特集 1998.11vol.8

新聞広告とEDI
用語集
 
【Ad SEND】
 1994年に米国のAP通信社が開始した広告配信サービス。約1,100を超える新聞社と約380を超える広告会社、広告主が利用している。また、新聞社1社当たり年間700〜900の広告原稿を送信し、AP通信社では1か月に1,200社、50,000件の広告原稿を扱っている(96年10月現在)。
 Ad SENDは、広告会社、広告主から送られた広告データを受信し、受信ファイルを1か所または複数の新聞社へ送る。データファイルには主にアドビシステムズ社の「PDF」が使用されている。

【CEPS】(Color Electronics Prepress System)
 通常「セプス」と呼ばれ、製版・印刷業界で用いられているカラー画像を電子的に処理する電子製版装置。

【CMYK】(Cyan Magenta Yellow blacK)
 紙媒体に印刷する時に色を再現するための青・赤・黄・黒の4つの色素。多色印刷においては、この4つのインキをそれぞれの濃度で重ね塗りすることで色を再現する。青・赤・黄の3色だけでもほぼ再現できるため、3色だけを使う場合もある。3つの色を重ね塗りするとほぼ黒に近い色になる。

【DDCP】(Direct Digital Color Proof)
 デジタル処理されたレイアウトデータ・画像データを直接プリントアウトする装置。フィルムレス校正に使用する。

【CTS】(Computerized Typesetting System)
 コンピューターを利用して集配信から、組み版、紙面出力までを行う一連のシステム。

【DTP】(Desk Top Publishing)
 「デスクトップパブリッシング」の略で、パソコンとその周辺機器で印刷物を簡易に作る技術の総称。広告素材をデジタルで作成する際に利用される代表的なDTPソフトとしては、Illustrator(アドビシステムズ社)、Photoshop(アドビシステムズ社)、QuarkXPress(クォーク社)などがある。

【EDI】(Electronic Data Interchange)
 注文書や請求書など紙の伝票を使わずに、異なる企業間のコンピューターを通信回線で結び、商取引データをオンライン処理する電子取引システム。広告業界で扱う商取引データは、伝票に相当する取引データと原稿に相当する画像データの2つがある。

【EPS】(Encapsulated PostScript)
 ポストスクリプトを使用したファイル形式の一種で、解像度の低いディスプレーでも高速かつきれいに表示することができる。1つのアプリケーションから別のアプリケーションソフトにポストスクリプトのイメージを移すときに使用する。ポストスクリプト対応のプリンターを使用すれば、ディスプレー同様に印刷を行うことが可能。グラフィックにも対応し、PICTやTIFFの画像ファイルはEPS内部で保存される。

【ISDN】(Integrated Services Digital Network)
 デジタル総合サービス網のこと。通常の電話回線よりも高速、正確、経済的な通信網(不特定多数の加入者間を相互に結ぶ回線網)を実現するための回線。これまでは電話、データ通信などを通信目的に合わせてそれぞれの回線を利用していたが、ISDNでは電話をかけながらデータ通信を行ったりファクシミリを送ったりというように、1回線で様々なメディアの通信が可能となる。

【MO】(Magneto-Optical disc、光磁気ディスク)
 フロッピーディスクのように、書き込み、消去、再書き込みが可能なコンピューターの外部記憶媒体。よく使われる3.5インチ型のMOは3.5インチフロッピーディスク2枚ほどの厚さだが、最大でフロッピーディスクの400倍以上の大量データを記録することができる。デジタル原稿ではデータ容量が大きくなるので、原稿をMOに入れて新聞社へ渡すことも多い。

【PDF】(Portable Document Format)
 ポストスクリプトを使用したファイルの形式。異機種間で、文字だけでなく、画像などの互換性も実現することができる。Acrobatというアドビシステムズ社の製品群で扱われる。米国ではPAF(Portable Advertising Format)の名称でNAAが定めた原稿送稿の標準フォーマットがあるが、この標準を満たしているのは今のところPDFだけである。

