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2008.10/vol.11-No.7


社名変更を機に策定の企業理念「日本の品質×世界の力」がデビュー

キャタピラージャパン 総務部広報課 宮永 睦氏

 8月1日、創立以来40有余年の歴史を刻んできた「新キャタピラー三菱」は、世界最大の建設機械メーカーであるキャタピラー社との連携をより深める日本のメーカー「キャタピラージャパン」として、新たなスタートを切った。
 同日の読売新聞朝刊では、社名変更を告げ、新会社発足に合わせて策定したCIを宣言する全15段の多色広告が掲載された。

キャタピラージャパン発足の背景

 キャタピラージャパンは建設機械の開発・製造から、販売・レンタル、アフターサービスを手がけるが、同社の母体、キャタピラー三菱がキャタピラー社と三菱重工業の折半出資により発足したのは1963年のこと。
 1987年の三菱重工業明石製作所との合併に伴う「新キャタピラー三菱」への社名変更を経て、この8月に新キャタピラー三菱が三菱重工業の保有する自社株の半分を取得した結果、キャタピラー社の株式保有比率が67%となり、キャタピラージャパンとして再出発した。
 同社総務部広報課の宮永睦氏は「キャタピラー社は世界をリードする建機メーカーです。200か国以上で実績と経験を積み重ねている企業ですから、製品開発力やメンテナンスに関するサポートには定評があります。そうしたノウハウを今まで以上に活用できることは大きな強みですね」と語る。
 建機業界では現在、中国やインドを始めとする新興国での旺盛な建設需要に伴い、アジア・パシフィック地域での売り上げが大きく伸びている。キャタピラー社としても、このチャンスにキャタピラージャパンへの出資比率を高めることで、アジア地域での競争力を高め、ポジションを上げていくという狙いがあった。
 「キャタピラーグループの中でも日本が作っている機械の品質は非常に評価が高いのです」
 こうした日本の生産技術を、キャタピラー社がアジアを始め世界中に構える工場と共有することで、質の向上と売り上げの拡大を図る一方、キャタピラージャパンとしても活躍の場が世界中に広がることとなった。

議論を尽くしたCI

 このような背景のもと今回の新聞広告が出稿された。
 「社名変更を実施したわけですから、新社名を取引先だけではなく、社会全体に発信する必要があります。そこで一般紙でも告知しました」と宮永氏。
 紙面はコーポレートカラーの黄色を意識した色使いで、日本人は定規やコンパスといった細かな道具を使って緻密な線を、それとは対照的に外国人はモップなどの大きな道具を使って力強い線を担当し、互いに力を合わせて一つの油圧ショベルを描き上げるというものだ。コピーには新会社の誕生に合わせて策定された企業スローガン「日本の品質×世界の力」とステートメントがあてられている。
 「実は、各種調査で当社の企業イメージがあいまいであるという結果が出ていました。そこで、私たち自身がどのような会社なのかということをまずはしっかりと固めた上で皆さんに知っていただこうということで、昨年からCIの策定にとりかかったのです」
 これまでは企業理念が明文化されていなかった同社だが、強みは何か、顧客に、そして社会に提供する価値は何かということを調査や報道分析、経営陣へのインタビューを実施するとともに、社内で徹底的に議論して抽出する作業を重ねた結果、導き出されたのが紙面に掲載されたものだ。
 宮永氏は言う。
 「今回のような大きな変革期においては、社の内外に『何が変わり、何がよくなるのか』、『何を変えて、何をよくしていかなければならないのか』というメッセージをコアに据えて簡潔に伝える必要があります。それが、スローガン『日本の品質×世界の力』の『×』の部分に込められています」
 このスローガンは、キャタピラージャパンとキャタピラー社の持つ強みを1本の横棒でつなげるのではなく、クロスさせることで連携を一層強め、足し合わせるのではなく掛け合わせることで品質を何倍にも高めていこうということを意図している。
 また、ボディーコピーとなっている企業ステートメントでは、業務品質の向上を通じて同社が成長を続けることで、顧客のビジネス品質を高め、ひいてはより良い社会の実現につながり、このことが、同社の存在理由であり社会に対して提供する価値であることをうたっている。
 このスローガンとステートメントを広く知らしめるという点も、社名変更の告知と同様に広告で重視したことだった。

イメージのテレビ、理解の新聞広告

 今回の企業広告は、テレビCMでも合わせて展開した。
 「CMは新聞広告と同じテーマを映像化しました。学生のリクルート対策も念頭にあったので、活気のある、元気のある会社というイメージを伝える点では成功したと思いますが、一方で私たちのメッセージは15秒スポットではなかなか伝わらないでしょう。スローガンは一目見れば理解できるようなものにしたつもりですが、そもそも『キャタピラージャパン』という社名を聞いても建設機械と結びつかない方もたくさんいらっしゃいます。そういった方に理解してもらい、ステートメントまできちんと伝えられるのは新聞広告しかありませんね」と話す宮永氏。新聞広告については「『日本の品質×世界の力』というスローガンを、日本人と外国人の作業風景でわかりやすくインパクトをもって表現できたと思います」。
 今後も引き続き、メッセージの核は変えずに広告宣伝を展開していく予定だ。
 「今回の結果を踏まえての話になるので、媒体計画やクリエイティブは現時点では未定ですが、メッセージ発信の軸は新聞広告において、それをテレビCMにより映像と音で表現し、補完しようと考えています」

8月1日 朝刊
読者モニターのコメント

(梅木)

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