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インタビューキーパーソン

(2012.1.31/2012年2・3月号 ojo interview)

小霜和也 氏
no problem LLC.    コピーライター/クリエイティブディレクター

小霜和也 氏

 

  「広告で世の中を変える」。新春のブログのタイトルだ。人々の生活をいい方向に変える商品のパワーを引き出すのが広告クリエイターだと、26年に及ぶキャリアから、業界にエールを送る。「面白い広告を出すことに臆病になっている企業や人が多い中、勇気を持ってほしいのです」
  同じ動機から2年前に出した本が「欲しい ほしい ホシイ〜ヒトの本能から広告を読み解くと」。進化心理学をベースに理性では測れない消費者行動のからくりに光を当てた。「誰でも基本がわかる教科書のつもりで、原点に戻って書きました」。約10年担当したプレイステーション、地方の旨い物発掘のきっかけを作ったキリン「一番搾り」の広告をはじめ、質量ともに実績十分の裏付けは説得力が強い。
  大阪の府立高校から東大法学部へ。お堅い仕事は肌に合わないと志望したのが博報堂だった。元来コピーライター希望ではなかったが、次々結果を出す。98年に独立し、アートディレクターの米村浩氏と今の事務所を構えたのは3年前だ。
  無料で開講の広告学校は4期目。「若い人と直接触れ合う貴重な機会です。女子が元気ですね」。昨年暮れには「凹んでる若手クリエイター誰でも俺が奢ってやる会」を開き、初対面も多い32人の面倒を見る太っ腹ぶりを見せた。「僕も若い頃いつも奢ってもらったので、回り持ちの感覚です。もったいないとは思いませんね」
  児童養護施設の孤児たちの学費支援を続けており、震災後は食事のデリバリーや本などを携えて被災地に入った。
  家庭では、中1を頭に3人の子の父親。「読む本の9割はマンガ」というだけあって、「マンガ書庫」と呼ぶ部屋まである。
  「マンガ原作者の夢は実現しかけてます。米国の会社に10万ドル払い込んだ宇宙飛行は、まだロケットの準備待ちです」
  昨秋、なでしこジャパンの選手を初めて起用したファミリーマートのCMを制作。「素顔の彼女たちはめちゃくちゃ仲良しでした。強さの秘訣を見た思いです」
  「広告が社会の元気の素になり、ノープロブレムと言えるようにしたいですね」

文/小野秀夫  写真/はやしたつお