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2008.8/vol.11-No.5


7週連続見開きカラーの迫力 イメージと詳細な情報で「いま、行こう」

カナダ観光局 マーケティングプロモーション マネージャー アンソニー・リッピンゲール氏

 カナダ観光局では5月26日より、「いま行こう、カナダ。」キャンペーンを実施している。
 新聞広告やインターネット広告を通じて観光プロモーションを図り、キャンペーンサイトに登録すると、期間中、抽選で毎週2組4人、合計で50組100人にエア・カナダ航空券を提供するというものだ。
 読売新聞には6月3日から7月14日まで毎週、夕刊で見開き全30段の多色広告が7回にわたって掲載された。カナダ観光局が行った広告キャンペーンでは最大規模のものとなった。

旅行者数低迷を打開へ

 2007年、カナダへの日本人渡航者数は約35万人。前年比では14.4%減となっている。
 「2002年以降は漸減傾向です。最も多かった1996年には65万人を記録していましたが、日本からの海外旅行者数自体は当時からは増えているので、厳しい状況が続いていると言えます。この状況を打開するには、プロモーションにも変化が必要でした」と語るのは、カナダ観光局マーケティングプロモーションマネージャーのアンソニー・リッピンゲール氏。
 カナダは13の州と準州から構成される連邦国家で、現在、ブリティッシュ・コロンビア州、アルバータ州、オンタリオ州、ケベック州の4州が日本に観光局を置いている。今回は、ブリティッシュ・コロンビア州、アルバータ州、オンタリオ州の3州の観光局とエア・カナダをパートナーとしてキャンペーンを展開している。
 「これまでは、それぞれの観光局が独自のキャンペーンを実施していましたが、個々の予算の範囲内ですので、規模も限られていました。カナダ観光局は全体をまとめられる立場におりますので、今回はエア・カナダの協賛も受け、これまでにない、一貫性のある、ビッグキャンペーンにチャレンジしました」

多様な魅力の再発見を

 本キャンペーンの目的は、まずハイシーズンである夏の渡航客を誘致することにあった。
 夕刊の2連版多色見開き30段というスペースに情報と画像をふんだんに盛り込み、しかも7週連続で広告を掲載したのは、この時期にカナダのイメージをマーケットに与えることが重要だからだ。メーンのターゲットは渡航客層の核となる、50代以上の団塊、シルバー世代だ。
 「もちろん、皆さんカナダをご存じですが、そのすばらしさを伝えるだけではなく、実際に来ていただくことも目的ですから、『いま、行きたい』と思われるような広告展開を意図しています」とリッピンゲール氏。
 概してカナダには、ナイアガラやロッキーといった雄大で美しい大自然、あるいはフレンドリーな国民性といったイメージがあるだろう。そうしたものも紙面に取り込みながら、カナダの魅力を再発見してもらえるような内容となっている。
 「50代以上の方々は、イメージはもちろんですが、詳細な情報も必要とされているので、記事と写真のバランスをとって紙面を構成しました」
 さらには実際のブッキングにまで繋がるよう、旅行会社とタイアップを図りツアー商品も掲載している。
 「旅のスタイルは変化していますので、バスツアーで観光地を巡るだけではなく、カナダをもっと深く体験してもらいたいと考えています。地元の料理やワインを楽しんでもらう、人々と触れ合ってもらう。紙面ではそうした旅を提案しています」と、リッピンゲール氏。
 カフェや街角でくつろぐ人々の様子から日常の雰囲気が垣間見られ、レストランやワイナリー、美しく盛り付けられた料理からは、新鮮で豊富な食材を使用した「食の楽しみ」が伝わってくる。
 「日本の方にとって、食事も非常に大事な要素ですからね」
 こうしたツアーへの考え方は、昨年導入された「keep exploring」というCIにも表現されている。
 「多様で尽きることのないカナダの魅力を探求して下さい」ということだ。

求められている情報を提供

 こうしたキャンペーンを展開する裏では、常にレスポンスを意識している。
 広告に関するリサーチを行い、消費者や出稿パートナーである各観光局からのフィードバックを受け、求められている情報を紙面に反映している。
 「私たちがカナダに関する正確で役立つ情報を提供することで信頼を得て、皆さんからご意見、ご感想をいただく。そうした声を随時キャンペーンに反映していきます」
 キャンペーン期間中に広告レイアウトを変更したのも、読者のレビューを受けての判断でもある。
 「短い期間にも広告は進化しているのです」
 また、広告内に掲載している検索ワードを「夏こそカナダ」「今年はカナダ」「いま行こうカナダ」など、複数用意しているのも、どのような検索ワードからカナダの情報がリサーチされているかを知ることが重要だからだ。
 「先日、東京ミッドタウンでトラベルフェアがあったのですが、そこにいらした年配のお客様が、『この広告を見たよ。すごくインパクトがあった』と話していたんですよ」と狙い通りの反響が得られたことを喜ぶ。
 これまでのところ、サイトへのアクセス数も順調に伸び、懸賞にも多くの人が登録。夏の期間に大きく落ち込んでいた渡航者数だが、今年は昨年並みを維持できそうだとのこと。
 本キャンペーンは11月まで継続する。秋、冬シーズンのターゲットは30〜40代となることから、今後はオーロラやホッキョクグマをフィーチャーした、よりアクティブでグラフィカルなビジュアルを展開していく。
 リッピンゲール氏は言う。「日本の方にとって、カナダはいつか行ってみたい、そのうち行きたい旅行先として非常に人気があります。あるリサーチではトップ5に入っているぐらいですが、なかなかアクションに結びつかない。そこが私たちの悩みです。広告をご覧になって、カナダに新たな魅力を感じたら、ぜひ『いま、来て下さい』」

6月3日 夕刊 紙面
6月9日 夕刊 紙面
6月30日 夕刊 紙面

(梅木)

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