【PICT】
 Macintosh標準のグラフィックス・データ・フォーマット。

【RIP】(Raster Image Processor)
 ポストスクリプトなどページ記述言語で表現されたデータを、ビットマップデータに展開する装置。

【SWOP】(Specification for Web Offset Publications)
 アメリカのオフセット印刷標準規格。

【圧縮】
 画像データの容量を電子的に小さくする方式。原寸に再現できない非可逆圧縮と再現可能な可逆圧縮がある。

【網点】
 印刷物で写真などの調子を再現するための大小の点。文字や線画はそのまま表現されるが、写真、絵画など原稿に濃淡のあるものは点の大小に置き換えて、その階調を再現する。

【色見本】
 「赤」や「黄色」といった言葉による色の表現では、広告主や広告原稿制作者が意図した色で印刷物を作ることは難しい。そのため、原稿制作や印刷を行う時には参考となるサンプルを用いる。これを色見本という。原稿制作時であればカラーチップや過去の印刷物、印刷時であれば校正刷りやカラープリンターでの印刷物を色見本として使うことが多い。

【解像度】
 最小単位の1ドットが1インチ当たり何個並んでいるかを表す単位。新聞業界では454LPI(Line Per Inch)・681LPI・909LPIなどで表し、数が大きければ滑らかな画像を形成でき、品質再現が高く、モアレが目立ちにくくなる。しかし、扱うデータ量が大きくなるので、コンピューター側の負担は増加する。

【カラーカンプ】(Color Comprehensive Layout)
 製版・印刷工程に入る前に広告主にプレゼンテーションすることを目的とした、色づけしたものをカラーカンプという。
 最近ではDTPやCEPSで処理したデジタルカラー画像を、カラープリンターやカラープロッターで出力したカラーのハードコピーも「カラーカンプ」と呼んでいる。

【カラーマネジメント、CMS】(Color Management System)
 カラー画像処理を行う工程で、原稿やカラーディスプレーと印刷機で印刷したものとで色の違いが生じる。これを防ぐため、入力から画像の加工、出力、印刷までの色の管理を行うことを「カラーマネジメント」といい、ソフトウエアでカラー管理するシステムを「カラーマネジメント・システム」という。

【スキャニング】(scanning)
 スキャナーで画像を読み取り、DTPソフトで加工できるデジタルデータにすること。

【スクリーン線数】
 1インチ当たりの網点の数のこと。65線、80線、100線などで表す。

【ドットゲイン】(dot gain)
 網点の太りのこと。網点印刷物でフィルム原版の網点よりも大きく印刷される状態をいう。

【ビットマップ】
 パソコン上の画面では、文字を点の集合として表現する。この点の集合をビットマップと言う。このビットマップで表現した文字(フォント)は目的の解像度より高い解像度(拡大)で表現すると文字のギザギザが目立つ。また低い解像度(縮小)では、文字がつぶれる。

【フォント】(font)
 元は欧文活字の世界の用語で、1つの書体の1つのサイズの文字種のひとそろいのことをいう。コンピューター関係やDTPなどで使われている「フォント」の意味は、欧文文字に限らず、和文文字、数字記号類などのすべてを含む「文字」のことを指し、また一般に「書体」や「アナログ/デジタル文字」を含め、「文字」のことを表す言葉として「フォント」という単語が慣用語になった。
 日本においてフォントの著作権は法的には保護されていない。そのため、日本タイポグラフィ協会では「望ましいタイプフェイス法的保護のあり方」を制定し、法的保護を提唱している。海外では、登録制などをとり、法的に保護されている国が多い。
 文字を点の集合で表現したビットマップフォントと、数式で表現したアウトラインフォントがある。ビットマップフォントの方が一般的にデータ量が大きく、文字を拡大した場合、ギザギザが目立つようになる。

【ポストスクリプト】(PostScript:PS)
 1980年代半ばに米国のアドビシステムズ社が開発したページ記述言語。ページ記述言語において、文字情報はフォントの座標位置、ポイント数(大きさ)、フォントの種類、文字情報として記述される。広い意味でプログラミング言語である。PSは文字、記号や図形、スキャンされた画像などを統一的に扱うことができ、基本的に機器に依存しない。現在、日本語フォントではOCF(Original Composite Font)フォントが主流だが、アドビシステムズ社は高速化などを理由にCID(Character IDentifier)フォントに移行しようとしている。

【ワークフロー】(Work Flow)
 EDI化、デジタル化を進める際に重要な考え方で、狭義には各社の業務フロー、広義には、関連業界間のあるべきつながりを表す。

(日本新聞協会「新聞広告EDI用語集」から抜粋)


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