GLOBAL Interview 2005.12/vol.8-No.9

ハートフォード生命保険
砂川 和彦氏

ハートフォード生命保険
 米ハートフォードの100%出資子会社として2000年12月から営業を開始。
 1810年に創設された米ハートフォードは、アメリカで最も由緒ある大手生命保険および金融サービス会社のひとつと認知されている。古くはリンカーン大統領も同社の顧客の1人だった。
 現在は12年間連続で「変額年金販売額全米No.1」を達成するなど、米国変額年金市場のリーディングカンパニーとして確固たる地位を確立している。

 1947年から49年生まれの、いわゆる団塊の世代が2007年から09年にかけて定年を迎える。彼らが受け取る退職金総額は80兆円にのぼると見られるが、その資産運用先として、今、熱い注目を集めているのが「変額個人年金保険」だ。
 変額個人年金保険とは、保険と年金に投資信託などを組み合わせた金融商品のこと。その名が示す通り、受け取る年金額や解約返戻金が運用しだいで増減する投資商品である。
 この、一見難しそうに感じられる金融商品が、老後準備資金として人気を集める理由と今後の動向について、日本の変額年金の市場シェア約31%を誇るハートフォード生命保険 取締役 セールス・マーケティング統括本部長 砂川 和彦氏に話を聞いた。

――個人年金市場が伸びているそうですが

 高齢化の進展やペイオフ解禁、銀行窓販の拡大などが主な要因だ。その中でも、高齢化時代の到来で将来年金支給額が削減されてしまうのではないかという公的年金への不安が大きい。だから、“公的”で不足する分を“個人”でプラスオンする考えは当然出てくる。また、低金利や円安が続く中、少しでも有利な資産運用手段としても注目されている。

――市場規模はどのくらいなのでしょうか

 50歳以上をターゲットと考えると、日本の個人金融資産1,400兆円のうち、約1,000兆円が潜在的な市場規模になりうる。もちろん、すべてが年金商品に流れるとは思わないが、数パーセント動くだけでも数十兆円の規模になる。我々は、2010年ごろには30ないし50兆円の変額年金保険と、同程度の定額年金保険を合わせ、100兆円程度の市場規模になると予想している。

――お客様の平均像は

 金融資産をある程度保有されている60歳以上の方が多い。資産運用を考えているが、銀行預金金利には不満。しかし、投資信託のようにまったく元本保証が無い商品は困ると考えている。つまり、収益性を求めつつ、安全性も欲しいといわれる方々だ。
 
――変額個人年金保険の特徴は

 元本保証が付いていることが大きなポイント。これが一番の売れ筋である理由と言って過言ではない。有り体に言えば、投資信託に元本保証が付き、プラス、保険であるがゆえに税制上の優遇措置が受けられるところ。投資信託+元本保証+税メリットだ。
 ただし、その分手数料は他の金融商品に比べて若干高めに設定されている。また、中途解約時には元本保証が適用されない点なども知っておいてほしい。
 
――ハートフォードが支持されている理由は

 一つは商品性。他社に先駆け、革新的な商品を提供し続けてきたことが、実際に販売していただいている銀行や証券会社に受け入れられている理由だ。
 また、変額年金保険は高額ということもあり、購入時には販売員からのアドバイスが不可欠な商品だ。私たちは自前の営業職員を持っていないので、販売会社である金融機関の方々がより適切なアドバイスをお客様に行えるような手助けを行っている。このような販売支援活動も、他社との差別化の大きなポイントといえるだろう。

――“年金の達人”としてPR活動されていますね

 「年金=ハートフォード」というイメージを一般消費者へすり込むことを狙っている。
 従来は業界紙を使って金融業界、特に銀行の支店の方々への認知度アップに取り組んできたが、ある程度のネームバリューが出てきたこともあり、最近は一般消費者、特にシニア層を対象に、販売支援の一環として一般紙やテレビを使っている。販売員がハートフォードという名前をお客様に対して出したときに「まったく聞いたことがない」という事態が起きないようにしたい。

――今後の目標は

  2010年時の個人年金市場規模が100兆円とするならば、そのうち10%程度のシェアを狙いたい。そうすると、総資産が10兆円になる。非常に大きく野心に満ちたターゲットだが、不可能ではない。



 2000年1月、米ハートフォードの日本駐在事務所にマーケティング本部長として入社し、同年8月、ハートフォード生命保険設立と同時に取締役マーケティング本部長に就任した。現在は取締役セールス・マーケティング統括本部長として、営業、マーケティング及び運用企画部などを統括している。
 大手都市銀行を皮切りに、米ミシガン大学でMBA取得、大手生命保険会社など金融アナリストとして王道を歩んできた砂川氏だが、休日には10歳と7歳のお嬢さんと一緒にピアノレッスンに励む一面も。
 「2年半ほど前から音楽教室に通っています。2月には発表会もあるので、もう大変(笑)」

(佐藤)

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