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いざ、ブランドスタジオ。 ── 事例(Ⅱ)

「会長・島耕作」対談企画
YBSのクリエイティブ力でアイデアを実現

全国農業協同組合中央会

農業分野と親和性の高いキャラクター、島耕作

2018年3月19日 朝刊

2018年3月19日 朝刊

漫画の主人公である島耕作が、現実の企業・団体トップと対談したり、現場に足を運んでルポをしたりする読売新聞のオリジナル企画「会長・島耕作」シリーズは、現場の営業マンとYOMIURI BRAND STUDIO(YBS)とのコラボレーションによって生み出された。

読売新聞の広告記事に、島耕作が初めて登場したのは、2018年3月19日付朝刊全国版、JA全中(全国農業協同組合中央会)の中家徹会長との対談企画だった。

続いて、同年11月30日と12月16日、19年1月27日付朝刊において、島耕作が日本農業の最先端をルポする広告企画が3回にわたって掲載され、1月27日にはオリジナルの折り込みチラシを10万世帯に配布、さらに同日昼にはBS 日テレにおいて、新聞広告の内容をアニメとドキュメンタリーで描いた特番「会長島耕作のニッポン・アグリ革命」も放映された。

企画が実現した経緯について、読売新聞東京本社広告局エリア戦略部(当時)の大林広毅(2006 年入社)は、こう話す。

2018年11月30日 朝刊

2018年11月30日 朝刊

「JA全中では、17年8月に会長が代わったことを受け、広く社会に向けて何らかのメッセージ、自らのビジョンを発信しようと検討していました。JA全中の担当者と意見交換をしている中で、島耕作との対談というアイデアが浮かびました。

島が長年働いてきた電機業界では、農業分野への参入が盛んですし、代表幹事を務める経済交友会では、積極的に農業改革に取り組んでおり、この分野と親和性の高いキャラクターだと考えたからです」

広告制作において、実際に島耕作役を担ったのは、YBS の二居隆司(1986年入社)だった。新聞、雑誌、ヨミウリ・オンライン(現・読売新聞オンライン)といった三つの異なる媒体で記事を書き続け、2016年12月から広告局に異動し、記事広告の執筆を担当している。

まず二居が取り組んだのが、漫画「島耕作」シリーズを読み込んでいくことだった。社長編、会長編の各シリーズを読み終えたのに続いて、課長編にまでさかのぼり、部長、常務、専務の各編を読み進めた。

「島耕作役を演じるには、当たり前のことですが、彼になり切らなくてはなりません。そのためには、島耕作の漫画の世界にどっぷり漬かるしかないと思ったのです」(二居)

2018年12月16日 朝刊

2018年12月16日 朝刊

2019年1月27日 朝刊

2019年1月27日 朝刊

報道に関わってきた人間の経験と技術が結集

レイアウトにおいても、プロの技が発揮された。担当したのは、YBS メンバーで、新聞での編成記者(紙面レイアウト担当)経験の長い、今野仁(2001年入社)だ。漫画のキャラクターと実在の人物を組み合わせたレイアウトはもちろん初めての体験だった。

今野は、レイアウトの際に気を配った点について、こう説明する。

「こうした事例を手掛ける際に最も大事なのは、作者とその著作物に対する敬意を忘れてはならないということです。そうした思いから、イラストはなるべく大きく目立つようにしましたし、作者の好まないようなトリミングは一切しませんでした」

写真撮影を担当したのは、ベテランカメラマンの繁田統央(1985年入社)で、石垣牛の放牧場でぬかるみの中、長靴で撮影対象の牛に迫る姿は、担当営業をして「プロ魂そのもの」と言わしめたほど。校閲担当の飯島寛子(1999 年入社)は、「これまでまったく縁のなかった島耕作に、とても詳しくなりました」と言うぐらい、きっちりと事実確認を行い、完全パッケージでの納品を実現した。

対談に続く現場ルポ3部作は、読売新聞が18年度の企画を提案するのと同じタイミングで、BS 日テレも企画提案していたことから、両者のコラボレーションに発展、読売グループの存在感と強みを世間に示した。

今回の企画の成功について、営業担当の大林はこう振り返る。

「架空のキャラクターと実在の人物との対談というあまり例のない広告記事ということで、制作のハードルが高い案件でした。広告主の課題認識とメッセージ訴求の意向を十分に理解した上で、島耕作の世界観を実現しなくてはならないので、自社で制作することに決めました。YBSという報道に関わってきた人間の経験と技術の備わった制作組織が身近にあったからこそ、実現できた企画だと思います」

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