pick up AdVoice

2009.1・2/vol.11-No.10・11


資産運用をマンガで説明、幅広い層の関心を集める

 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。

10月27日 朝刊
10月27日 朝刊
10月28日 朝刊
10月28日 朝刊
10月29日 朝刊
10月29日 朝刊
10月30日 朝刊
10月30日 朝刊

 決まった利率で元本が保証される預貯金は、大きな安心感がある一方、低金利時代の下では十分な利息を得られません。そこで、資産運用に関心を持つ人が増えていますが、仕組みが複雑だったり、聞き慣れない専門用語が多かったりして、敬遠する人が少なくありません。
 このハードルを下げるべく、肩のこらないマンガを入り口にして、資産運用を分かりやすく説明する企画広告が10月27日から30日まで、4日連続で朝刊に掲載されました。アド・ボイス調査では、広告接触率などが予測値を上回り、「分かりやすく、ためになる」との反響が見られました。

「なぜか笑介」の聖日出夫さんのマンガでアイキャッチ

 連続広告のマンガ「走れ!新助」は、資産運用について調べている記者「新助(ニュースケ)」が、自分の父親のリタイア後の生活をモデルに、ファイナンシャル・プランナーなどから話を聞いて、金融商品の仕組みを理解していく内容です。専門用語や注意点がストーリーの中でさりげなく分かるようになっています。
 サラリーマン社会を描いた「なぜか笑介」の作者、聖日出夫さんが描くマンガ部分が上半分、下段には新生銀行、ひまわり証券、三菱UFJ証券、りそな銀行の広告が日替わりで載りました。
 一連の広告の広告接触率(広告を「確かに見た」+「見たような気がする」の割合)の平均は予測値を23.4ポイント上回りました。広告注目率(広告を「確かに見た」の割合)の平均でも予測値を18.0ポイント上回りました()。
 自由回答では「マンガがあるとつい読んでしまう」(女性30代)などの声が目立ち、大きく展開したマンガがアイキャッチになったことをうかがわせます。

図

若年層も引きつける

 老後の資産運用がテーマになっているため、60歳以上の関心は高く、4日間の平均で、60歳以上の広告接触率が男性87.5%、女性83.1%と高いスコアになりました(表1)。加えて、30代男性が87.1%となるなど、若い層でも高い接触率となりました。
 もともと金融・保険・証券に関心がなかった人の広告接触率も77.5%と全体より2.6ポイント低いだけでした(表2)。マンガというアイキャッチが直接のターゲットである高齢層だけでなく、若年層や非関心層を含めた広い層をとらえたことが分かります。
 広告の印象度で「とても印象に残る」と「まあ印象に残る」の合計が、男性30代64.3%、女性20代69.8%と、4日間平均の全体値58.6%を大きく上回りました。60歳以上を含む他の年代より、むしろ高いスコアになったこともマンガによるアイキャッチ力を裏付けています。
 「コミカルにマンガで説明しているので、退職金の運用が身近に感じられた」(男性30代)などの声のほか、聖日出夫さんのマンガに好感を持ったとの回答もあり、若いサラリーマンになじみのタッチが広告全体の親しみやすさにも結びついたようです。

表1 広告接触率・広告注目率,関心度、印象度の4社平均
excel
表2 金融・保険・証券に関心のない人
excel

ストーリーと広告内容がマッチ

 初日である10月27日の広告では、目指すべき目標年利率と貯蓄額の関係がマンガの中のグラフで示され、定年後の資産運用での利回りの大切さが分かるようになっています。下段の定期預金の広告は金利が目立つクリエイティブで、上下で説明がリンクしたことから「金利について分かりやすく表記され、いい広告だと思った」(男性30代)などの評価につながっています。

金融商品への関心高く

 今回の連続広告には、「資産運用の難しさを取り除く効果がある」(男性30代)、「金融商品は文章だけだと分かりづらいので良い方法だ」(女性40代)などの好意的な意見が多くありました。
 また、世界的に経済環境が悪化したタイミングで掲載され、「金融危機の折、タイムリーで引きつける」(女性60歳以上)、「先行き不透明なので、老後の資産運用に注目している」(男性40代)、「株価の低迷、急激な円高の状況下で必見の広告」(男性50代)などの声もありました。
 金融商品とマンガという硬軟の取り合わせの意外性に加え、経済環境による読者のマインド変化に時宜を得たことが、うまくかみ合ったと考えられます。

(富塚)

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