調査データで見る「大阪・関西万博」
開幕まで3年の広告で高まる興味や注目
~課題は内容の認知と首都圏への広がり~
「2025年国際博覧会」(略称:「大阪・関西万博)開幕のちょうど3年前となる2022年4月13日、読売新聞(全国版)に“大阪・関西万博 開幕3年前広告特集”が掲載されました。読売新聞社広告局では、新聞広告共通調査プラットフォーム「J-MONITOR」の定型調査を首都圏と近畿圏で実施。両地域での反応の違いから、近畿圏で盛り上がりが先行している様子が浮き彫りになりました。
調査結果のポイント
- ☞「大阪・関西万博」の名称は広く知られている。一方、内容については地元・近畿圏においてもまだ半数に及ばず
- ☞ タイミングや話題性に対する評価も、地元・近畿圏が首都圏を上回る。広告興味度はじめ、広告評価も首都圏よりも近畿圏でより高い
- ☞ 新聞広告が「注目」や「ホームページの閲覧」も喚起。近畿圏においては3人に2人があらためて大阪・関西万博に注目
◆ 「名前は聞いたことがある」を含んだ認知状況は、首都圏83.5%、近畿圏96.6%
◆ 「事業内容まで知っている」は首都圏で21.6%。近畿圏ではこれを大きく上回るが、まだ半数に届いていない
◆ 広告接触率は両地区とも8割超、「確かに見た」も7割に迫る。地区間で大きな差は見られない
◆ 広告興味度で近畿圏(84.3%)が首都圏(68.2%)を16.1ポイント上回ったのを筆頭に、4指標とも近畿圏が首都圏を上回る
◆ いずれもトップボックス(あてはまる)での差が大きく、近畿圏でより高く評価されている様子が見て取れる
高評価の背景を理解するうえでヒントになる自由回答
「万博をやらなくてもいいのに」と思っていたけれど、この内容を見ていたら興味が持てました。SDGs、海を守っていくためにいろいろなアイデアで環境保護を推進していってほしいです(首都圏・女性50代)
「1970年の万博に何度か行ったものとしては、夢が膨らむというか期待でわくわくです。次回万博の一部をお知らせしているようで、非常に興味深く拝見しました。今後の広告にも大いに期待しています」(近畿圏・男性60代)
◆ 「タイミングがよい」は、両地区とも平均(10.5%)を上回り、首都圏14.4%、近畿圏25.5%
◆ 「話題性がある」は、平均(14.7%)との差がより大きく、首都圏33.1%、近畿圏42.6%
◆ 「3年前」というタイミングでの広告掲載が、地元でより高く評価されたことがわかる
※2018年4月1日~2021年3月31日 J-MONITOR定型調査(読売新聞調査5地区計)
高評価の背景を理解するうえでヒントになる自由回答
「日本国内だけでなく世界でも話題になるイベントになる。水素燃料の普及は環境問題の解決策のひとつとして重要だ」(首都圏・男性40代)
「万博まであと3年というタイミングで、関心を持つにはいい機会だと思う」(近畿圏・男性40代)
◆ 「あらためて『大阪・関西万博』に注目した」人は、首都圏でも44.9%という高いスコア。近畿圏ではさらに高い66.8%
◆ 「ホームページを見たいと思った」は、首都圏12.7%、近畿圏22.1%。広告が大阪・関西万博について調べるきっかけになっている
高評価の背景を理解するうえでヒントになる自由回答
「万博については気になりつつ、具体的な内容を知らなかったので興味深かったです。より詳しい内容を知りたいのでネットを見てみようと思っています」(近畿圏・男性50代)
「万博は何年もかけて準備されている大規模事業であることは知っていましたが、完成の写真を見て初めて、海上で行われること、様々な新しい取り組みが行われていることを知ることができました」(近畿圏・女性29歳以下)
新聞広告共通調査プラットフォーム J-MONITOR 調査概要
▶ 調査対象者:読売新聞を購読している15歳~69歳の男女個人 ▶ 調査エリア:首都圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)/近畿圏(大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・奈良県・和歌山県) ▶ 調査実施日:2022年4月13日(水) ▶ 抽出方法:新聞広告による公募を中心とし、インターネット調査モニターパネルからの公募で補完。応募者をJ-READの当該地域・対象者の性×年齢・職業・家族人数等の属性に従い割付 ▶ 調査方法:パソコン・スマートフォン等を利用したウェブ調査。新聞紙面に関する設問は原則として新聞紙面を手元に用意して回答する再認法 ▶ 標本サイズ:1パネルあたり原則約300名 ▶ 有効回答者数:240人(首都圏)・235人(近畿圏) ▶ 調査機関・レターヘッド:株式会社ビデオリサーチ