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「機能性表示食品」は浸透したか

特定保健用食品、栄養機能食品に続く第三の制度「機能性表示食品制度」。昨年4月の開始から約1年半、「機能性表示食品」は消費者にどのように受け入れられているのでしょうか。制度開始直後の昨年5月に実施した調査結果と、2016年9月に実施した調査結果から読み解きます。

内容理解が進むとともに、他の表示制度との違いの認知がアップ

「機能性表示食品」の認知(図1)は79.0%で、2015年調査(74.7%)との差は約4ポイントだったが、「内容まで知っている」と答えた人は23.6%で、2015年調査より約12ポイント上昇。開始当時から認知はされていたが、内容理解が進んでいる。

【図1】「機能性表示食品」の認知

次に、「機能性表示食品」と既存の「特定保健用食品」「栄養機能食品」との違いを知っているか聞いた(図2)。「よく+なんとなく知っている」を合わせた「知っている」割合は、56.8%で、2015年調査より約15ポイント上昇。機能性表示食品制度への理解の深まりと共に、他制度との違いが認知されたことが伺える。

【図2】「機能性表示食品」と「特定保健用食品」「栄養機能食品」の違いの認知

購入商品は、「ヨーグルト、ヨーグルト飲料」がトップ

機能性表示食品を「知っている」と答えた人に、購入経験を聞いた(図3)。約4%は「定期的に購入している」と回答、「購入したことがある」を合わせると、約半数に購入経験がある。

男性の方が購入経験のある人の割合が高い。年代別では50代までは年代が上がるにつれて「購入経験あり」の割合が高くなるが、60代では40.8%とやや下がっている。機能性表示食品の認知率では差は見られなかったことを考えると、60代への理解を深めることが今後の課題と言えるだろう。

【図3】「機能性表示食品」の購入経験

購入したことがある「機能性表示食品」(表1)で、最も多かったのは「ヨーグルト、ヨーグルト飲料」で66.3%。次いで「お茶飲料」「ジュース・炭酸飲料」「サプリメント」と続く。

【表1】購入したことがある「機能性表示食品」

「機能性表示食品」が商品選びの決め手に

機能性表示食品を購入したことがある人に、購入の際にその商品が「機能性表示食品」であることは商品選びの決め手となったか聞いた(図4)。8割以上(80.9%)が「決め手となった(「やや」含む)」と回答した。「消費者の誤認を招かない、自主的かつ合理的な商品選択に資する表示制度」(消費者庁資料より)という目的通りの結果と言える。

【図4】「機能性表示食品」は商品選びの決め手になったか

腸内環境の改善に興味

興味のある「機能性表示食品」の効果・効能では(図5)、「腸内環境を改善する」がトップ。「中性脂肪を減らす」や「内臓脂肪を減らす」「コレステロール値を下げる」など、脂肪に関する項目も上位に入った。男性では「血糖値の上昇を穏やかにする」、女性では「骨を丈夫にする」「肌の潤いを保つ」のスコアが高くなっているのが特徴。

【図5】興味のある「機能性表示食品」の効果・効能

機能性表示食品への認知や理解が広がってきている。一方で、自由回答には「効き目に疑問を感じる」、「値段が高いイメージがある」という意見もあった。消費者に「誤認を招かない」機能性表示食品としてどのように定着していくのか、企業側の取り組みに今後も注目していきたい。

(高木玲子)

【調査概要】 調査実施日:2016年9月5日(月) 調査地域:首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県) 調査対象:読売新聞を購読している15歳~69歳の男女個人 調査方法:パソコンを利用したウェブ調査 有効回答者:229人(男性124人・女性105人) 実査・レターヘッド:株式会社ビデオリサーチ 調査企画・設計:読売新聞東京本社広告局

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