AD FILES 2005.6/vol.8-No.3

オール電化の先進性を伝える「Switch!」キャンペーン
佐藤 英俊氏、岡崎 誠氏  東京電力では昨年から春秋の年2回、オール電化を推進する「Switch!」キャンペーンを積極的に展開している。今春はキャンペーン初日の4月15日の読売新聞に全ページカラー、「SLIM & BEAUTY Fair」のイベント当日(5月7日)には全7段カラー広告を掲載した。

高い経済性をアピール

 同社では、2001年の電気給湯機「エコキュート」の発売を機にオール電化キャンペーンに着手したが、原子力発電所のトラブルにより、一時宣伝活動の自粛を余儀なくされた。「Switch!」キャンペーンの背景について、広報部広報グループマネージャー課長の佐藤英俊氏は、「これまで一般向けに電気という商品の宣伝活動を十分にできませんでしたが、オール電化は、暮らしの快適性・経済性・安全性を高めます。お客様に必ず満足してもらえる提案であるため、我々も自信を持ってキャンペーン活動に取り組んでいます」と語る。
 しかし、そんな中でネックになっているのが『オール電化は高い』という先入観だ。「我々のマーケティング調査の結果、オール電化についての認知は進んでいるものの、電気は割高だというイメージが根強いことがわかりました。そこで、今年は経済性の高さを中心にアピールしていきたいと思っています」
 キャッチコピーの「スリム&ビューティー」や、懸賞クイズの答え「オール電化は、とってもおトク。」などのメッセージは、オール電化の経済性の高さとともに、CO2排出量の削減による環境負荷軽減などのメリットを訴求している。
「Switch!」キャンペーンのメーンターゲットは30代から40代の主婦だが、「テレビCMでは、3月から出演者に江波杏子さんを加え、電気料金は高いという意識が特に強いシニア世代へ向けた訴えかけも強めています」と佐藤氏。

他社との協業も積極的に

 同社は、3月18日に積水化学工業、同25日には積水ハウスとコラボレーションした全ページ広告を読売新聞に掲載した。他業種との協業はキャンペーンの当初から考えていたという。「オープンな姿勢でサブユーザーとコラボレートすることによって、お互いの長所を引き出す相乗効果の高い広告を作ることができると思います」
 広告以外でも住宅設備メーカーや家電メーカーなどと協業しているが、その際にブリッジの役割を果たしているのが赤い「Switch!」のロゴマークだ。「マンションのカタログやチラシなどにマークを入れることで、すぐにオール電化だと分かってもらえます。『Switch!』は単なる販促活動ではなく、オール電化ならより快適な暮らしが実現できることを伝えるメッセージ性を持たせています。オール電化の洗練されたイメージを簡潔に伝えるために、“スタイリッシュ” かつ“先進性”を重視し、長期的に使用することを前提に制作したコミュニケーションマークです」
 また、同時に「Switch!」マークをあしらったノベルティグッズを住宅展示場などで配り、好評を得ているという。「当社ではハンバーガー戦略と呼んでいますが、エンドユーザーである生活者とサブユーザーの両方に働きかけることが大切だと考えています。生活者には広告を通じた様々なアピールを通じてオール電化に興味を持ってもらうことで、例えば住宅展示場に行って住宅メーカーの担当者に質問するかもしれません。サブユーザーの意識を高めていくためにも『Switch!』マークは、オール電化を一緒に進めていく住宅メーカーや家電メーカーなどのサブユーザーにどんどん提供しています」

記事体広告の説得力に期待

 佐藤氏は、今後の「Switch!」キャンペーンについて、「イメージはテレビで、詳しくは紙媒体やホームページでというこれまでの流れは変わらないと思います。新聞広告には新聞社オリジナルのアイデアを反映した企画広告の提案を望んでいます。例えば、積水化学工業さんとのタイアップ広告のように、新聞社制作の記事体広告では、具体的な事例を紹介する際の説得力が増すのが良いですね」と語る。「また、キャンペーン告知では検針時に全戸に配布するお知らせが有効ですが、1日で全戸に配るのは不可能です。その点、新聞には即日性があり、イベントやキャンペーンの告知にも適していると思います」
 様々なメディアを通じて展開された今回のキャンペーン。その反響について、広報部広報グループ副長の岡崎誠氏は、「『Switch!』ホームページへのアクセス数は、それまで1日あたり3万〜7万件だったものが、4月15日に全国紙、地方紙合わせて14紙に新聞広告を掲載した当日には約13万件まで上昇しました。また、テレビCMが4月度の好感度ナンバーワン(CM総合研究所調べ)を獲得するなど、メディアミックスの効果は上がっています」と話す。
 今後の電力事業を取り巻く状況は決して楽観を許すものではない。2000年3月から電力小売りの自由化が段階的に進み、他エネルギーとの競争が激化している。「さらに少子高齢化や次世代省エネ基準に対応した家電の普及などにより、2021年をピークに電力需要はマイナスに転じると見られています。このような中、今後はこれまで取り組みが遅れていた家庭用分野でのシェア掘り起こしを積極的に進めていきます」と佐藤氏は語っている。

3月18日 朝刊 3月25日 朝刊
4月15日 朝刊 5月7日 朝刊

(横尾)
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