(Tue Nov 01 10:10:00 JST 2011)
4回目と8回目に表れたシリーズ掲載による効果
一条工務店
住宅メーカーの「一条工務店」は、4月12日(火)から7月19日(火)まで15回にわたって、毎週火曜日朝刊に掲載されている「就活ON」の記事下の広告スペース(5段)に、シリーズ広告を展開しました。
就職活動を応援する「就活ON」という紙面の特性を活かし、広告内で社員募集の告知を行い、広告内容は結露対策、CO2の削減、ソーラーシステムなど毎回テーマを変えています。毎回共通しているのは「家は、性能。」という共通のキャッチコピーです。読者の反応をJ−MONITOR定型調査の結果から紹介していきます。
広告接触率でのシリーズ効果は4回目から表れた
まず始めに、「広告接触率」の15回分のスコアを3回ずつに分けて、それぞれの平均値の推移を見てみます。
1〜3回の平均値は50%前後、4回目以降の平均値は50%台後半〜60%前後でした。このことから、毎週掲載というシリーズ効果が、広告接触率において出始めたのは4回目であると推測できます。
企業認知の効果は8回目に表れた
続いて、広告による態度変容の「初めて『一条工務店』を知った」「あらためて『一条工務店』に注目した」の15回分の推移を見てみます。
グラフを見ると、1回目から7回目までは「初めて『一条工務店』を知った」の方が高くなっていますが、8回目以降は「あらためて『一条工務店』に注目した」が「初めて『一条工務店』を知った」を上回る回数が多くなりました。8回目から「一条工務店」という企業認知への効果が表れたということになります。広告接触率のシリーズ効果は4回目に表れたので、それと比較するとタイムラグがありました。
「広告接触率」、広告による態度変容の「初めて『一条工務店』を知った」「あらためて『一条工務店』に注目した」の平均値の推移に加え、自由回答の「『就活ON』のコーナーの下に、よくこの広告が出ている気がします。新卒・キャリアで合計600名の人を募集する内容が載っているからでしょうか?」(6月28日・女性30代)、「最近同じようなテイストの一条工務店の広告がシリーズのような感じで載っているので、大きな広告が単発で載るより、印象に残ると思いました。」(6月7日・男性30代)、「『一条工務店』は全く知らない会社だったが、ここのところ続けてシリーズのように広告が出ているようで、名前が頭にインプットされている。」(6月14日・男性40代)からも分かるように、編集紙面のテーマ(就職活動)と広告内容(社員募集)の親和性、統一されたクリエイティブによる蓄積効果が、「一条工務店」の企業(ブランド)認知を高めることに成功した要因と言えるのではないでしょうか。
次に15回を通して「広告接触率」のスコアが高かった広告を見てみます。最も高いスコアは7回目(63.6%)、2番目は8回目(63.5%)、3番目は10回目(63.4%)でした。
広告を見た記憶を測っている「広告接触率」が高いということは、写真やコピーのインパクトの強さを表していると考えられます。ギターをかき鳴らしている子供やピンクのぶたさん貯金箱が目立ったのでしょう。
最後に、「広告の印象」項目ごとにどの広告が最も高かったかを紹介します。