AD FILES 2007.11/vol.10-No.8

製品の強みを夕刊セミマルチ広告で効果的にアピール
クリニーク ラボラトリーズ株式会社 マーケティング本部長 舟橋佳実氏
 8月30日の読売新聞夕刊に掲載されたクリニークの広告は、誰もが目にする一面・テレビ面を含んだセミマルチという形式と、愛用者60人のリアルな声で広告を埋めつくすという構成で、読者に強いインパクトを与えた広告だった。

店頭で集まった3千人の声

 1968年に誕生したクリニークは、世界初の皮膚科医監修のスキンケアブランド。皮膚医学の視点から一人一人の肌を診断・カウンセリングした上で個人に合った製品を紹介するその方式は、世界中の女性から高い支持を集めている。今回の広告掲載商品である「パーフェクトリー リアル メークアップ」は、クリニークの中でも特に愛用者の多い柱となる製品という。
8月30日 夕刊 14面
 「この製品が生まれて丸3年。新商品が次々と出てくる化粧品業界の中で、このファンデーションをどうアピールしていくべきか、製品の持つ強みと財産は何かを社内で議論しました。結果、この製品の強みと財産はすでに存在する愛用者の皆様ということになり、その方々の生活の中でこのファンデーションがどのような存在かを伝え、製品の素晴らしさを理解していただく形で訴求することに決定しました」と語るのは、クリニーク ラボラトリーズ マーケティング本部長の舟橋佳実氏。
 広告で掲載されている愛用者の声は、本企画実施の約半年前に全国の販売担当コンサルタント約1200人が、愛用者にアンケートハガキを手渡しで配布し集めたものだ。
 「クリニークのお客様はロイヤルティーが高く、コンサルタントともコミュニケーションが十分に取れていたため、今回の企画が可能になりました」と舟橋氏。最終的には愛用者約3000人の声が全国から届いたという。
 すべてに目を通した舟橋氏は「“輝いている”日本の女性を感じました。広告に掲載したものはごく一部ですが、20代看護師の方の『夜遅くまで仕事をしてもしっかりとメークが整っています。他のナースに“化粧崩れしないね”と言われます』や、30代会社員の方の『育児休業明けで、てんてこまいの毎日の味方です』など、様々な年代・職業の女性が頑張って生きていて、この製品が彼女たちを応援できているなと実感し、誇りを感じました」と語る。

読者にワクワク感のある広告を

 今回の広告掲載にあたって夕刊セミマルチ広告という形式をとった理由について、舟橋氏は「多くの愛用者の皆様の声を掲載し、内容が次から次へと出てくるワクワク感のある広告をという思いがありました。夕刊は朝刊と比べ自由度が高く、注目の高い一面やテレビ面にも掲載できますし、また比較的ページ数の少ない夕刊はジャック感も出せますので」と説明する。
 また、夕刊を選択したもう1つの理由として「クリニークはスキンケアが中心のブランドですので顧客層は幅広いですが、メーンのターゲットとなるのは20代後半から30代前半の働く女性です。働く女性は朝忙しく、朝刊はさっと目を通す程度ですが、夕刊は時間的な余裕も出てくるためゆったりした気分でじっくり見ていただけると考えました。特に今回は愛用者の声を集めていて、ぜひ読みこんでいただきたかったので」と語る。

リアルな声の説得力

 広告においてクリニークは、モデルを使ったイメージ訴求型の化粧品ブランドが多い中、常に製品を中心に機能や肌へのベネフィットを紹介するスタイルを貫いている。
 「クリニークの広告は製品が主役のため、モデルを起用する他の化粧品会社と比べ使用者のイメージがわきにくいという声がありました。そこで今回、愛用者の声をよりリアルに伝えるためにイニシャル、居住都道府県、職業、年代まで掲載しました」
 また、ハートと文字の色もファンデーションをイメージした。「肌色は印刷が難しい色ですが、忠実に再現していただき満足です」
 読者の反応を見てみると、読売新聞アドボイス調査の自由回答からも「小さな広告まで使い、意気込みを感じた」(女性20代)、「愛する気持ちが強く伝わってくる。リアルなコメント1つ1つがインパクトになっていて、一度試したいと思った」(女性20代)、「一面から引き込まれるように読みました。この商品の魅力がしっかり理解でき、使ってみたいと思った」(女性30代)など、狙った通りの反応が多く見られた。
 「世の中には様々なファンデーションがあり、自分が今使っているものが合っていても、この製品がベストかと女性は自信がなくなってきます。そのような方々も、今回の広告で他の方の意見を見ることで再認識したり、また戻ってきて下さったようです」。

人が動いた広告

 掲載翌日の朝、舟橋氏は実際、横浜高島屋に足を運びその顧客の数に驚いたという。
 「今回の広告は読売新聞夕刊と東京メトロの車内広告、女性誌を中心に掲載しました。私が見に行った横浜は『新聞を見た』というお客様が多く、新聞広告の力を感じました。これまで数々の広告をつくってきましたが、広告で人が動くと実感したのは初めてです。通常プロモーション後2週間程度で売り切れるセットが、今回は3日間でほぼ売り切れました。これからも今回のように女性をワクワクさせ、人を動かせるような広告を世に出していきたいと思います」

8月30日 夕刊 1面 24面
12・13面

(東)
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