pick up AdVoice

2009.12・2010.1/vol.12-No.9・10

  • この記事をクリップ!
  • newsing it!
  • Buzzurlにブックマーク
  • このエントリーを含むはてなブックマーク

若年層にも注目されたファイザーの緑内障チェック広告

 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。

 自覚症状の少ない緑内障など目の病気の早期発見や治療を促す啓発広告を、ファイザーが10月18日朝刊に掲載しました。
 広告上部は、花や猫、虫が点在する不思議なイラストで占められており、これが視野に欠けがないか調べるチェックシートになっています。チェックの必要が出てくる「40歳以上の方」という呼びかけがされています。

10月18日 朝刊
10月18日 朝刊

チェックシートがアイキャッチに

 広告接触率(「確かに見た」+「見たような気がする」の割合)は予測値+17.4ポイントの89.9%、広告注目率(「確かに見た」の割合)は予測値+23.5ポイントの73.9%と、ともに予測値を大きく上回りました(図1)。男女とも同等の上回りで、非常に高いスコアとなっています。
 「珍しい構図なので、読者の目に入りやすい」(男性30代)、「実際に検査できるのでとても良い広告。インパクトもあり、わかりやすかったです」(女性30代)という自由回答に見られるように、チェックシートが、スペースの大きさもあってアイキャッチの役割を果たし、多くの人の記憶にとどまったようです。

広告接触率・広告注目率※の予測値との差(N=268、単位:%)

対象の40代以上の反応

 広告接触率は、男女ともに40代以上で高くなっており、チェック対象年代層にきちんと訴求できていることがわかります(表1)。自由回答でも「緑内障に関心があり、チェックを実際にやってみた」(男性50代)、「年齢的に気になります。試してみました」(女性50代)などの反応が見られました。性・年代別に見ると、予測値の上回りが最も大きいのは男性40代(+29.2ポイント)です。「年齢的に気になるので着目した」(男性40代)というように、対象年代になったばかりの人たちの注目度合いが高いという傾向もあったようです。 

表1 性・年代別にみた広告接触率
excel

若年層はなぜ注目したか

 次に、20代に注目してみます。広告接触率の予測値上回りが男性は40代に次いで大きく(+27.3ポイント)、女性は20代が最も大きく(+18.4ポイント)なっています。対象年代ではない若年層が広告を見たのはなぜでしょうか。
 自由回答からは二つの傾向が読み取れます。一つは、「家族でチェックしてみた。大変有意義な広告だと思った」(男性20代)、「両親に実際に試してみることを勧めた」(女性20代)とあるように、家族のコミュニケーションツールとして活用されていること。もう一つは、「このように病気に対して積極的に喚起し、国民一人ひとりが毎日の生活の中で自分の病気について注意して予防するようになることはとても良いことだと思う」(女性20代)、「社会貢献度の高い広告だと思った」(男性20代)などの声に見られるように、本広告が社会貢献性をアピールする企業広告の役割を果たしていることです。

企業広告の役割も

 40代以上のチェック対象年代に対しても企業広告としての役割は機能しており、「緑内障についての知識がついた。簡単に試せるので気軽にチェックでき、結果として企業のイメージも良くなると思う」(男性50代)という声も見られます。若年層、チェック対象年代層双方にうまく訴求できた結果が、「よい広告を出していると思った」のスコアの高さに表れています(表2)。
 本広告が直接表現しているのは目の疾患への啓発ですが、読者は医療関連企業が担うべき社会的責任というメッセージも合わせて受け取っていました。高齢化社会を迎え医療のあり方に関心が高まる社会背景の中で、今後より一層求められる広告のひとつではないでしょうか。

表2 広告閲覧による行動喚起
excel

(樋口)

もどる