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2008.9/vol.11-No.6


男性は女性の関与度の高い商品の広告をどう見ているか?

 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。

7月2日 朝刊

 ユニリーバ・ジャパンは7月2日付朝刊でヘアケアブランド「LUX(ラックス)」シリーズの2連版広告を掲載しました。ヘアケア商品は女性の関与度が非常に高い商品のひとつです。その広告を、男性読者はどう見ているのか、アドボイス調査から分析していきます。

女性は「LUX」の良さを再認識

 まずは、コア・ターゲットである女性の反応から見ていきましょう。
 広告でのメッセージは「10年間、選ばれてNo.1」。LUXヘアケアシリーズの売り上げシェアが10年間トップである事実を、徹底した製品テストの実施など、「No.1」を支える地道な企業努力と共にアピールしています。LUXのアイコンは、ハリウッドのトップ女優のひとり、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ。全面ゴールドに輝いているような、このゴージャスなクリエイティブに対し、女性の広告注目率(広告を「確かに見た」と答えた人の割合)は81.3%と予測値を25ポイント近く上回りました()。
 広告評価もすべての項目で過去の平均を上回っています(表1)。また広告閲覧による行動喚起については、「初めてこの商品を知った」人は女性全体の4.9%に過ぎないのに対し、「あらためてこの商品や広告主に注目した」人は56.9%に達しています(表2)。これは、ブランドの認知が十分に浸透している上、今回の「10年間、No.1」であるという実績を多くの女性が受け入れ、商品の良さを認識したということでしょう。
 自由回答でも「愛用しているものなので、人気があるのだと知って、うれしくなった」(女性20代)、という声が見られました。

図 広告注目率
図
表1
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表2
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男性もビジュアルの美しさを評価

 一方男性はというと、広告注目率は73.3%で予測値を約29ポイントも上回っています(図)。
 その理由はどこにあるのでしょうか。まず広告評価から考えてみます(表1)。平均値と比べると、広告関心度は20ポイント以上低いものの、広告好感度(78.6%)と広告主との適合度(87.8%)についてはそれぞれ6ポイント以上高くなっています。広告関心度が低いのは、ヘアケア製品に対する関与度が低いことの表れだと思われますが、広告好感度と広告主との適合度が高いことから、実際に自分が選ぶ機会が少ない商品の広告であっても、「感じがよく、広告主に合っている」との印象を持った、ということが分かります。
 自由回答で目立つのも、「ゴージャス感を前面に出した広告で迫力がある」(男性20代)、「インパクトがあり、モデルと色合いのバランスが良い」(男性50代)などの意見です。ビジュアルの美しさは、商品への関与度の低い男性読者にとっても看過できないものであったようです。

ブランド認知率が大幅アップ

 次に、広告閲覧による行動喚起から考えてみましょう(表2)。男性全体の20.6%が、この広告で初めてLUXブランドを知ったと答えています。今回の新聞出稿は、男性における認知率アップに役立ったと言えるでしょう。
 また、「よい広告を出していると思った」も女性よりもスコアが高くなっています。これは広告クリエイティブが商品のあるべき方向性と一致していると読み取ったことの表れではないでしょうか。自由回答でも「この贅沢さがブランドイメージと合致する」(男性20代)、「高級感を際立たせるゴールドの色合いは商品イメージにぴったり」(男性30代)、「豪華な印象のイメージでNo.1をアピールしている」(男性50代)などの評価が多く見られます。
 新聞以外の媒体での同広告接触状況で「接触あり」は、女性約6割、男性でも5割弱で、クロス接触ができている人もかなりいました(表3)。

表3
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男性は筋を通す?

 以上をまとめると、今回の広告が男性の注目を集めた理由には、(1)美しくインパクトのあるビジュアルであること (2)ビジュアルが商品特性に合致していること、の2点が挙げられます。「女性が使うものだから……」と感じつつも、筋の通っている広告に対してはきちんと反応をする男性陣。今回のように美しいビジュアル(美しい女性?)であれば、なおさら注目が高まるようです。

(吉池)

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