adv.yomiuri 読売新聞広告局ポータルサイト

読売出版広告賞

第21回受賞作品

第21回読売出版広告賞は、2015年12月12日から2016年12月12日までに読売新聞に掲載されたすべての出版広告が賞の対象となっています。

大賞

集英社「こち亀200巻発売&最終回。最後の敬礼!!」
2016年9月17日朝刊 全15段
  • 制作/電通
  • クリエーティブディレクター/尾上永晃
  • アートディレクター/相楽賢太郎
  • コピーライター/尾上永晃 上田浩和
  • デザイナー/梅木春子
  • プロデュース/吉川隆洋
荻野アンナ 選評
 私は広告を文字から読み始める。「思えば、不祥事つづきの40年だった」という書き出しを本気にした。「勤務中に、競馬」や「賄賂」もありそうな話だ。「発砲件数」が「圧倒的一位」で初めて首を傾(かし)げた。
  ようやく絵に目を向けた。鈍い私ですら、中央で敬礼している人物が両さんと分かる。いわゆる『こち亀』は、下町人情譚(たん)という理解で、これまで手を出さずにきた。「しまった!」というのが正直な感想だ。
  文字と絵をスルメのように嚙(か)みしめることが可能な広告は、こうして一人の新たな読者を獲得した。「200巻買ってくれ!」という両さんの叫びに、「とりあえず1巻買うぞ!」と熱く答えた。

金賞

福音館書店「まく子」
2016年5月5日朝刊 全5段
  • デザイナー/小林綾
  • 福音館書店 広報宣伝部/筒井晶子
松田哲夫 選評
 白い猿と白い犬がいる。猿は、何かに思いを馳(は)せるかのように、遠くを見ている。犬は、真剣に近くを見張っている。そこに「まく子」という黒い文字。人気作家の新刊小説の広告である。
  単行本の広告としては異色だが、種を明かせば、絵も字も作者の西さんが描いたものなのだ。彼女の絵は、一見、子どもの絵のようだ。親や先生の描く絵、アニメや漫画の絵などに染まる前の三歳児の絵。自在で奔放で、何のたくらみもない。それでいて、独自の世界を持っている。
  よく見ると、猿と犬は、何か大事なことを伝えようとしているみたいだ。こうして彼らと出会ってしまった以上、本屋に急ぐしかないだろう。

銀賞

ポプラ社「ぼくは君たちを憎まないことにした」
2016年6月30日朝刊 全5段
  • 制作/博報堂
  • クリエイティブディレクター&コピーライター/井口雄大(博報堂)
  • アートディレクター/関谷奈々(博報堂クリエイティブ・ヴォックス)
  • コピーライター/戸澤麻里子(TBWA/HAKUHODO)
  • デザイナー/松崎賢 堀川伊久磨(ツープラトン)
前田恭二 選評
 「ぼく」とは誰か。2015年11月のパリ同時テロで妻を失い、悲傷の中で決然と、SNSで「君たちに憎しみを贈ることはしない」とテロリストに語りかけた人だ。この本では事件から2週間の心の軌跡、幼い息子との日常をつづっている。では「私たち」とは? 答えは案外難しい。出版社か。読者なのか。あるいは不寛容を前に、寛容で迎える困難に耐えうる、すべての人なのかもしれない。
  選考では、正統的で澄みわたるようなデザインや、この世界に言葉で拮抗(きっこう)する志が支持された。付言するなら、書籍、そして出版広告がまさに「私たち」の場なのだと思い出させる広告でもある。

銅賞

小学館「学習まんが 少年少女『日本の歴史』」
2015年12月21日朝刊 全5段
  • 制作/ライトパブリシティ
  • クリエイティブディレクター/国井美果
  • アートディレクター/帆足英里子
  • コピーライター/国井美果
  • デザイナー/帆足英里子
  • エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター/杉山恒太郎
  • プロデューサー/本多道晴 井上貴人
北村薫 選評
 広告を効果的なものにするためスターを起用するというのは、普通にある話だ。
歴史の学習漫画は大学の受験対策にも有効—と話題になった。確かに、よく出来たそれは、圧倒的な情報量と(ここが肝心なのだが)面白さを持つ。
そのことを、買ってくれる相手の「大人」に伝えるため、小学館が使ったスターが、何と秀吉と家康。見事な着想だ。
一コマ目、二コマ目が無言。三コマ目の台詞(せりふ)であっといわせる。最後のコマの「大人買いしなさい」が心憎い。細字の注の使い方なども含めて、まことに洒落(しゃれ)たプロの技である。

特別賞

ワニブックス「すごい手抜き」
2016年10月12日朝刊 3段8割
  • ワニブックス 書籍編集部/安田遥 
    有牛亮祐
中森陽三 選評
 ビジネスの世界で成功するのは並大抵のことではない、向上心やプラス思考の本に埋もれ切磋琢磨(せっさたくま)する超完璧主義者の目の前に飛び込んで来たネガティブな書名「すごい手抜き」思ってもいない衝撃、その上手抜きの見本のような未完の広告にうろたえる。広告の核である訴求点も説得力も欠落してまるでやる気のない間のびした広告を見ていますと、なぜか奇妙に正攻法で成功の道を歩んで硬直してしまった心身の雪解け現象が始まるのです。古い習慣に囚(とら)われ凝り固まった頭に真逆の発想、手抜きこそがこれからの出世の道と納得、見事に計算しつくされたコトバに勝る空白のデザインの演出に脱帽。

選考委員特別賞

宝島社「企業広告『死ぬときぐらい好きにさせてよ』」
2016年1月5日朝刊 全30段

2016年 読売広告大賞グランプリ、第36回日本新聞協会(広告主部門)新聞広告賞など数々の広告賞を受賞した、宝島社企業広告「死ぬときぐらい好きにさせてよ」は、選考委員の協議の結果、「選考委員特別賞」に選定されました。

  • 制作/電通
  • エグゼクティブ・クリエーティブ・ディレクター/古川裕也
  • クリエーティブディレクター/磯島拓矢
  • アートディレクター/宮下良介
  • コピーライター/太田祐美子
  • プロダクションマネージャー/中村圭吾(TYO Monster)
  • フォトグラファー/加藤純平
  • アート/小林康秀(ビアード)
  • スタイリスト/澤田石和寛(セプト)
  • デザイナー/ササ木陽子(ジェ・シー・スパーク)
  • タレント/樹木希林

(敬称略)

Page Top