ojo interview

2009.12・2010.1/vol.12-No.9・10

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上條 典夫氏

電通 ソーシャル・プランニング局長 上條 典夫氏

 2009年を「ソーシャル消費元年」と命名。エコ家電・ハイブリッドカー・ソーラーパネルなどの例を挙げ、「これからの消費は社会的意義を意識したものが中心になりますよ」。08年7月発足の電通ソーシャル・プランニング局で陣頭指揮を執り、食料自給率アップキャンペーンといった公共的色彩の濃い活動を、行政や企業と一緒に推進している。
 80年に入社、営業や媒体担当を経て、87年の電通総研設立に参加し、以来、消費分析を手がけてきた。「アムラー」などの流行語を生み出し、09年4月に出した「ソーシャル消費の時代」(講談社刊)では、「アクティブエイジング」「共食縁」などの用語を駆使して、老若男女の近未来の生活をリアルに描き出している。
 「自分勝手に個人の幸福を求めた時代は完全に終わり、調査でも、社会の持続性を意識する人が多数です。消費低迷が言われていますが、ビジネス市場として大いに期待できる分野だと思いますよ」
 早稲田大学で映画研究会の幹事長を務めた映画通。「ロスで半年間の研修中に憧れのロバート・ワイズ監督と親しくなれたのが、監督の道を断念して電通に入った一番のプレゼントでした」と笑う。
 中学時代は走り高跳びの選手。スポーツへの情熱も半端ではない。特にオリンピックへの思い入れは強く、日本オリンピック委員会の事業・広報専門委員まで「ボランティアで」こなす。東京五輪招致失敗にもめげず、地域も国もスポーツで元気になるという信念は不変だ。
 盛り上がる“お祭り”好きは、芸能の分野でも。局長室の壁にNHK紅白歌合戦のポスターを貼り付け、番組の応援団長を“自任”するほどだ。
 情報収集は、現場主義を貫く。「バーチャルなデータより、できる限り足を運んで本当の姿をつかもうとする方ですね」
 郷里・信州に一人住む母のもとへ帰った際に北アルプスの美しさに触れるのが、活力源に。「元来、自然を大切にしてきた日本人。そのソーシャル消費は、世界のモデルになると信じているんです」

文/小野秀夫  写真/清水徹

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