ojo interview

2008.8/vol.11-No.5


テリー・サヴェージ氏

テリー・サヴェージ氏

 世界最大の広告祭の運営に携わって5年目。ラフなシャツ姿で会場を忙しく歩き回るのを見て、チェアマン(会長)と気づく人は少ないだろう。この日も、朝から3本の記者発表に出席したあと、夜の授賞式まで予定はぎっしり。インタビュー場所には汗をふきながら到着した。
 7日間の会期中に、2万8000点ものエントリー作品を選考する審査員197人は、世界から選んだ精鋭のクリエイターたちだ。映画専門広告会社のCEOから転身し、「クリエイターによるクリエイターのための祭典」を後方で支える見事な采配によって、複数のイベントが同時かつスムーズに進行し、最先端のクリエイティブ情報が世界中に発信される。
 2004年以来エントリー数は増加を続け、今年も過去最高を記録した。カンヌ・ライオンの発展の秘訣は、「常に革新を続けることです」と語る。今年は新たにデザイン部門を設け、広告マンとデザイナーの交流の機会を広げた。「世界のクリエイターが刺激を受けあう場であるだけでなく、広告を学ぶ学生や企業の宣伝担当が新しいトレンドを学習する場を創っていきたい」と目を輝かせる。
 新興国からのエントリー増加を背景に、昨年、カンヌ広告祭の中東版「ドバイリンクス」を立ち上げ、今年12月には欧州限定の「ユーロベスト」も企画中。来年の9月には、シンガポールで3日間のアジア版「エイジアン・タイガー」を開催する予定だ。「アジアの優れた作品を世界に知らせるショーケースになる。西洋の様式は持ち込まず、地域文化を反映した作りにしたいと思っています」
 改めて、あなたにとって広告とは?とたずねると、「クリエイティブであり、宣伝するプロダクトの売り上げ増を目指すもの。エンターテインメントとしても楽しい。アイ・ラブ・アドバタイジング!」と即答された。
 趣味はテニス。だが、多忙で全仏オープンもウィンブルドンも見られない。
 「シドニーの自宅に戻ったら、自分でプレーするのが楽しみですね」

文/写真 則島香代子

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