pick up AdVoice 2007.12/vol.10-No.9

「50代」と対象を明示して反響を獲得したカネボウ化粧品
 読売新聞の広告反響調査「AdVoice」とは、「いつでもすぐわかる」定型調査(無料)と「なんでもよくわかる」オーダーメード調査(有料)の2種類から成るインターネットモニター調査です。詳細は、こちら(http://adv.yomiuri.co.jp/yomiuri/advoice/
 このコーナーでは、主に「AdVoice」定型調査の結果データを分析してお伝えしていきます。


10月7日 朝刊(Y&Y日曜版) 10月14日 朝刊(Y&Y日曜版) 10月21日 朝刊(Y&Y日曜版)

 カネボウ化粧品は50代向けブランド「エビータ」の全面広告を、10月7日、14日、21日の3週連続でY&Y日曜版に掲載しました。1回目はイメージキャラクター風吹ジュンさんの写真をメーンに配した口紅の広告。記事風要素が付加された2、3回目はサプリメントの広告で、モニター募集が告知されています。掲載後のモニター応募は非常に多く寄せられたそうです。高い反響を得た一連の広告が読者にどうとらえられていたのかを、アド・ボイス定型調査結果から見ていきます。

50代女性を中心に反応

 広告注目率(「確かに見た」人の割合)は女性の高年代ほど高い傾向にあります(表1)。7日付は、40代以上が7割超、14日付は40代52.6%、50代61.8%、60歳以上72.4%と約10ポイントずつ上昇、21日付は50代が80.0%と最も高くなっています。一方、「見たような気がする」人も含む広告接触率では年代による傾向は特に見られません。広告自体は幅広い年代に届き、それをしっかり記憶したのが50代を中心としたターゲットであったということでしょう。
 広告関心度(表2)では、3広告いずれも女性50代のスコアが他の年代よりも高くなっています。  
 今回の広告では、1回目のコピーで大きく「50代を、いちばん美しく。」と書かれているのをはじめ、随所に「50才から」「50代のための」などの言葉がちりばめられており、ターゲットである50代を文字で意識させようとしています。それがしっかり伝わったようです。

表1 広告接触率・広告注目率
表1 広告接触率、注目率※および予測値

表2 広告関心度
表1 広告接触率、注目率※および予測値

ターゲット以外への広がり

 とはいえ、新聞はオールターゲットの媒体ですから、それ以外の層の反応も気になります。14日付(サプリメント)の行動喚起項目を見てみると(表3)、「商品・サービス、広告主に改めて注目した」(47.4%)など多くの項目で女性40代が高くなっています。その理由は「50代予備軍としてとても気になる広告です」、「40代半ばですから、じっくりと広告を見ました」などの自由回答からくみ取ることができます。
 その他の年代の自由回答を見てみましょう。女性20代、30代では「母にプレゼントしたくなりました」(女性20代・10月7日)、「今朝、この広告を見て親に口紅モニターがあるよ!と話していたので内容をおぼえています」(女性30代・10月7日)、男性50代以上では、「家内にはソフトピンクの口紅がよいと勧めた」(男性60歳以上・10月7日)、「妻がモニターに応募した」(男性50代・10月21日)などが見られました。
 このように、20代から30代の娘世代や、50代の妻を持つ夫世代へも反応が広がっています。

表3 新聞広告を見ての行動喚起(10月14日)
表1 広告接触率、注目率※および予測値

表4 広告関心・広告印象
表1 広告接触率、注目率※および予測値

クリエイティブによる違いは?

 アイキャッチを取るか、商品内容の説明に重点を置くかは、クリエイティブ制作上悩ましいポイントでしょう。風吹ジュンさんの写真が3分の2を占める7日付はアイキャッチ寄りの広告、記事風要素が入った14日と21日付は、商品内容説明寄りの広告と分類することができるでしょう。
 広告印象度は7日84.2%、14日74.6%、21日67.2%。7日付のインパクトが強く、アイキャッチ型の広告としての役割を果たしていることがわかります。ただ、これは男性も含んだ全体のスコアであり、女性だけのスコアを見ると、少し事情が違ってきます。広告印象度は、4段階で聞いたうちの「とても印象に残る」「まあ印象に残る」を足したスコアですが、「とても印象に残る」だけで見てみると、3広告とも女性は30%前半で安定しています。同様に「とても関心がある」のスコアも3広告とも25%前後で変化がありません(表4)。アイキャッチ型、商品内容説明型どちらでもターゲットはちゃんと広告を見て、興味喚起されていることを示しているといえるでしょう。
 今回広告が掲載されたのはY&Y日曜版ですが、日曜日は平日よりも朝刊閲読時間が長めなのが特徴です。ゆったりした接触態度が広告反響を後押ししているのではないでしょうか。

(中西)
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