大事にする」というブランド・企業イメージが、これからの時代には大切になると考えています。

左から広告企画ビジネスユニット 担当課長 藤井由香 氏、遠藤氏、同ユニット 板野小春 氏

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