AD FILES 2008.1・2/vol.10-No.10・11

創業100周年、次の一歩へ夕刊マルチ広告でCSRを全面に
住友生命保険相互会社 営業総括部 営業支援室 小野明則氏
 2007年、創業100周年を迎えた住友生命保険は、11月10日の夕刊にマルチ広告を掲載した。16ページの夕刊の中で、広告掲載可能なすべてのページを、小枠スペースも含め同社の広告で埋め尽くした徹底ぶり。すべて黄色のバックに赤い文字を配し、統一感とともに大きなインパクトを与えた。

商品広告から、企業広告へ

 「住友生命は社会貢献活動を幅広く行っているにもかかわらず、ホームページ上での紹介や、単発の新聞記事として取り上げていただくことにとどまっていました。今回のマルチ広告では、創業100周年の告知と共に、多くの皆様にその活動をまとめて知っていただくよい機会だと考えたのです」と語るのは、営業総括部営業支援室の小野明則氏。
 保険金の支払い等の問題が相次いだ生損保各社にとって、商品広告に向けられる目は厳しさを増している。住友生命は、企業の信頼回復につなげるため、従来の商品中心の宣伝から、商品開発の背景を説明しCSRへの考えを紹介する企業広告へと宣伝活動をシフトさせたのだ。

創業100周年を機に「CSR経営ビジョン」を制定

 同社は、創業100周年を機に、「CSR経営ビジョン」を制定した。そこでは、社会貢献活動などステークホルダーに対する活動を通じて、豊かで明るい長寿社会の実現に貢献することを掲げている。
 CSR活動に力を入れることについて小野氏は、「例えば、全国縦断チャリティコンサートでは、会場で募金に協力していただくことで企業イメージアップにつながりますし、こども絵画コンクールでは、子供の情操教育をサポートしているということで、社員のモチベーションアップにもつながっています。本業とあわせてそのような活動を報告すれば営業活動にもスムーズに入っていくことができるので、すごく役立っているんです。ここ2、3年でCSR活動と本業との距離が近づいてきていることを強く感じていますね」と語る。

ストーリー性を持たせた広告展開

 「未来の話をしませんか。」「新たな決意でスタートする住友生命です。」
 1面の下3段に記されたコピーからは、住友生命の決意表明が読み取れる。
 ページをめくった2面、3面には、保険金支払い体制を万全にする新システム導入や、手続きと支払いに関するガイドブックの配布が紹介されている。
 「保険金支払い等の問題解決に取り組む姿勢をまず伝えたかったのです」
 4面からは6ページにわたって今回で31回を迎えた「こども絵画コンクール」の入賞者を発表した。24万点を超す応募作品から選ばれた652人の全入賞者の氏名を掲載。うちルーヴル美術館に展示される100人の上位入賞作品も掲載し、スペースをたっぷり使えるマルチ広告の特長をフル活用した形だ。
 「これまで、入賞者の発表は、ホームページやポスターという限られた人だけが接触できるもので行ってきました。今回、初めて新聞広告を使いましたが、お客様に非常に好評だったと営業職員から聞いています。新聞にわが子の名前が載るなんて一生に一度あるかないかのことですから、子供さんはもちろん、そのご両親が非常に喜んでくださったそうです」と小野氏。また、小中学生を対象とした記事を掲載している土曜夕刊の「週刊KODOMO新聞」と一体となって広告を掲載したことについては、「とても効果的でした。審査直後でタイミングもよかったですし、お子様とご両親が一緒に見ていただける機会につながったと思います」。

一貫してCSRを紹介

 10面に掲載された唯一の商品広告「がん長期サポート特約」。ここにも同社のCSRへの取り組みが表現されている。
 「この商品のベースにもCSRがあります。治癒が見込めない状態になってしまったとき、死亡保険金を前払い請求できることから、長引く治療の費用や生活費などをサポートするもので、生命保険会社としての社会的使命から開発を進めた業界初の商品なのです」
 「こども絵画コンクール」に代表される社会貢献活動の紹介は、社会面2ページの記事下を使って行われた。数十年と続いている長期的活動に加え、「サンゴ礁保全プロジェクト」など立ち上がったばかりの新規活動も紹介され、活動の継続性と豊富さが伝わってくる。
 最終テレビ面の下10段は、これまで紹介してきたCSRへの取り組みを通じて、住友生命が「お客様にとことん信頼される会社」になることを改めて宣言して締めくくられた。
 一連の広告に見られた「未来」という企業メッセージはテレビCMでも使用されているが、「15秒という時間ではメッセージの中身まで伝えきれないので、テレビCMでは企業姿勢だけを伝えることに重点を置いています。その分、新聞広告で、メッセージに込めた思いや、企業の取り組みの内容を表現し、読み手に正確に理解してもらうことを狙っています」。次の1世紀の一歩を踏み出した同社の意気込みは、紙面を通して読者に十分伝わったのではないだろうか。

11月10日 夕刊 1面・16面 2面・3面
4面・5面 6面・7面
8面・9面 10面
14面・15面  

(中西)
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