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【東急不動産ホールディングス】
グループ企業の環境活動を第三者の視点から発信

東急不動産ホールディングスは、2022年10月から、グループ各社の環境活動を紹介する「GREEN PIONEER NEWS」の発信をコーポレートサイトで始めた。コンテンツの制作にあたっているのは、YOMIURI BRAND STUDIO(YBS)。グループ企業のさまざまな環境活動をコンテンツにして広く公開する理由を聞いた。

東急不動産ホールディングス
福岡 拓也 氏

東急不動産ホールディングス 
コーポレートコミュニケーション部
ブランドマネジメントグループ 主任
福岡 拓也 氏

――東急不動産ホールディングスは、2021年5月に長期ビジョン「GROUP VISION 2030」を出されています。

福岡氏:東急不動産ホールディングスの設立は2013年。東急不動産、東急コミュニティー、東急リバブル、東急住宅リース、学生情報センターの主要5社を中心に東急不動産ホールディングスグループとして多様な事業を展開しています。

グループの原点は、渋沢栄一によって1918年に設立された田園都市株式会社にあります。東京の都市化が進み、住宅が不足する時代に取り組んだのが、イギリスで提唱されていた自然豊かな「田園都市」の建設でした。以来、100年以上にわたり、設立者が掲げた高い志を「挑戦するDNA」として継承し、グループとしてさまざまな社会課題の解決に取り組んできました。今、コロナウイルスの拡大や急速なデジタル化、脱炭素社会の進展等を背景に、人々の働き方や生活スタイルが大きく変わりつつあります。このような背景の中、サステナブルな成長を実現するため、2030年を目標年度として策定したのが「GROUP VISION 2030」であり、このなかで「環境経営」「DX」の2つを全社方針として掲げています。

――長期ビジョンと同時に「WE ARE GREEN」というスローガンも作られていますね。

福岡氏:「WE ARE GREEN」は「GROUP VISION 2030」の策定と合わせて作られたスローガンです。グリーンは私たちのコーポレートカラーです。「GROUP VISION 2030」で掲げた「魅力あふれる多彩なライフスタイルの創造を通じて、誰もが自分らしく、いきいきと輝ける未来の実現」を目指して、グループ会社それぞれが持つ特徴や強みを融合させながら価値創造に取り組んでいく、というグループの姿勢を示しました。

第三者視点で環境活動を伝えるサイト「GREEN PIONEER NEWS」

――2022年10月からコーポレートサイトで、そうしたグループのさまざまな取り組みを伝える「GREEN PIONEER NEWS」をスタートしました。その理由を聞かせてください。

福岡氏:「GREEN PIONEER NEWS」は、「GROUP VISION 2030」の全社方針のひとつ「環境経営」にのっとり、東急不動産ホールディングスグループが行っている環境に対するさまざまな取り組みを深く理解してもらうことが狙いです。もちろん、環境先進企業のイメージを広く認知してもらうことが目的ならテレビCMも有効です。グループの中核企業である東急不動産では、今年1月1日から俳優の二階堂ふみさんを起用し、東急不動産の風力発電所を背景にしたテレビCMの放映を開始していますが、それだけで深い理解を得ることやどんな思いで事業に取り組んでいるかを詳細に伝えることは難しい。私たちの「ファン」になってもらう、というフェーズには、なかなか至りません。表層的な情報として発信するだけではなく、一つ一つの事業をより詳細に、関係者の方の思いにも触れながら皆さんに紹介をしていくことで、東急不動産ホールディングスのファンを増やしていくことが、「GREEN PIONEER NEWS」を始めた理由です。

――「GREEN PIONEER NEWS」のコンテンツ制作に読売新聞のYBSがあたっています。

福岡氏:企業の具体的な取り組みを一般の方に伝える場合、一歩間違えると押し付けがましさが出てきてしまう恐れがあります。「GREEN PIONEER NEWS」を始めるにあたっては、第三者視点で、取り組みの背景や担当者の思いをしっかり理解して記事にしてくれるようなパートナーが必要だと感じていました。YOMIURI BRAND STUDIOは、担当記者の実績も豊富ですし、実際に仕事を進める中でも、こちらの意図や社会的バックグラウンドをしっかり理解して進めてくれます。例えば、風力発電に関して記事にするのであれば、なぜそれを始めるに至ったか、その背景から語る必要があります。新聞記者出身のライターの方は、それまでのさまざまな知見を踏まえた上で、深いところまで取材しコンテンツを作っていると感じています。

