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「効く」プロモーション事例(Ⅲ)

「紡ぐプロジェクト」国と企業をスムーズに橋渡し

読売新聞グループ本社
社長室
紡ぐプロジェクト 事務局長

津秦 幸江

日本の美を広く国内外へ、未来へと伝える「日本美を守り伝える『紡ぐプロジェクト』—皇室の至宝・国宝プロジェクト—」は、文化庁、宮内庁と読売新聞社が共同で、国宝・重要文化財や皇室ゆかりの名品などの「保存・修理・公開」を一体的に進める新事業だ。

昨年11月にプロジェクトの概要が発表され、今年、東京国立博物館(東京・上野公園)で開催された二つの特別展は多くの入場者でにぎわった。

紡ぐプロジェクト事務局の津秦幸江事務局長は「日本の文化行政では、文化財を保護するためには、なるべく公開しない方が良いとされる一方で、メディアは展覧会を保存に影響のない範囲で個別のビジネスとして展開してきました。『紡ぐプロジェクト』は、日本の美への理解を深めてもらうために広く国内外に公開し、展覧会の収益や民間からの支援の一部を美術品などの修理事業に還元していくのが特色です」と語る。

国としては文化財の修理・保存にも予算の限界があり、民間から少しでも協力してもらいたいと考えているが、民間から直接資金を集めることは困難だった。「紡ぐプロジェクト」では、新聞社が間に入ることで、よりスムーズに協力体制を作ることができた。

「新聞社には、事業局が美術展などを開催してきた実績があります。また、編集局文化部の専門記者らが美術や文化行政に真剣に向き合ってきました。そして広告局が企業との仲介役となり、民間の支援を受けることができました。国だけでは無理ですし、他の民間企業もどれだけ企画力があっても難しい。新聞社でなくてはできないプロジェクトだと思っています」

国宝「阿弥陀二十五菩薩来迎(あみだぼさつらいごう)図」(鎌倉時代・14世紀 京都・知恩院)など計8 点の修理事業がすでに始まっている。

8月20日からはインターネットの公式サイト「紡ぐTSUMUGU:Japan Art & Culture」もスタートした。プロジェクトの枠にとどまらず、歌舞伎、能などの伝統芸能、工芸品や和食などの文化も含めて幅広く紹介。わかりやすく日本文化に触れて楽しむことができる。

津秦事務局長は「東京オリンピック・パラリンピックを機に日本の美を発信する『日本博』とも連携し、日本の文化や伝統を国内外に幅広く伝えていきたい」と語る。

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