AD FILES 2005.7・8/vol.8-No.4・5

「エコー」のブランディングをサンデーマゼットで幅広く展開
永島 照明氏  その履き心地の良さから、中高年の女性を中心に人気を集めているシューズブランド「エコー」は、読売新聞日曜版のサンデーマゼットで、3月27日、4月24日、5月29日の3回にわたって、全ページカラーの記事体広告を掲載した。

3回かけて同じ読者に浸透させる

 アキレス株式会社エコー販売部部長の永島照明氏は今回の新聞広告の目的について、「幅広い世代にきちんと読んでもらうことでエコーの本質をわかってもらいたいと思いました」と語る。
 これまでエコーは雑誌のイメージ広告を中心にブランディングを図ってきたが、雑誌ではターゲットが限定され、ページ数が多くて埋もれてしまうため、「砂に水をまくようなもの」とも感じていたという。そこで注目したのが、従来プロモーションを主な目的に利用してきた新聞広告だ。
 シリーズの1回目では、デンマークで生まれたエコーが持っているブランドスピリットに焦点を当て、世界60か国で愛されている理由を中心に紹介した。2回目はエコーのファッション性の高さとおしゃれなコーディネートを提案。世代にかかわらず、TPOやライフスタイルに合わせて履ける快適な靴であることを訴求した。そして、3回目は機能性の高いエコーの履きやすさの秘密をあらためて詳しく解説した。「3回の記事体広告を同じ読者に継続して見てもらうことによってエコーの本質をより深く理解してもらえれば、ブランドイメージが浸透しやすくなると考えました」
 現在、シューズ業界は基本性能で大きな違いを出せなくなっているため、パーツや素材の工夫など一部の機能を強調するPR手法が目立っているという。
 「その中で差別化を図るためには、やはりブランドイメージを確立することが大切だと思います。エコー製品の履きやすさは素材・技術・機能・デザインなどを含めた総合力の高さにあります。ただイメージを訴求するだけではなく、自信を持ってきちんと真実を伝えるという意味からも、今回掲載した記事体広告はジャストミートした企画だったと思います」
 
団塊+団塊ジュニアを狙った戦略

 同社では年1回、消費者調査を行っているが、その結果、エコーには年配者向け商品だというイメージが強いことがわかった。「日本では、これまで50代以上の方を主な顧客としてカジュアルシューズを販売してきました。しかし、ここ数年、団塊の世代を中心に消費者のマインドが若くなってきています。また、顧客層そのものの若返りも図りたいと思いました」というように、今後の中心的な購買層として視野に入れているのが、団塊の世代とそのジュニアだ。
 「エコーは履きやすさとファッション性を併せ持つ製品であり、その本質を知ってもらえれば幅広い年齢層に受け入れてもらえる自信があります。特に30代から40代の方たちを新たな顧客として取り込むためのブランディングをどうしていくべきかが課題としてありました」
 そこで今回の広告展開では、これらの世代に向けたブランドイメージの若返りを図るため、広告のビジュアルについても若々しさをアピールすることに腐心した。「広告制作は読売新聞に依頼しましたが、従来のエコーより一歩前の若々しさ、あるいは洗練された部分、モダンさを表現することを重視しました」
 また、主婦層を中心とした女性の口コミ効果にも注目したという。口コミは購入した人がいかに満足したかのバロメーターでもあり、本当に良い商品であることの証しでもあるからだ。そこで、まずは団塊世代の母親にアピールしてエコーの魅力を実感してもらい、それを娘世代へ口コミで広げていくという戦略をとった。「通勤途中に読むためにサラリーマンが持ち出すこともある平日の本紙に比べて、日曜版は主婦にもよく読まれており、保存性も高いと思います。さらに、掲載日を確定できることから、小売店への販売協力を求める上でも非常に効果的でした」
 また、日曜版に白い上質紙で挟み込まれるサンデーマゼットはカラーの再現性が高く、本紙よりもさらに美しいビジュアル表現ができることもあって、掲載された広告を見た他部署の社員から「エコーにはこんな良い靴があったのか」という声も聞かれたという。
 
本質を伝えるブランディング活動

 いまや世界60か国で販売されているエコーだが、導入期から成長期にあたる国ではテレビCMもオンエアされている。日本でもテレビCMを展開していた時期があったが、「現在は費用対効果の面からも紙媒体を使った宣伝が有効だと考えています。今回の新聞広告は、幅広い層にエコーの歴史やブランド哲学、製品の良さを知っていただくことが目的でしたが、今後は切り口を変えたブランディング広告も考えていきたいですね」と永島氏。
 「ブランドを育てていくためには、そのエッセンスやアイデンティティーを理解してもらうことが大切」と考えるエコーの日本における宣伝・広報のポリシーは、「本物の良さ」を伝えること。ブランド哲学として「プレザントウォーキング(歩く楽しさ)」を掲げており、「our inspiration is nature & life」という創業者の言葉がエコーの靴作りに生かされているという。それを実際に体験してもらうイベントとして、楽しく歩くことでチャリティー活動にも参加できるウォーキング大会「エコーウォーカソン」を冠協賛するなど、幅広いブランディング活動を行っている。
 「今後は、履きやすく歩きやすい靴というイメージだけではなく、インターナショナルなブランドとしてのポジションを上げて、エコー全体のイメージを高めていきたいと思っています」

3月27日 日曜版 4月24日 日曜版
5月29日 日曜版  

(横尾)
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