pick up AdVoice 2007.6/vol.10-No.3

女性の心をつかみキャンペーンを盛り上げた「リカちゃん」の広告
 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。


 今年で40周年を迎える人気キャラクター「リカちゃん」。女性なら誰でも一度は遊んだことがあるでしょう。そのリカちゃんが旅に出て、旅先でブログまで書くことを告知するタカラトミーの全面広告が4月14日朝刊に掲載されました。
 アドボイス定型調査による広告注目率表1)は、予測値を27.2ポイント上回る71.5%、広告接触率も予測値を27.7ポイント上回る89.9%となりました。また、印象度89.1%、好感度86.5%と、広告評価(表2)においても高いスコアとなりました。この広告がどのように読者の注目を集めたのか、またどのような影響を読者に与えたのか、詳しく見ていきましょう。

表1 広告接触率、注目率(単位:%)
表1 広告接触率、注目率※および予測値

表2 広告評価(単位:%)
表2 広告評価

世代を超えた女性からの根強い人気

 男女別に見てみると、やはり女性に人気のリカちゃん、スコアからもその様子がうかがえます。広告注目率で15ポイント以上、関心度、印象度、好感度はそれぞれ10ポイント以上女性が男性を上回っています。
 フリーアンサーにおいても男女ごとに傾向が見られ、男性では「大変にユニークな広告である」(男性20代)、「すごく華やいだ広告で、とてもイメージアップにつながっていると思います」(男性40代)をはじめ、客観的なコメントが中心であるのに対し、女性では「私が知っているリカちゃんよりもずっと大人っぽくて、きれいになった昔の友達に会ったような気分になった」(女性20代)や「初代リカちゃんの世代ですから、とても懐かしく、リカちゃんに会えたことがうれしかったりします」(女性40代)のように、自分自身の思い出や懐かしさに関するコメントが目立ちます。
 関心度も女性20代、30代で70%を超えており、今回の広告は目立っただけでなく、幼少時代にリカちゃんに接した女性の懐かしい感情を掘り起こしたことが想像できます。

高い行動喚起

 リカちゃんのブログを紹介した今回の広告は、「この広告主のホームページを見たいと思った」という項目が14.6%と、高いスコアになりました(図1)。4月にアドボイス定型調査を実施した全面広告(朝刊・多色、業種問わず)58件の平均は6.8%です。そしてここでも女性の方がスコアが高く、男性の9.6%(平均との差プラス2.5ポイント)の倍以上の19.7%(同プラス13.2ポイント)でした。
 リカちゃんのホームページのアクセス数は、掲載日当日の14日に1日あたりのアクセス数が急増して30万件近くとなり、その後も掲載前よりも多いアクセス数で推移しているということです。「リカ旅ブログ」を盛り上げるのに、新聞広告も一役買ったと言えそうです。
 また、「リカちゃんがブログを書く」という意外性からか、「まわりの人と話題にしたいと思った」という項目は平均の7.8%に対し、14.2%と、高い行動意向を示しています。ブログで話題となっているキーワードを収集・分析するサイト「ブログクチコミサーチ」で「香山リカ/リカちゃん」を検索すると、「リカ旅ブログ」について各メディアが報じた11日の135件をピークに減少しますが、掲載当日には85件と、再び増加しています(図2)。ブログ内での関連語としても、前日までは見当たらなかった「新聞」という語も登場し、新聞広告をきっかけにブログの話題に上がったことも分かります。フリーアンサーでも、「10歳と7歳の娘がすぐ反応して、かわいいと叫んでいました」(女性30代)や、「今のリカちゃんってこんなにおしゃれなんだ。娘にも見せるつもり」(女性40代)、「興味のない広告でしたが、妻や子どもには興味があったみたいで、盛り上がっていました」(男性50代)などの家庭内でも話題にしたい、話題になっているとのコメントが見られました。
 このように今回の広告では、「リカちゃん」で遊んだ記憶や思い出を幅広い層の女性によみがえらせると同時に、その家族や周囲にもその話題が広がった様子がわかります。土曜日の掲載ということもあり、新聞をきっかけにして、休日にリカちゃんのブログを親子で楽しんだ、そんな家庭も多かったのではないでしょうか。

 

(藤木)
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