栞ちゃん 2007.12/vol.10-No.9

栞ちゃん
Vol.7  まっててね。

現在、人生で2度目の、絵本と親密な日々。
1度目は読んでもらう方。今は読んであげる方。

1歳〜2歳児向けの絵本は、もっぱら
音や絵の楽しさに負うところが大きいので
プップクプー!とか、トコトコトコー!とか、もけらもけら!とか、
人様の前ではあまり使わない擬音や言葉を
自分史上いちばんいい声で、読んでおります。
恥ずかしいとか言ってる場合ではありません。

それとは別に、
大人が楽しめる絵本というものもありますね。
特に、最近のヒットはこれ。
「まっててね/童話屋」シャーロット・ゾロトウ。

年齢の離れた姉妹(サザエさんとワカメちゃんみたいな感じ)がいて、
その嫁に出た姉さんが実家に遊びに来た日のことを、妹の目線で語っています。

妹にとって今の姉さんは、もうかつての甘えん坊の姉さんではなく、
ひとりの大人の女性なわけです。素直に憧れちゃうわけです。
そして、姉さんが帰った後、お母さんに言うのです。
「私も遊びにきてもいい? 今は植木鉢を倒したり、パウダーをこぼしたり、
出来ないことがいっぱいあるけど。
今に姉さんみたいになって、母さんに逢いにくるから。
だから、まっててね。」

私も姉がいるので分かるのですが、
他所へ嫁いだ姉というのは、半分身内で、半分赤の他人という
ちょっとくすぐったい存在。私の場合は、嫁に出る前の彼女よりも
今の彼女との方が、腹を割って話せるようになりました。
お互い客観的になれるからでしょうか。生きてるって面白いです。

このかわいい妹の言葉を、お母さんがどんな風に受け止めたのか。
それは、ネタばれになってしまうので割愛します。読んでのお楽しみ。
最高にかわいいオチなので、まっててね。

ちなみに、この本。実はすでに持っていたのですが、
帆足さんが後からプレゼントしてくれました。同じ本を2冊持っているしあわせ。
自分が好きな本を、ピタリと当ててくれたんですから。
ほんとに、うれしかったな。

国井美果(文)
ライトパブリシテイ コピーライター
本誌デザイン
帆足英里子(デザイン・イラスト)

ライトパブリシテイ アートディレクター


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