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IT企業が気づいた新聞広告の「強み」 インタビュー(Ⅰ)

デジタルでは届かない層にピッタリはまった
新聞広告の訴求力

スマートニュース 株式会社

スマートニュース 株式会社
スマートニュース執行役員
(マーケティング担当)

西口 一希

きっかけはクーポン配信

スマートニュースは2012年12月にサービスを始めました。ニュースをまとめて提供するというサービスは非常に新鮮と受け止められ、大きなマーケティング投資をしないまま、ユーザーを右肩上がりで増やすことができました。ところが、16年頃からは伸びがやや落ち着いてきました。

当初は男性ユーザーが多く、17年春時点で男性7割、女性3割の比率でした。スマートニュースのミッションは、「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」ことです。そこからすると、女性への認知を高める必要がありました。そこで、17年9月にテレビCMへの本格的な投資を始めました。

今年3月には日本マクドナルド様や吉野家様、ローソン様といった全国チェーンの企業にご協力いただき、クーポンの配信を開始しました。これをテレビCMで訴求したところ、大変に好評で、女性を中心に新規ユーザーの流入が倍増しました。現在はユーザーの男女比はほぼ半々に近づき、やや高めだった年齢構成は、10歳代前半と70歳代以上を除くと、日本の人口比率とほぼ同じになりました。

新聞だからこそ届く層

世の中にはいろいろな媒体があります。当たり前のことですが、一つの媒体ですべてにリーチすることは難しいのです。

例えば、主婦の方からは、「忙しいのでテレビは『ながら視聴』で、スマートフォンもしょっちゅう見てはいられない」という声はよく聞かれます。テレビやデジタルメディアにいくら広告を出しても、こうした方には届きません。

このうち多くは自宅で新聞を取っていて、家族を送り出した後に新聞を見るという習慣を持っているのではないでしょうか。そこで、我々のクーポンを訴求するには、新聞が一番良い媒体ではないかという仮説を立て、7月に初めての新聞広告を読売新聞に出しました。

新聞を読んでいる方ですから、ニュースをスマホで知りたいとは限りません。そこで、広告では「ニュースアプリ」という表現は一切使わず、クーポンを前面に押し出しました。

結果としては、新聞は広告として非常に効率の良い媒体であることが分かりました。

新規ユーザーを獲得するコストをアプリが新規インストールされた数で割ったCPI(Cost Per Install)という指標で見ると、投資基準に十分に見合う水準でした。新聞のCPIはテレビと比べると少し高いのですが、テレビも内容次第でCPIは大きく変わります。新聞の方が優れている場合もありました。

「新規顧客が増えた」と評価

広告の効果は、新聞に出したQRコード経由でのアプリのダウンロード数でも計測しています。1分単位でダウンロード状況が分かりますので、新聞がどの時間に読まれているのかまで分かります。

利用されたのは、20~40歳代の女性が多かったです。ダウンロードすると、まずはクーポンのページに行ってから、他のページを読んでいました。生活を中心に考え、家族のために無駄なお金を使いたくないというごく一般的な方々です。まさにスマートニュースを使うユーザー層にぴったりでした。

クーポンを提供している企業からは、新規の顧客が増えたと高い評価をいただいています。広告を出した当日には、新聞をそのまま店頭に持ってくる方がいるのではないかとも懸念しましたが、トラブルの報告もありませんでした。こうしたことから、9月以降も読売新聞に追加で出稿しています。

2018年10月26日 朝刊

2018年7月31日 朝刊

2018年9月21日 朝刊

デジタルもマスも使い方次第

確かに、CPIで見ると、マスメディアはデジタルメディアより高い傾向にあります。デジタルは、単価が高いときは、広告を出さないようにするなど、コストをコントロールできるからです。

しかし、デジタルでは絶対にリーチできない層があり、全部デジタルでできるというものではありません。だから、投資基準を満たしている限りは、マスにも投資はします。

新聞には読み返すという習慣があり、滞在時間の長いメディアです。新聞の読者の方々は、新しい提案に飛びつくのではなく、じっくり考えることが多いと考えられます。逆に、一度使っていただければ、スイッチしにくい方々です。イノベーター理論でいうイノベーター(革新者)やアーリーアダプター(初期採用層)ではなく、アーリーマジョリティー(前期追随層)やレイトマジョリティー(後期追随層)です。ビジネスを安定化するには、こうしたマジョリティーに使ってもらうことがとても大事なのですが、そこに強いのが新聞媒体です。

デジタルでは、広告の効果がすべて数値で出てきます。デジタルが発展してからは、効果が数字で出にくいとして、マスの広告の提案すらされないということが現場では起きています。これは非常にもったいないことです。デジタルに対する過剰な評価と、ノンデジタルに対する過小な評価が起きています。

スマートニュースは、ある程度の認知をいただくことができました。これからはターゲットとなるお客様にどういう提案をすれば使っていただけるかという視点で考えていきます。そこでは、マスかデジタルかという議論はまるで意味がありません。

お客様のメディア特性も考え、どのようなメディアがふさわしく、どのようなクリエイティブが良いかを逆算していくのです。私はデジタル側の人間ですが、どちらかの択一ではなく、両方ともうまく使っていくことが大切なのです。

スマートニュース

いずれもエンジニアの浜本階生氏と鈴木健氏が2012年設立した。2013年にはApp StoreとGoogle Playの両ストアでベストアプリに選ばれた。現在、月間アクティブユーザーは1000万人を突破し国内最大のニュースアプリに成長した。東京、サンフランシスコ、ニューヨークにオフィスを置き、世界150か国以上でサービスを提供し、全世界のダウンロード数も3500万を突破。メディアがニュースを配信する専用チャンネルも今年7月時点で、日米で370を上回った。

西口一希(にしぐち・かずき)氏

1990年大阪大学経済学部卒業後、P&Gマーケティング本部に入社。ブランドマネージャー、マーケティングディレクター。2006年ロート製薬に入社、執行役員マーケティング本部長として「肌ラボ」「Obagi」「デ・オウ」「ロート目薬」等の60以上のブランドを統括。2015年ロクシタンジャポン代表取締役。アジア人初のグローバル・エグゼクティブ・コミッティ・メンバーを経て、ロクシタン外部取締役戦略顧問。2018年現在、スマートニュース執行役員マーケティング担当(Senior Vice President of Marketing Japanand USA)。Strategy Partnersの代表も務める。

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