pick up AdVoice 2008.1・2/vol.10-No.10・11

CSRへの関心を高めた報告書進呈企画
 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。


11月25日 朝刊

 企業の社会的責任(CSR)を果たすために行っている活動について、報告書を発行する企業が増えています。報告書はその存在を生活者に正しく伝え、多くの人に読まれてこそ、意味があるといえるのではないでしょうか。11月25日朝刊に掲載された全面広告「地球への約束」は、CSR報告書というものについて記事体部分で説明しながら、18企業のCSR報告書無料進呈への申し込みを募る啓発型広告です。アド・ボイス定型調査結果から読者がどんな反応をしたのかを見ていきます。

CSRに関心が高い男性

 広告接触率(「確かに見た」または「見たような気がする」人の割合)は、79.3%、広告注目率(「確かに見た」人だけの割合)は54.3%で、いずれも予測値を上回る好スコアですが、男女別に見ると特徴が出てきます(図1)。広告接触率は男性82.3%(予測値プラス17.7ポイント)、女性76.2%(同プラス7.9ポイント)で、男性の上回りが大きいことがわかります。広告接触率は一般的に女性の方が高いので、予測値との差を見ると特徴が際立つのです。
 参考データとして、2007年9月に実施した「都市生活者Web調査」から、CSRという言葉の認知度を見てみましょう。男性では「言葉の意味も知っている」25.0%、「見たり聞いたりしたことはある」26.3%で、合わせると5割を超えるのに対し、女性の認知度はその半分程度です(参考1)。男性の方が、基本知識を持っている人が多いことが、高い広告接触率につながったのでしょう。男性の自由回答では、「CSRという言葉は知っていたが、これだけの企業がすでに報告書として出しているとは思っていなかった」(20代男性)、「近年、CSR活動が活発になってきているのでとても関心があり、じっくりと記事部分を読みました」(20代男性)、「CSRについては私が勤務している企業でも話題になることが多く、関心を持っているテーマでもあります」(50代男性)など、CSRについて知識をすでに持った上で積極的な姿勢を示しているものが目を引きます。

図1 広告接触率と広告注目率※ (単位:%)
参考1 CSRの認知状況(単数回答) (単位:%)
2007年都市生活者Web調査(東京圏)

女性はこの広告が知るきっかけに

 一方で、この広告は女性がCSRを知るきっかけという役割を果たしています。そのことはアド・ボイス定型項目「初めてこの商品・サービスや広告主を知った」のスコアで、女性(44.4%)の方が男性(37.7%)より高いことからうかがえます。自由回答でも「CSR報告書というものの存在を初めて知った。気になっている企業のものを読んでみたいと思った」(女性30代)、「はじめてCSRという言葉を知りました。各企業がさまざまな取り組みで活動しているのがよくわかりました」(女性40代)など、今回の広告で初めて知ったというものが男性よりも多く見られました。

インパクトより内容でひきつけた

 広告評価項目では、広告関心度、広告好感度などほとんどが2007年1月〜11月の平均値より高スコアで、唯一広告印象度だけが平均を若干下回っています(図2)。これは特徴的な傾向です。先に紹介した広告接触率と広告注目率※では広告を見た記憶の度合いを測っているため、印象度の高い、インパクトが強い広告が高いスコアを得やすいのです。ところが今回の広告は、印象度が特に高いわけでありません。それにもかかわらず予測値よりも高い広告接触率となったのは、CSR報告書という内容が、すでにCSRという言葉を知っていた人、知らなかった人双方の関心、好感、理解、信頼に十分働きかけた結果でしょう。

図2 広告評価 (単位:%)

高まる環境意識

 最後に、「都市生活者Web調査」からもう一つ、「企業に最優先してほしい活動」のデータを紹介します(参考2)。2006年は「コンプライアンス」が頭ひとつ抜けていますが、2007年は「環境保護」が伸びて「コンプライアンス」にほぼ並んでいます。洞爺湖サミットを控え、生活者の環境意識は向上していると思われますが、CSRにおいても環境問題への注目度が増しているのです。
 今回の広告で募集した無料進呈には、1297件の応募がありました。この応募数の多さも関心の高さの証明と言えるでしょう。

参考2 企業に最も優先して欲しい活動(単数回答) (単位:%)
都市生活者Web調査
(東京圏=東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、静岡、山梨)


(藤木)
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