特集 1999.8/vol.2-No.5

ここまできたデジタル送稿
KIDS
 
1 ファクスオーダリング
1-1 ファクスとOCRを活用したデータ入力
 広告掲載申し込み自動処理システムでは、すべての広告申し込みがファクスとOCR(光学読み取り機)を活用したファクスオーダリングシステムにより行われる。また、97年7月からパソコンによる発注(PCオーダー)も稼働した。
 広告会社でマークシートに必要事項を手書き記入し、ファクス送信することでシステムにデータが入力される。


1-2 手書き文字を自動認識処理
 ファクスで送られた手書き記入イメージは、回線制御装置(MCU)を経て、文字認識装置(CRU)でコンピューターで扱える数字、カナとして自動認識処理される。
 「広告申し込み連絡カード」は、広告会社名・広告主名・掲載日・回数・掲載スペースなど数字記入を主体にした。
 認識されたデータを基に、コンピューターにあらかじめ蓄積されたマスターデータベースから、広告主名、広告種別など必要事項が補完出力され、掲載料金が算出される。


1-3 広告会社に自動で確認票をファクス返信
 こうした認識処理と同時に、「広告申し込み確認票」が作成され、扱い店コードから判定した広告会社のファクスに約2〜3分で自動的に返信される。
 広告会社では、この「確認票」で申し込み内容や料金、スペースなどに誤りがないかどうかを確認することができる。

ファクス用「広告申し込み連絡カード」

1-4 広告掲載マスターデータ
 申し込まれたデータ「広告掲載データ」はいつでも検索し内容を確認したり、データの変更・修正などを行うことができる。
 いろいろな項目をキーとして、自由に広告掲載マスターデータの検索もできる。
 検索されたデータは一件一件表示され、掲載データメンテナンスの画面は、

  1. 基本画面(広告主名、扱い店、広告種別、掲載日、スペースなどの共通項目)
  2. 料金画面(掲載料金にかかわる項目)
  3. 掲載画面(掲載面、位置など掲載にかかわる項目)

の3画面で構成されている。

広告掲載マスター検索画面


2 自動割り付け
2-1 分かりやすい画面で広告整理
 ファクスオーダリングで申し込まれた広告は広告割り付け画面に表示される。広告整理担当者は、この画面を見ながら毎日の広告紙面状況を確認し、割り付け作業を行う。
 すべての申し込みや変更が正確に記録されているので、整理担当者が毎日入れ替わってもまったく支障がない。

2-2 申し込み内容はコンピューターが管理
 申し込まれた広告掲載データは、「未掲載一覧リスト」として画面に表示され、いつでも期日ごとの申し込みの内容が確認できる。
 もちろん掲載日の間違いや、掲載スペースの取り違えなどは起こり得ないので、広告の申し込み状況をリアルタイムで把握することができる。


2-3 10か月先の申し込みまで受け付ける
 広告の申し込み内容はすべてコンピューターで管理するため、先々の申し込みも受け付けられる。
 定期的に出稿される広告は、レギュラー登録することで、間違いなく決まった日付で掲載することができる。

未掲載一覧リスト表示

2-4 毎日の割り付け作業
 広告整理担当者は、割り付ける面をマウスを使い選択し、画面上にポップアップさせ、この日のリストに表示されている広告すべてを画面上に割り付けて行く。これまでの紙と鉛筆と消しゴムの作業に比べると格段に作業効率がよく、ミスの発生もなくなった。
 この割り付け操作により、どの広告がどの面のどの位置に割り付けられたかという情報もデータとして付加される。

割り付け作業画面

2-5 割り付け一覧
 画面上の整理作業で最終の割り付け表が出来上がり、あとは必要に応じてプリントアウトする。

割り付け一覧表

2-6 スピーディーな面建て変更
 紙面建ては、編集からの要請や広告の状況により広告段数、紙面内容、建てページまで頻繁に変化するが、広告掲載申し込み自動処理システムでは、割り付け作業をしていた画面のモードを切り替え、画面処理画面で増ページ、減ページ、段数変更などの処理を行う。
 従来の手書きでの割り付け作成では、膨大なやり直し作業を伴い、広告整理デスク泣かせの紙面建て変更だったが、このシステム化で作業は簡単にできるようになった。

