Fashion Insight 2007.11/vol.10-No.8

RALPH LAURENの設立40周年記念パーティー
 ファッションに興味のない人でも、胸にポロプレイヤーのマークが入ったシャツは知っているはずだ。日本のブランドかと錯覚するほど、日本人にとっては年齢、性別に関係なくなじみが深い。
 そのマークで有名なアメリカを代表するブランドRALPH LAURENは今年ブランド設立40周年をむかえた。

 昨年3月、表参道に本国直営の旗艦店をオープンし、創業者でCEO、デザイナーでもあるラルフ・ローレン本人も25年ぶりに来日している。また今年に入ってからは日本でのサブライセンシーであるインパクト21の約80パーセントの株を買い取り、日本でのビジネスを世界戦略の中での重要な位置づけにとらえ、新たな一歩を踏み出した。
 日本ではカジュアルな面ばかりが強調されてきたが、本来はキャリア志向の女性や、成功したビジネスマンにも広く支持されているラグジュアリー・ブランド。彼のつくり出す世界は一種アメリカ人の理想郷。ブルース・ウエーバーの撮影した広告写真や、ホーム・デザインからも彼の考えるグッド・ライフを提示しているのがうかがえる。
 ビジネス的にも、いくたびかの危機を乗り越え、1998年にはウオールストリートに上場を果たし、今や全世界での売り上げが1兆円を超えるビッグ・ブランドとなったRALPH LAUREN。彼は世界で最も成功したデザイナーといえるだろう。

ブルース・ウエーバーによる広告写真 ブルース・ウエーバーによる広告写真
ブルース・ウエーバーによる広告写真

 さて40周年の記念コレクションとパーティーの舞台となったのは、ニューヨーク・コレクションのメーン会場であるブライアント・パークの喧騒からは遠く離れたセントラル・パークの中にあるコンサーバトリー・ガーデン。ラルフ・ローレンがニューヨークで最も美しいと思う場所のひとつとか。ここにテントを建て、シャンデリアをかけ、あたかも貴族の夜会のようなセッティング。ドレス・コードはブラック・タイ。これもラルフ自身のアイデア。フォーマルなパーティーが最近少なくなったので、自分が出席したくなるようなパーティーを演出したかったそうだ。
 招かれたニューヨークのセレブリティやファッション・ピープル、そしてハリウッドのスターたちがパーティー会場でシャンパン・グラスを片手に談笑する様は、まさに圧巻。彼が衣装を手がけた映画「華麗なるギャツビー」の再現のよう。パーティーの締めはブルームバーグ・ニューヨーク市長の祝辞。

 こうしてコレクションを見、パーティーに出席して感じるのはRALPH LAURENというブランドの国によってのイメージのちがいである。RALPH LAURENはヨーロッパでも人気が高く、ミラノではモンテナポレオーネにも大きなブティックがあり、イタリアではラグジュアリー・ブランドとして認知されている。またイギリスでも今年からウィンブルドンのオフィシャル・スポンサーになった。伝統ある、世界でも最高峰のテニス・トーナメントで、審判からボール・ボーイまでがRALPH LAURENを着ている。
 表参道店ができ、少しずつだが認識が変わりつつあるというものの、日本ではまだまだラグジュアリー・ブランドとしての認知度は高くない。日本での戦略を本社コントロールに変更したのも、本来のRALPH LAURENのイメージを強化するためかもしれない。
 さて40周年記念イベントの翌日の「ニューヨーク・タイムズ」は、「すべてのVIPが出席した超一級のパーティー。40年の長い年月を祝えるブランドは、ミスターローレン以外に現れるだろうか?」と、このラグジュアリー・ブランドのコレクションと記念パーティーについて詳しく報じた。
*ラルフ・ローレン氏は2006年FEC特別賞(ライフ・タイム・アチーヴメント)を受賞している。

パーティーの模様
パーティーの模様 パーティーの模様
会場外観 会場内の様子

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