pick up AdVoice 2007.3/vol.9-No.12

ウィンドウズ ビスタ発売の盛り上がりに新聞広告も効果発揮
 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。


1月30日 朝刊 21面 20面 19面


9割以上が見た特集広告

 1月30日、マイクロソフト社から、約5年ぶりとなる新しいOS「ウィンドウズ ビスタ」がリリースされ、読売新聞でも関連広告が相次いで掲載されました。その中から発売当日の30日付朝刊に掲載された3ページ連続広告が読者にどうとらえられたかについて、アド・ボイス定型調査のデータから分析します。
 最初の2ページはウィンドウズ ビスタ自体を訴求するマイクロソフトの広告、後の1ページは、ウィンドウズ ビスタを搭載したパソコンを訴求するNECの広告(マイクロソフトと共同出稿)で、3ページ通して最下部に黒い帯を引いてウィンドウズロゴを配し、統一感を持たせた、特集紙面とも言うべきスタイルとなっています。
 広告がどの程度見られたかを示す2つの指標は、両広告とも予測値を大きく上回りました(表1)。広告注目率(「確かに見た」人の割合)は、マイクロソフト(全15段×2)が82.6%、NEC(全15段)が75.7%で、2ページにわたるマイクロソフトの方が約7ポイント高くなりましたが、広告接触率(「確かに見た」+「見たような気がする」人の割合)は、マイクロソフトが94.5%、NECが92.3%でほとんど差がなく、つながりがNECの広告接触率をうまく押し上げたと推測されます。実際、自由回答でも「連動広告が非常に効果的」(男性20代)、「連続性のある広告ですね」(女性50代)などの感想が見られます。

表1 広告接触率、注目率および予測値(単位:%)
表1 広告接触率、注目率※および予測値


高い関心、理解はこれからか

 広告の内容評価を見ると(表2)、まず「関心度」は、両広告ともに8割以上と高く、自由回答でも「待ちに待ったこの日が来たという感じ」(男性30代)、「ビスタ搭載のPCに興味あります。店頭で見たいと思います」(女性50代)など、性・年代を問わず期待の表れた感想が多く寄せられました。
 その他の5つの評価項目では、両広告とも「印象度」「好感度」など4項目までが9割を超える高スコアを得ていますが、「理解度」のみが8割弱で少し下がります。ウィンドウズ ビスタ発売は強いインパクトをもって認知したが、その内容の理解はこれから、という人もいるということでしょう。

表2 広告の内容評価(単位:%)
表2


クロスメディア効果は?

 今回の広告は、どのような態度変容をもたらしたでしょうか。マイクロソフトの「広告閲覧による行動喚起」(図1)では、「あらためてこの商品・サービスや広告主に注目した」(46.8%)の次に、「まわりの人と話題にしたい」(32.3%)が高く、3人に1人が口コミしたいというのは、時宜にかなった広告の力を感じさせます。店頭での確認、ホームページ閲覧といった項目も2割前後とかなり高めです。商品について積極的に情報収集しようとしている姿勢がうかがえます。

図1 広告閲覧による行動喚起 (単位:%)
図1 広告閲覧による行動喚起


 また「初めてこの商品・サービスや広告主を知った」は8.1%のみです。この理由を「新聞以外の広告接触状況」(図2)で見てみましょう。当該広告と同内容の広告を他の媒体で見たかどうかを尋ねたもので、71.5%が「他媒体で見た」と回答しています。つまり、1月30日のこの一連の広告を見るまでに、7割以上の人がほかの広告を見てすでにウィンドウズ ビスタのことを知っており、次の情報を欲していたということになります。発売という事実だけでなく、機能や搭載されたパソコンについての詳細を訴求する今回の広告が高評価を得た理由はこのあたりにもありそうです。

図2 新聞以外の広告接触状況 (単位:%)
図2 新聞以外の広告接触状況


 2つのデータを性別に見てみましょう。女性は、行動喚起では「まわりの人と話題にしたい」、新聞以外では「テレビCM」で見た人の割合が男性より高くなっています。一方、男性は、「webで調べたい」「店頭で確認しようと思った」、新聞以外では「雑誌広告」で見た割合が女性より高くなりました。女性はウィンドウズ ビスタ発売をニュースとしてとらえている傾向が強いが、男性は詳細を調べて購入へ向けた検討をしている人が多いということでしょうか。
 今回紹介したデータのうち、「広告接触率」「広告閲覧による行動喚起」「新聞以外の広告接触状況」の3つは、今年1月から、アド・ボイス定型調査に新しく加わったものです。「ピックアップ アド・ボイス」では、これらのデータも使って、パワーアップした新聞広告の反響分析を今後もお届けしていきます。


広告注目率:調査対象者に占める「確かに見た人」の割合。日本新聞協会が定める広告注目率(分母が、調査対象者のうちの新聞閲読者)と区別するために※をつけた。
 
(梅木)
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