特集

2008.10/vol.11-No.7


北京オリンピックとJOCパートナーの取り組み

“JOCとの共同事業として応援プロジェクトを展開

 「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」のサイトを中心に、JOCとの共同事業に取り組んだのがAIU保険会社だ。東京都庁・都民広場での日本代表を応援するイベントをはじめ、新聞広告、テレビCM、交通広告などを使ってクロスメディア展開も図った。外資系企業であるAIUがJOCオフィシャルパートナーとして積極的なキャンペーン展開に取り組んだ意図は、どこにあったのだろうか。

――今回、AIUがJOCパートナーになった理由というのは何ですか。

 大きな目的は、会社の認知度と理解度を向上させることでした。普段AIUは、有名タレントを起用した広告を展開しているわけではないし、広告出稿量が特に多いわけでもありません。そういう中で、いかに企業の知名度を上げていくか。その方法の一つが、JOCのスポンサーシップでした。
 実はAIUは過去に、来日したメジャーリーグベースボール(MLB)オールスターチームのスポンサーなど、さまざまなスポーツイベントの協賛をしてきました。これまでの調査でも、スポーツとAIUの結びつきは高いと出ていたんですね。
 スポーツにはクリーンなイメージがありますし、タレントと違ってカバーできる年齢層も広い。言うまでもなく、オリンピックはスポーツの一大イベントで、注目度も、老若男女問わず当然高い。特に日本では、オリンピックの視聴時間が世界的に見てもかなり長いのです。高校野球の甲子園がいい例ですが、日本人はアマチュアのスポーツマンシップに特に関心が高い。テレビ放映、新聞の報道などで全体のムードも盛り上がりますし、そういう中での広告活動は、AIU単体で出稿するよりも効果が高くなります。

サイト、イベント、社内活動も

――オリンピック日本代表を応援するウェブサイト「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」を立ち上げましたが。
「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」サイト

 JOCとの共同事業として立ち上げたものです。
 ウェブサイトは賑やかな作りにしていますが、これは若年層をターゲットにしたからなんです。今回のプロジェクトを通して日本代表を応援する「主将」の役割をミュージシャンのAIさんに務めてもらっています。年齢の高い層には「自動車保険のAIU」として認知が高いのですが、最近、AIUの認知度が若年層では低くなっている傾向がありました。それで、今回のキャンペーンでは、このウェブサイトに注力したといっていいかもしれませんね。

――昨年12月に都庁前の都民広場でオリンピック日本代表を応援するライブイベントも開催しましたね。

 これも「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」の一環として開催したものです。女子ソフトボール代表の上野由岐子選手やトランポリンの廣田遥選手などオリンピック代表選手をゲストに、トークショーや今回のプロジェクトの「主将」を務めるAIさんのミニライブも行いました。また、会場に来た人がオリンピック日本選手団への応援メッセージを書き込めるフラッグも用意しました。
 さらに、ノベルティは言うに及ばず、名刺や商品パンフレット、社内封筒などにJOCとAIUのコンポジットロゴをプリントするなど、あらゆるものを媒体にしてキャンペーン活動を行いました。お客様やビジネスパートナーにJOCのパートナーとして協賛していることを認知してもらうだけでなく、そうすることで社内の意識も高まるということなんですね。

――インナーに対するPR方法は?

 保険会社は全国に支社や多くの代理店がありますから、そのコミュニケーションも非常に重要なんです。例えば、AIUでは「ビデオコミュニケーション」という社内報のビデオ版のようなものを定期的に作っていますが、そういうツールでも「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」コーナーを作って、情報を発信していました。先ほどの日本代表応援イベントや交通広告もそうですが、どうしてもPR活動が大都市に集中しがちなんですが、全国のスタッフの士気を高めるためにも、インナーに対する活動は重要だと思っています。

効果的なクロスメディア展開

――広告展開では一貫して「オグシオ」の愛称で親しまれているバドミントン女子ダブルスの小椋久美子選手と潮田玲子選手を使われていましたね。

 テレビCMや新聞広告、電車の中吊り、駅張りポスター、「がんばれ!ニッポン!プロジェクト」サイトのスタートアップ画面にも「オグシオ」を使いました。限られた広告露出の中で費用対効果の高いクロスメディアを考えた結果です。
 人の記憶は曖昧ですから、広告を覚えてもらうのは簡単ではありません。今回は、いろいろなメディアを使うことで広告に接触する機会を増やし、広告同士がリマインダーの役割を果たしてくれればいいと考えました。消費者は、目にした広告と企業名を積極的に結び付けようとはしていないと思うのです。われわれの扱っている保険は形のないものですから、車や電化製品のように「あの商品は、あの会社のもの」という結び付きが弱い。われわれが形で見せられるものは、企業名や企業ロゴ、あるいはメッセージを発するタレントになってきます。そのためのキーが「オグシオ」だったんですね。
 外資系企業であるAIUがJOCパートナーになったこともそうですが、JOCとの共同事業という意味でも、今回は新しい試みが行えたのではないかと思っています。

2月22日 朝刊
8月10日 朝刊

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