GLOBAL Interview 2005.6/vol.8-No.3

ユナイテッド航空
マーク・シュワブ氏

ユナイテッド航空
 1926年創立。現在、ロサンゼルス、サンフランシスコ、デンバー、シカゴ、ワシントンD.C.から毎日3,400便以上を米国内外の200都市へ運航する世界第2位の航空会社である。有償旅客マイル数では世界最大のエアラインであり、米国および世界各国に約61,200人の社員を擁している。
 日本就航は1983年4月、成田‐シアトル線からスタートした。その後、パン・アメリカン航空の太平洋部門を買収するなど、日本市場でも急速かつ着実に発展を遂げてきた。今年3月から成田、関空に続き、中部国際空港への乗り入れも始まっている。
 米国のエアラインの中でも特に古い歴史を持つユナイテッド航空。そのルーツは1926年、ウォルター・T・バーニーがワシントン州パスコとネバダ州エルコの間で航空郵便サービスを開始したことにさかのぼる。この歴史的なフライトこそ真の商業航空輸送の誕生であり、ユナイテッド航空の前身、バーニー航空の誕生でもあった。
 それから79年が過ぎ、現在では毎日3400便以上を運航し、25万人以上の旅客を輸送する世界最大級の航空会社へと成長した。日本へも83年4月に就航して以来、着実に路線を拡充。3月から中部国際空港(愛称セントレア)への乗り入れも果たした。そこで、今後の戦略について同社太平洋地区 副社長 マーク・シュワブ氏に話を聞いた。

――名古屋―サンフランシスコ便就航の理由は

 1つ目の理由は、セントレアが他の日本の空港と違い、1つの空港に国際線と国内線が飛んでいること。ハブ機能が生かせるため、名古屋だけでなく、日本の他の都市からも利用いただける。
 2つ目の理由は、中部地区は製造業が盛んなため米国とのつながりが強く、多くのビジネス客の利用が期待できるからだ。成田や関空に加え、セントレアも利用いただきたい。
 また、なぜサンフランシスコかというと、そこは我々の米国でのハブ空港の1つであるので、サンフランシスコ経由でカナダやメキシコも含めて多くの場所へお連れすることができるからだ。サンフランシスコからだと西海岸はもちろんのこと、東海岸の主要な都市はすべてカバーできる。名古屋から47都市へワンストップで行くことが可能だ。

――ユナイテッドにとって太平洋地区の重要性は

 昨年、太平洋地区は路線が増えたことにより17%もキャパシティーが増えた。今年も新路線就航などでかなりの増加を見込んでいる。社全体の収入に占めるアジア・太平洋地区の割合は今年中に24%、約4分の1を占めることになるだろう。
 この背景にはアジアから米国に向けて、ビジネス客だけではなく、観光客も増えていることがある。今のところ、中国人の海外旅行者数は割合としては低いが、分母が大きいだけに今後かなりの増加が期待できる。現在、米中間に1日4往復のフライトがあるが、将来はさらに増やしたい。また、中国から米国への航空貨物も増えており、こちらも忘れてはいけない存在だ。今年は15%の増加を見込んでいる。
 
――ユナイテッドのセールスポイントは

 1つ目は我々が1983年から日本マーケットで飛び始めているという実績だ。22年たった今、エアラインとして確固たるブランドを確立した。
 2つ目は米国の会社としてフレンドリーなスタイルのサービスを提供し、受け入れられていること。
 3つ目は米国内のネットワークが充実していること。たとえば、ロスやサンフランシスコからそれ以遠に行かれるお客様に対して、非常に便利なネットワークを提供することができる。
 4つ目は先進的な機内設備。我々が「ファーストスイート」と呼ぶファーストクラスのシートは、完璧に水平なベッドになることで快適な旅を約束している。また、ビジネスクラスは無論のこと、エコノミークラスにも従来のシートから最大39%も足元を広げた「エコノミープラス」と呼ぶシートを用意し、快適に過ごしていただけるよう配慮している。
 また、スターアライアンスのパートナーとして全日空と提携していることも大きなセールスポイントだ。マイレージプログラムをどちらでもためられることがお客様に支持されている。日々全日空と協議を重ねた結果、日本のあらゆるところから米国に簡単に、便利に行っていただけるようになった。



 米国ミネソタ州ミネアポリス出身。1975年、パン・アメリカン・ワールド航空に入社。その後、アメリカン航空を経て、92年にユナイテッド航空に入社。今年で航空業界歴は30年を迎えた。
 「子供のころから将来はインターナショナルな仕事に就きたいと思っていたが、おかげで人生の半分以上を海外で生活することになった。最後にアメリカで生活したのは12年前かな」と苦笑する。
 仕事柄、数多くの国々を訪れたというが、一番の趣味は海外旅行だという。「新しい国に行き、新しい文化を体験することはとても楽しいこと。今まで多くの国々を訪れたが、まだまだたくさん行きたいところがある。今はチベットとネパールに興味があるので、どうやって行こうかと思案中」
 宇宙旅行には興味がないか尋ねたところ、「僕が興味あるのは4万フィート(約1万2000メートル)まで。旅客機が飛ぶ高さのね」と笑って返された。

(佐藤)

もどる