――「GREEN PIONEER NEWS」の記事は2022年10月3日、その風力発電、北海道の「リエネ松前風力発電所」が最初でした。

福岡氏:東急不動産が北海道の松前町で風力発電所を建設・運営しているという事実はニュースリリース等でお伝えすることができます。それだけでも東急不動産ホールディングスが環境に力を入れているというイメージが醸成されると思いますが、さらに実際には、社員が常駐し松前町役場と連携をして町のお祭りにも参加し、そのお祭りの電気も供給したりしている。つまり、事業としてだけではなく、地域社会へも貢献したいという思いで担当者は向き合っている。そのような点を「GREEN PIONEER NEWS」では、松前町長や商工会青年部部長や松前事務所に常駐する社員のインタビューなどを交えながら伝えています。

新聞広告でファンづくりとサイトへの誘導を図る

――3月19日には、「GREEN PIONEER NEWS」からピックアップしたコンテンツで構成した新聞の広告特集を掲載しています。

2023年3月19日全国朝刊

福岡氏:10月から「GREEN PIONEER NEWS」で記事を積み上げていって、新聞広告を掲載したのは3月でした。通常の広告の役割は、基本的には「東急不動産ホールディングスが環境に力を入れている」というイメージを上げることだと思っています。今回は、新聞という媒体の特徴および読者層を踏まえ、この新聞広告の中にこれまで積み上げてきたコンテンツの一部を抜粋し、読み物として機能する広告紙面にしました。その狙いは、単なるイメージだけで終わらせるのではなく、われわれの活動を理解していただき、東急不動産ホールディングスのファンになっていただくことにあります。紙面にはQRコードも載せていてウェブサイトに飛べるようにしています。

――広告では、「脱炭素社会」「循環型社会」「生物多様性」三つの取り組みを取り上げていますが。

福岡氏:「GROUP VISION 2030」における前半フェーズの経営計画として、2022年5月に「中期経営計画2025」を策定しました。その中で、環境経営の重点課題として掲げているのが「脱炭素社会」「循環型社会」「生物多様性」の三つです。新聞広告では「GREEN PIONEER NEWS」で積み上げてきた記事の中から、「脱炭素社会」は先ほどの松前町の風力発電、「循環型社会」は森を守ることがリゾート地の財産という考え方で開発を進めている東急リゾートタウン蓼科、「生物多様性」は都市部のビルで未来を先取りしたような「スマートビル」でありながら、米や野菜の無農薬栽培、養蜂などを行う東京ポートシティ竹芝(東京都港区竹芝地区)の例を取り上げています。

――東京ポートシティ竹芝ではビルの中で無農薬の野菜を作ったり、入居しているテナントや住居棟の住民たちが参加するイベントとして田植えを実施したりされていますね。

東京ポートシティ竹芝
東京ポートシティ竹芝

福岡氏:グループの中核企業である東急不動産はオフィスビルや商業施設の開発がメインですが、ただ開発するだけではサステナブルな社会形成には繋がりません。そこで以前から石勝エクステリアというグループ企業と連携しながら屋上の緑化・農作物栽培等に取り組んできました。東京ポートシティ竹芝はその一例です。グループ同士が連携をしながらよりよい地域社会、未来社会をつくるために貢献しているというのは、まさに「GREEN PIONEER NEWS」で伝えたいことでもあるんですね。

グループ各社の一層の連携へ

沖本 智美 氏

――「GREEN PIONEER NEWS」の役割はグループの横の連携を強化することにもある?

福岡氏:「GREEN PIONEER NEWS」のメインのターゲットは一般的なビジネス層ではあるのですが、もう一つのターゲットにグループの従業員がいます。ただ環境に対する取り組みを紹介するだけだと、「うちの会社はそういうことやってないから関係ない」と、各社の従業員の興味もそこで終わってしまう可能性があります。そうではなくて、従業員の思いや熱量を通じて、グループの創業の精神「挑戦するDNA」を伝える。そういうコンテンツにしてほしいというのは、サイトを立ち上げる前、YBSの記者の方に強くお願いをした点でもあります。サイトがスタートして半年が経ち、グループ各社から「うちの取り組みも紹介してほしい」という声が聞かれるようになり、いい循環が生まれてきたと思っています。

「WE ARE GREEN」のロゴをよく見ていただくと、グリーンのグラデーションになっています。これはグループ会社の多彩な事業や人財の多様性を表しています。グラデーションで繋がっているように、グループ各社間の垣根を超えて「GROUP VISION 2030」の達成を目指して一丸となってやっていこうということ。「GREEN PIONEER NEWS」で各社の取り組みや従業員の熱量に横断的に触れることで、その一助を担えると考えています。

WE ARE GREEN
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