2-7 広告段数の変更も簡単
 掲載段数の設定ボタンを押すだけで、指定の紙面段数を簡単に変更できる。ここでもキーボードを使うことなくマウスの操作だけでコンピューターに正確な指示ができるように工夫した。

割り付け処理画面


3 料金自動算出
3-1 売り上げデータリストでの簡単な確認
 毎日の紙面に割り付けられた広告の料金は、ファクスオーダリングが行われた時点で(確認票の返信と同時に)、マスターデータにより自動的に算出される。
 割り付けが完了した段階で、すべてのデータがそろっているため広告売り上げ状況が毎日リアルタイムで把握できる。
 もちろん、作業上は、最終確認のために朝刊、夕刊それぞれの売り上げデータリストをプリントアウトし、掲載紙面と照合して、データの内容について誤りがないかどうかをもう一度確認している。

売り上げデータリスト


4 データ集計システム
 ファクスオーダリングされると同時に申し込み内容がデータ化されるので、いつでもその時点での累計データを見ることができる。掲載が終了するまではあくまでも申し込みレベルのデータに過ぎないが、広告収入の概況を把握でき、個々の広告主や業種別の状況なども知ることができる。
 使用頻度の高い資料については、リスト出力指示画面からプリントアウトし、営業サイドの細かい要望についても、パソコンにデータを取り出して自由に集計や資料づくりができる。
4-1 各種リスト出力
 常備されている主なリストは、
○売り上げデータリスト(請求データ)
○申し込み状況リスト(申し込み状況把握)
○広告掲載予定リスト(原稿請求等で使用)
○広告掲載状況・段数照合(紙面段数と掲載  
 段数のチェック・確認)
○売り上げ日計・概算・予定表
○広告会社別売り上げ表
○広告種別別売り上げ表
○業種別売り上げ表
などがある。

資料出力指示画面

4-2 各種マスターの管理
 広告のさまざまなデータを管理するためには、マスターを整理しておかなければならないが、これまではデータづくりは電算部任せだったものを、画面からマウスで選択して必要なマスターを参照したり、あるいは容易に修正、登録ができるように工夫した。
 主なマスターには以下のようなものがある。

<広告主マスター>
 広告主に関する情報を管理するマスター。
 広告主コードをキーとして登録された広告主名、広告主業種、住所などを管理。ここに登録された広告主名などが「広告申し込み確認表」や各種画面表示、リストなどで使われる。

<扱い店マスター>
 扱い店に関する情報を管理するマスター。
 扱い店コードをキーとして登録された扱い店名、確認票返送先ファクス番号、住所などを管理する。ここに登録されたファクス番号に確認票が送信される。

<広告種別マスター>
 本紙はもちろん、別刷り、地域版、雑報、その他広告局で取り扱う広告商品はすべてコード化され、広告種別マスターとして設定されている。
 ファクスオーダリングシートでマークされた項目によって、広告種別が自動的に判別される。

<料金ファイルマスター>
 広告料金表をマスター化したもの。
 ファクスオーダリングの際、判定された広告種別と、このマスターに基づく単価で掲載料金が自動的に算出され、掲載料金が作成される。
 算出された料金は広告申し込みマスターに作成され「広告申し込み確認表」に表示、広告会社で確認してもらう。

<契約マスター>
 このマスターでは契約広告主の広告種別ごとの掲載単価(掲載料金)が設定される。
 契約広告主の掲載料金は、あらかじめ登録された契約単価で自動的に算出される。

広告主マスターメンテナンス画面

4-3 簡便なシステム管理
 広告にかかわるすべてのデータ、各種マスターまで広告局で管理できるため、さまざまな変化に対しても柔軟に迅速に対応できる。これらのマスターを駆使したデータベースが、広告掲載申し込み自動処理システムの基盤になっている。



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