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第24回受賞作品

第24回読売出版広告賞は、2018年12月12日から2019年12月3日までに読売新聞に掲載されたすべての出版広告が賞の対象となっています。

大賞

小学館「『少年サンデー』日本に、もっと日曜日を。」
2019年1月1日付朝刊 全15段
  • 制作/電通、たき工房
  • クリエイティブディレクター/棚橋芳雄
  • アートディレクター/井上信也
  • コピーライター/岩田泰河
  • デザイナー/崎山龍晴、竹井晴日(たき工房)
  • CP/高橋準也(電通クリエーティブフォース)
  • AE/山本大明
  • イラスト・描き文字/あだち充
北村薫 選評
 もっと日曜日を―というのが、誌名の「サンデー」から来ているのは勿論だ。しかし、年の初めの紙面にこれが置かれると、より多くを語る。
 一般になじみ深いキャラクターが、ひじ枕をして読んでいるのはコミック雑誌だろう。しかし、それを越えて本全体を示しているように思えて来る。姿勢がかわり最後に、どうなるか。寝てしまうのではなく、本の世界に、より引き込まれているのがうれしい。
 日曜日とは、つまり「公の時間」に対する「私の時間」だ。それを―「私」を満たしてくれるもののひとつに、読書があることを端的に見せてくれる。

金賞

新潮社「新潮文庫の100冊」
2019年7月6日付朝刊 全5段 ※掲載日付は東京本社版
  • 制作/博報堂
  • クリエイティブディレクター/吉岡丈晴
  • アートディレクター/柿崎裕生
  • コピーライター/今井容子
松田哲夫 選評
 最近、書籍のカラー広告が目立つ。中でも「100冊」は際立っている。全5段を黄色一色に塗りつぶしたのは強力。上にどんな記事がきても、ひけをとらない。
 色面に引きつけられ、「大丈夫。……」のコピーに気をひかれ、文庫本サイズに組まれた短いフレーズ群を読む。ここには、「100冊」それぞれから切り取った言葉が貼り付けられている。クイズとは書いていないが、「恥の多い」「蜘蛛」「目に見えない」「堕落」と書名がわかってくると、書店に駆けつけて、残りをチェックしたくなる。
(ところで、新潮社は読売出版広告賞を6回受賞しているが、その半分は「新潮文庫の100冊」だ。)

銀賞

河出書房新社「完全版 ピーナッツ全集」
2019年11月8日付朝刊 全3段+小枠

©2019 Peanuts Worldwide LLC

  • 制作/河出書房新社 広報
  • デザイン/轡田昭彦(一番町クリエイティブ)
嶋浩一郎 選評
 朝刊を広げた瞬間に目に飛び込んでくる色使いとL字形の枠取り。アテンションを獲得することに成功している広告だ。
 「ピーナッツ全集」は1950年から2000年まで連載されたチャールズ・M・シュルツの漫画全作を網羅している。この全集の売りはもちろんシュルツの描いた作品そのものだが、詩人谷川俊太郎が全作品につけた日本語訳も魅力の一つ。この広告では1975年に掲載された漫画を谷川訳とともに紹介している。新聞に連載された漫画を、新聞広告で見せるというシンプルなアイデアだが、それが強い。時代を超えて21世紀の日本人が読んでもユーモアを感じる漫画だということがよくわかる。

銅賞

講談社「希望の糸」
2019年7月5日付朝刊 全5段 ※掲載日付は東京本社版
  • 制作/講談社
  • デザイナー/岡孝治
前田恭二 選評
 推理小説が迷宮だとすると、読者は終幕に至り、アリアドネーの糸ががっていたことを知る。当代随一のベストセラー作家が紡いだ新作では、謎解きの糸は同時に家族の紐帯となっている。
 装丁もずばり、紅の糸を用いている。れた糸は綿々と、紙上の広告に続く。
 そこに織り込まれた「絆」「編」「絡」の字も無縁ではあるまい。さらにもうひとつ、網膜の上では、作者手書きの文字が効いてくる。弾むような「す」や「吾」の筆勢は、旋転する糸の動きと結び合ってはいないだろうか。―以上、緊密なデザインに敬意を表して、糸偏の字をちょいマシに盛り、選評をってみた。

特別賞

ワニブックス「レスラーめし」
2019年2月8日付朝刊 3段8割 ※掲載日付は東京本社版
  • 制作/株式会社ワニブックス
  • 制作・編集/小島一平
荻野アンナ 選評
 ゴチック体は、プロレスラーに似合う。長州力や武藤敬司など、老若男女、錚々たるメンバーがゴチックで並んでいるのを見ると、好きな私はヨダレが垂れる。
 惹句の「喰」、「デカ」、「強く」の部分だけゴチックなのも、スパイスが効いている。惹句の横の空白がステキで、知的空腹を象徴していると見た。
 デザインのプロ(嶋浩一郎さん)によると、縦文字と横文字の混在は読者の注意を喚起するそうだ。
 シロウト(うちのゼミ生)にセレクトしたサンヤツ広告を見せて、好きなものを選ばせた。女子3人だが、全員が『レスラーめし』を選んだ。
 あとはこの本を買って、めしをっ込むように読んでみたい。

(敬称略)

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