今月のデータ 2004.11/vol.7-No.8

オリンピックで新聞はどう読まれたか
 アテネオリンピックは日本人選手のメダルラッシュでおおいに盛り上がった。深夜までテレビにかじりついていた人も多かったようだが、新聞はどのように読まれたのだろうか? 読売新聞東京本社広告局では、アテネオリンピック後半の8月20日から26日に面別接触率・広告注目率調査を実施するとともに、オリンピック直後に読者アンケート(READERS調査)を行ってオリンピックへの関心や新聞への接触態度などを尋ねた。

図1 アテネオリンピック関心度

オリンピック中の新聞はふだんよりよく読まれている

 閉幕直後の読者アンケートによると、オリンピックへの関心度は、「非常に関心があった」が全体の47.9%、「まあ関心があった」とあわせると92.0%に達している。オリンピック開始前(7月末)の関心度も87.9%の高スコアだったが、終了直後は「非常に関心」がさらに10ポイント近くアップしている。
 性・年代別に見ていくと、「非常に関心があった」割合は男性と男女50代以上で高かったが、「まあ関心があった」をあわせるとどの層でも8割を超えており、今回のオリンピックはまさに国民的関心事だったと言える。
 では、読売新聞のオリンピック関連記事はどの程度読まれたのだろうか(図2)。全体ではオリンピック開催期間中「毎日必ず読んだ」人が38.8%、「ほとんど毎日読んだ」をあわせると八割近くに達している。
 さらに新聞の読み方をふだんと比べてもらったところ(図3)、「ふだんよりじっくり読んだ」が朝刊で29.7%、夕刊で25.5%。「ややじっくり読んだ」とあわせると、朝夕刊とも六割を超える人がオリンピック開催中は新聞をふだんよりよく読んだと答えている。
 朝刊について性・年代別に見ると、男性より女性で「じっくり読んだ」割合が高い。また、中高年だけでなく、30代以下の男性や29歳以下の女性でも半数前後がふだんよりよく読んでいることがわかった(紙面の都合上割愛するが、夕刊も同様の傾向)。

図2 オリンピック関連記事の閲読程度
図3 オリンピック開催期間中の読売新聞閲読程度

 今回のオリンピックは時差の関係から新聞記事より先にテレビの中継を見たりニュースで結果を知る人も多かったと思われるが、新聞の記事を読んで「テレビニュースで知った競技の詳細を確認できた」「テレビ中継で競技を見て、さらに翌日新聞で結果を確認できた」という人は全体でそれぞれ八割を超えていた(図4)。さらに「オリンピック期間中新聞をふだんよりじっくり読んだ」という人では「非常にそう思う」がそれぞれ56.4%、66.7%と目立って高くなっている。新聞は確認媒体と言われるが、オリンピックについてもテレビで見た感動を新聞でゆっくりかみしめようという人が多かったのではないだろうか。

図4 オリンピック期間中の新聞とテレビの活用
表1 オリンピック期間中の新聞平均閲読率
表1 オリンピック期間中の新聞平均閲読率
*表はエクセルデータでご覧になれます。

オリンピック面は女性の接触率が特にアップする

 オリンピック期間中の面別接触率・広告注目率はどのようなスコアになっているのか。
 まず、同時に調べている期間中の朝夕刊の平均閲読率は通常期とほとんど変わらず、新聞を読むという行為の習慣性を反映している(表1)
 次に、連日朝夕刊で数ページにわたって掲載されたオリンピック面の面別接触率を見てみよう(図5)
 オリンピック面の接触率は、全体で朝刊78.7%、夕刊77.6%と通常のスポーツ面の接触率を明らかに上回っている。特に女性は男性と比較すると朝刊スポーツ面を見ている人は少ないが、オリンピック面の接触率は77.8%と男性とほとんど差がなくなっている。
 年代別に見ていくと、男女とも40代以上ではスコアは90%前後に達しており、ほとんどの人がオリンピック面を見ていることがわかる。日ごろ新聞をあまり読まないと言われる男性29歳以下、30代でも朝刊オリンピック面については約六割の接触率を示している。
 また、女性各年代のスコアを見ていくと、生活面とほぼ同様の接触率になっており(次ページの面別接触率表参照)、関心の高さがうかがえる。

図5 平均面別接触率
表2 オリンピック面広告注目率
表2 オリンピック面広告注目率
*表はエクセルデータでご覧になれます。

オリンピック面の広告注目率はスポーツ面を大きく上回る

 では、広告の方はどのように見られたのだろうか。オリンピック面に掲載された広告の平均注目率を、通常のスポーツ面に掲載された広告の注目率と比較してみた(表2)
 朝刊5段オリンピック面(モノクロ)の広告注目率は全体で49.9%と、スポーツ面の38.9%を11.0ポイント上回る。男女ともスコアの上昇幅は同じくらいだが、年代別に見ると、日ごろ広告注目率が低い29歳以下の男女と男性40代の注目率が大きくアップしている点が目をひく。4段1/4の広告でも、オリンピック面の注目率は全体で35.2%と通常のスポーツ面を11.0ポイント上回っている。こちらはふだん男性より注目率が低い女性のスコアアップが目立つが、年代別に見ていくと5段の場合と同様、男性29歳以下と男性40代のスコアは大きくアップしている。
 オリンピックは、新聞のコア読者である40代以上はもちろんのこと、日ごろスポーツへの関心が高くない女性や、若年層にもアピールする絶好のチャンスと言えよう。

平均面別接触率(月報) 2004年8月度
平均面別接触率(月報) 2004年8月度
*表はエクセルデータでご覧になれます。

面別接触率/広告注目率調査
調査対象地域 東京都、神奈川県の東京本社14版配布地域
調査対象 15〜69歳の読売新聞朝・夕刊購読者
抽出方法 ビデオリサーチの '01〜'03全国新聞総合調査による「調査対象地域」該当エリアの読売新聞購読者の性・年代別構成に基づき抽出
調査期間 8月20日(金)〜8月26日(木)/調査対象紙発行日の翌日
調査方法 電話音声自動応答システムを使ったモニターパネル調査
サンプル数 300人
調査企画・設計 読売新聞東京本社広告局
実査・レターヘッド (株)ビデオリサーチ

オリンピックに関する読者アンケート(READERS調査)
調査期間 8月28日(土)〜9月6日(月)
調査対象地域 東京都・神奈川県の東京本社14版配布地域
調査対象 2004年度読売リーダーズモニター300人
調査方法 郵送法
有効回答数(率) 263人(87.7%)
調査企画・設計 読売新聞東京本社広告局
実査・レターヘッド (株)ビデオリサーチ

オリンピック事前アンケート(READERS調査)
調査期間 7月26日(月)〜8月2日(月)
有効回答数(率) 231人(77.0%)


(中尾)

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