特集 2001.11/vol.4-No.8


新聞は読者にどう評価されているか
 読売新聞では新聞週間(今年は10月15日からの1週間)に先立ち、新聞の評価に関する世論調査を毎年実施している。世界の人々を震撼させた米同時テロ事件のあと、テロ根絶をめざす米英両軍の軍事行動が開始されるなど、国際情勢がめまぐるしく動いているなかで行われた今年の世論調査だが、人々は日々の新聞報道をどう評価し、どのような期待を寄せているか。世論調査の結果から紹介する。
 


 読売新聞社では、新聞の信頼度、人権への配慮、報道の公平性などについて、ほぼ毎年、定期的に調査を実施している。
 今回、新聞の信頼度については「信頼できる」が「大いに」「だいたい」を合わせて87%に上り、昨年の調査より4ポイントアップした。
 「信頼できる」は、この質問を設けた80年調査以降、8割台後半から9割台前半の高水準をほぼ維持し続けており、今回も高い信頼度が示されたかたちだ。なかでも、「大いに信頼できる」が22%と初めて二割を超えた。
 「信頼できる」は、「新聞が人権やプライバシーに気を配っていない」という人でも69%、「公平に伝えていない」という人でも65%と、いずれも多数派を占めている。また、インターネットを利用している人でも87%が同様に答えている。
 新聞報道が国民の人権やプライバシーを侵さないように「気を配っている」も、「十分に」「だいたい」を合わせて71%で、昨年調査比4ポイントアップした。事実やいろいろな立場の意見などを「公平に伝えている」は、昨年の調査(70%)とほぼ同じ71%。「公平に伝えていない」は、「ほとんど」「あまり」の合計で24%だった。
 このほか、必要とする情報や日常生活に役立つ情報を新聞が提供していると思っている人も86%に上り、79年の調査以降、おおむね8割台後半から9割強の高率を保っている。

◆あなたは、全体として、新聞の報道を信頼できますか、信頼できませんか。 (単位は%)
◆あなたは新聞の報道が国民の人権やプライバシーを侵さないように気を配っていると思いますか、そうは思いませんか。
◆あなたは新聞が事実やいろいろな立場の意見などを公平に伝えていると思いますか、そうは思いませんか。



 インターネットが急速に普及し、国内の利用者は既に五千万人を超えているともいわれる。そこで、インターネットの利用状況を聞いたところ、「利用する」は「よく」「ときどき」を合わせて26%に上り、4人中一人を占めた。「利用しない」は74%だった。
 インターネットで流される情報のうち、信頼できると思うものを複数回答であげてもらったところ、全体では「役所など公共機関が発信する情報」(17%)と、「新聞社が発信する情報」(16%)が上位を占めた。これ以外のメディアはいずれも一ケタにとどまり、「企業」9%、「テレビ局」8%、「通信社」7%、「出版社」「政党や政治家」各3%の順で並んでいる。
 インターネットの利用者を見ると、「新聞社」と「公共機関」の信頼度がともに42%で並んだ。「企業」28%、「通信社」21%、「テレビ局」15%と続く。
 さらに、インターネットを利用している男性では、新聞社の発信情報を信頼している人は45%に上り、「公共機関」(40%)を上回っている。また、30歳代、事務・技術職のネット利用者でも、信頼度トップは「新聞社」で、それぞれ47、49%だった。
◆インターネットで流されている情報で信頼できるのは)(単位は%)



 今回の調査では、一般の新聞、NHKテレビなど八つのメディアを挙げて、「役立っているか」「人権に配慮しているか」「信頼できるか」について、それぞれ該当すると思うものを三つまであげてもらった。
 まず、世の中の出来事を正確に知ったり、必要な知識を得るのに役立っているメディアは何かでは、「一般の新聞」(83%)がトップで、これに「NHKテレビ」(82%)が小差で続き、「民放テレビ」は52%、「ラジオ」は17%だった。このほかのメディアはいずれも一ケタ台にとどまった。
 人権に配慮しているメディアのトップは「NHKテレビ」(75%)で、「一般の新聞」(65%)がこれに次ぎ、「民放テレビ」は28%にとどまった。
 また、信頼できると思うメディアを聞いた質問でも、「NHKテレビ」(82%)と「一般の新聞」(76%)が他のメディアを大きく引き離し、「一般の新聞」と「民放テレビ」(34%)では42ポイントもの大差がついている。

◆世の中の出来事を正確に知ったり、必要な知識を得るのに役立つメディア (単位は%)

【調査方法】
・調査日 9月15、16日
・実施方法 個別訪問面接聴取法
・対象者 全国の有権者3000人
(250地点、層化二段無作為抽出法)
・有効回収数 1913人
(回収率63.8%)



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