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第27回読売出版広告賞 贈賞式レポート

読売新聞社は2023年1月25日、「第27回読売出版広告賞」の贈賞式を東京・大手町の読売新聞東京本社ビルで開催し、大賞のKADOKAWAを始めとした受賞各社に表彰盾と副賞を贈呈しました。

「読売出版広告賞」は、出版広告の活性化と出版界の発展に貢献することを目的として、1996年に創設されました。「言葉」や「活字」にこだわった表現が多い出版広告を、独自の基準で選考委員が審査し、大賞・金賞・銀賞・銅賞と、朝刊一面の広告に限定した特別賞が受賞した広告主に贈られます。第27回の対象広告は2021年12月7日から2022年12月8日までに読売新聞に掲載されたすべての出版広告です。

坂本局長

贈賞式の冒頭、主催者を代表して読売新聞東京本社取締役広告局長の坂本裕寿が挨拶しました。

まず、受賞社の皆様へのお祝いの言葉を述べた後、新聞広告の中において特に出版広告は社会性・メッセージ性をまとう広告であり、今回の受賞作品も大賞をはじめ世相や時代を深く考えさせるものだったと語りました。そして読売新聞社が今後も出版界を盛り上げ、活字文化の発展に尽力していくとの言葉で締めくくりました。

続いて各賞の贈賞が行われました。プレゼンターは坂本局長が務めました。

■大賞 KADOKAWA「今こそ戦争について、考えよう」

(2022年5月10日付朝刊 全15段)

受賞:KADOKAWA 代表取締役社長 夏野 剛 様

受賞:KADOKAWA 代表取締役社長
夏野 剛 様

■金賞 講談社「スモールワールズ」

(2022年2月6日付朝刊 全5段)

受賞:講談社販売局局次長兼宣伝部部長 高嶋 祐一郎 様

受賞:講談社販売局局次長兼宣伝部部長
高嶋 祐一郎 様

■銀賞 大修館書店「ジーニアス英和辞典」

(2022年11月11日付朝刊 全5段)

受賞:大修館書店販売部課長 木村 一彦 様

受賞:大修館書店販売部課長
木村 一彦 様

■銅賞 小学館「大ピンチずかん」

(2022年10月21日付夕刊 全3段)

受賞:小学館マーケティング局書籍SP室 鈴木 里彩 様

受賞:小学館マーケティング局書籍SP室
鈴木 里彩 様

■特別賞 朝日出版社「エモい古語辞典」

(2022年8月4日付朝刊 3段8割)

受賞:朝日出版社広告部 主任 森 健太朗 様

受賞:朝日出版社広告部 主任
森 健太朗 様

続いて選考委員長の北村薫氏による審査総評です。

北村薫氏

北村氏は、KADOKAWAの広告は選考委員全員が投票し満場一致での大賞受賞であること、また時が経ったときにも今この時代を思い出させる作品であると述べました。金賞の講談社と銀賞の大修館書店の広告には「言葉への信頼」が強く感じられ、銅賞の小学館の広告の「画像の力」には目を奪われたと評しました。また特別賞は近年稀にみる激戦となり、最後は広告に掲載された「猫毛雨(ねこんけあめ)=猫の毛のようにこまやかな雨」という言葉との出会いが北村氏にとって印象的だったことが決め手となり朝日出版社が受賞した、と選考会の様子を明かしました。

受賞:夏野剛氏

最後に、受賞社を代表してKADOKAWA夏野社長からご挨拶をいただきました。

今回の受賞広告の掲載は、ウクライナでの戦争勃発を受けて、KADOKAWA社員の方から何かできないか、という声が夏野社長あてに社内コミュニケーションツールで届いたことが端緒だったとのこと。そこで出版社ならではの試みとして、戦争について伝えるKADOKAWAの9作品を無料ダウンロードすることを新聞広告掲載で知らせたところ、39万ダウンロードを記録。また戦禍にあるウクライナの人たちに対し、社員の皆さんから集まった分とさらに同額の金額をKADOKAWAとして一緒に寄付したそうです。

和やかな雰囲気の中、贈賞式は終了しました。

今年も心に響く書籍広告に出会うのが楽しみです。

集合写真

選考委員の皆さん(後列)と受賞社の皆さん

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