特集 2004.11/vol.7-No.8

企業とスポーツの新しい関係−アテネ五輪とオフィシャルパートナーの取り組み−
店舗体験とクルーを重視したオリンピック協賛

 選手村の公式レストランには日本からも12人のトップクルーを派遣し、女子ホッケー日本代表チームに協賛し、13万人のクルー全員で応援する。インナー効果と店舗でのオリンピック体験を重視した展開を聞いた。
 
 マクドナルドのオリンピック支援は、1968年にフランスのグルノーブルで開かれた冬季大会にさかのぼります。ハンバーガーが食べられずホームシックにかかっていると伝えられたアメリカ選手団に空輸したのが始まりです。
 ワールドワイドなスポンサーであるTOPパートナーということで言えば1996年のアトランタ夏季大会が最初で、マクドナルドにとって今回で5度目になります。IOCとのスポンサーシップは本社のマクドナルドコーポレーションが結んでいるもので、オフィシャルパートナーとしてオリンピックを盛り上げる活動指標は本社でつくられますが、その具体的な展開は各国に任されています。

トップクルーをアテネに派遣

 オリンピックの選手村に公式レストランを出店したのもアトランタ夏季大会からです。オリンピックの長い歴史の中で、選手村に特定ブランドのレストランが開かれたのは、このアトランタが最初です。
 レストランを開くためには、そこで働くスタッフが必要です。マクドナルドでは店舗で働くアルバイトを「クルー」と呼んでいますが、アテネ大会の公式レストランに招集されたのは、世界35か国、3万店舗、130万人から選出された400人のトップクルーです。マクドナルドの代表として、選手の皆さんに最高のおもてなしをするのが彼らの役割です。
 現在、日本国内には3800の店舗があり、13万人のクルーがいます。以前から日本マクドナルドでは、オペレーションやおもてなしのスキルを競う「オールジャパン・クルー・コンテスト」を独自に開催していました。アテネ大会に派遣されたのは昨年選ばれた12人ですが、このコンテストで優勝したクルーを日本代表とする仕組みにしたのは、今回が初めてです。みんなマインドを高く持って、400人いる中で自分がゴールドメダリストを目指すという気持ちで取り組んでくれたと聞いています。

オリンピックを店舗で体験する

 シンクロや飛び込みをテーマにオリンピックの気分を明るく描いたテレビCMは、ドナルドを使ってグローバル展開したものと、ドナルドを使わない国内制作のものがありますが、共にかなりの反響がありました。
 一方、国内独自に行った新聞広告は新発売のマックグランなど商品告知を中心に協賛マークをさりげなく入れ、プロモーションとしては、店頭でもらえるチャンスカードでプレミアムグッズやマクドナルド商品がもらえる「マッチ&ウィンキャンペーン」を実施しました。プロモーションの期間は、オリンピック直前の7月30日から8月31日までのほぼ一か月間でしたが、これはオリンピックが盛り上がる時期に合わせ、店舗をそのままオリンピックを楽しめる場所にすることが一番の目的だからでした。
 店舗での体験は、マクドナルドにとって非常に大きな意味を持っています。マクドナルドでは、「i'm lovin' it」をスローガンに世界共通のキャンペーンを昨年9月から行っていますが、これは、「お客さまに最高の食事体験をしていただくために、われわれは最大限の努力をする」「店舗がお客さまのお気に入りの場でありたい」という、われわれの気持ちを表明したものです。商品だけでなく、店舗やクルー1人ひとりが、マクドナルドというブランドをつくっている。これは、他の業種と大きく違う点だと思います。

オリンピックテレビCM(15秒)国内制作編より マックグラン新発売告知(2004年6月19日 朝刊)
マックジョイ「マッチ&ウィンキャンペーン」紹介ページ

女子ホッケーチームへの協賛

 オリンピックに関連した日本マクドナルド独自の取り組みとしては、今回のオリンピックに初出場した女子ホッケーチームへの協賛があります。ホッケーは日本ではそれほど注目されているスポーツではありませんが、選手もプロではなく、マクドナルドのお客さまやクルーと同じくらいの年齢で、ふだんは会社で働きながら自分の夢を追いかけ、ひたむきに努力している姿はわれわれのクルーと重なります。
 女子ホッケー日本代表チームを全員で応援しようということで、7月30日からアテネオリンピック期間中は全店舗の13万人のクルーが応援バッジを着用。さらに、クルーの写真を携帯電話のフォトメールなどで募集し、1万人の笑顔の横断幕を作り、オリンピックの壮行会に贈呈することも行いました。
 チームへの協賛は、2006年の「第11回女子ワールドカップ」までとなっていますが、期間中、選手の皆さんが国内のマクドナルドを無料で利用できる「マクドナルド・スペシャル・メンバーズカード」もチーム全員へ贈っています。こうした活動の継続が、ホッケーのすそ野拡大にも寄与すればと考えています。
 日本マクドナルドでは、オリンピックという世界最大のスポーツイベントだけでなく、地域のスポーツ活動も、以前から積極的に応援しています。全日本軟式野球連盟主催の「マクドナルド・トーナメント」には、全国の小学生38万人、1万5000チームが参加しています。 また、各地域ごとに行われている少年サッカー大会や卓球大会、あるいはゲートボール大会も応援しています。
 オリンピック協賛の効果も、単に、短期的な売り上げと結びつけては考えていません。マクドナルドには、年間10億人以上のお客さまが来てくださいます。社会貢献というと大げさですが、マクドナルドは皆さんとともにあるブランドだということが、少しでもお客さまにご理解いただけたら、こうした活動の目的は果たせたと言えます。




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