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Pick up 定型調査

(Wed Apr 20 16:45:00 JST 2011)

画像変換サービスの内容を3つの広告で上手に伝えた
カシオ計算機

カシオ計算機は2011年1月11日、13日、14日の朝刊で、新たな画像変換ネットワークサービス「イメージングスクエア」の告知広告を掲載しました。

カシオ計算機 2011.1.11 朝刊

2011.1.11 朝刊

カシオ計算機 2011.1.13 朝刊

2011.1.13 朝刊

カシオ計算機 2011.1.14 朝刊

2011.1.14 朝刊

  「イメージングスクエア」は、パソコンにあるデジタルカメラや携帯電話の画像をアート変換できるサービスで、11日掲載の広告では同日にオープンしたサービス自体の紹介がされました。13日掲載の広告では女性の写真を「野獣派油彩」変換して前衛的になった事例、14日掲載の広告では旅先の風景写真を「HDRアートクラフト」変換して風景画のようにされた事例が紹介されました。
  紙面は、実際にそのサービスを使用して画像変換する前と、した後の写真をアートとして飾っているシーンを視覚的に理解させるクリエイティブになっています。
  では、3つの広告の広告接触率と広告注目率を見てみましょう。(図1)

図1 広告接触率、広告注目率※の推移(単位:%)

  広告接触率は、「確かに見た」もしくは「見たような気がする」人の割合、広告注目率は「確かに見た」人の割合です。3つともほぼ同じようなスコアになっています。

広告内容によって関心層が変化

  広告注目率を男女別に見ると、違った傾向が出てきます。11日の広告は男女の差はほとんどありませんが、13日の広告は男性のほうが、14日の広告は女性の方が高くなっています。(図2)

図2 男女別広告注目率※の推移(単位:%)

  男性のスコアが高かった13日の広告に対しては、男性のフリーアンサーで「とても印象に残る、斬新で目立つ広告だと思いました。」(男性40代)、「大胆な色彩でインパクトが強く感じられる」(男性60歳以上)とあるように、女性の写真を加工した、大胆な色彩のアイキャッチが与えたインパクトの大きさが伺えます。対する14日の広告には、女性のフリーアンサーに「旅行に行った時に撮る写真は、人間より風景の写真が多いです。ちょっとした芸術家になれたような気持ちにもなれるし、すごく興味があります。」(女性50代)、「描きたいと感じる景色が写真で撮るだけで絵画になるなんて素敵です。」(女性40代)とあるように、風景写真をアートに、というのは女性がより関心を持ったことが伺えます。
  サービス自体の告知を行った初日の広告だけでなく、13日と14日の広告で趣きの異なる具体例を示したことで、それぞれに関心を持つ人へ広く訴求できたことがわかります。

風景写真のアートクラフト変換に高い関心

  次に5つの広告評価項目について見てみます。(図3)

図3 広告評価項目の推移(単位:%)

  3回とも、ほとんど数値が変わらなかったのは広告印象度と広告信頼度。内容は変われど、鮮やかな色彩が維持されたことで強い印象を残せています。安定した広告信頼度は「カシオ計算機」自体への信頼の表れと言えるでしょう。
  広告関心度、広告好感度、広告理解度の3つは日によって違っています。3つとも同じ傾向で、11日が最も高く、次に14日が高くなっています。11日が最も高いのはサービス全体の告知をしているからでしょう。人物写真の野獣派油彩(13日)と風景写真のアートクラフト変換(14日)では、風景写真の方がより多くの人に関心を持たれる内容のようです。

 広告を見ての行動喚起設問では「広告主のホームページを見たい」が11日の広告で13.9%という高いスコアとなりました。(2010年1月〜2010年 12月に掲載された15段多色広告776件の平均は4.7%)。フリーアンサーでも「いいサービス(商品)だなというのが第一印象です。一枚の写真が広がると思います。ちょっと体験してみたいと思います。」(11日、女性30代)、「興味がありホームページで見てみようと思った。家族や友人を写した写真がきれいな絵になればおもしろいと思った。」(14日、男性30代)など、実際にホームページへのアクセスがあったであろう回答が見られました。
  また(図4)「イメージングスクエアの広告を何度か新聞で見て、一度ホームページを見てみたいと思った」(13日、男性30代)のように、新聞広告に繰り返し接触したことへ言及した人もいました。実際、他媒体での広告接触状況の設問では、新聞広告で見たと答えた人の割合が上昇しています。ここでも、3回シリーズでの掲載の効果を見ることができます。

図4 同内容の広告を「新聞広告で見た」と答えた人の推移(単位:%)

(八田)