読売広告大賞

選考委員から

受賞作品

第40回受賞作品(2023年度)

グランプリ

スウォッチ グループ ジャパン 株式会社
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2023年9月1日/全国版/朝刊/15段×2・表裏
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2023年9月4日/全国版/朝刊/15段
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2023年9月7日/全国版/朝刊/15段×5
制作者賞
  • 制作:スウォッチ グループ ジャパン 株式会社
受賞の言葉

スウォッチとブランパンのコラボレーション新商品のキャンペーンとして実施しました。第1弾ティザーは、ダイバーズウォッチを象徴する海の中に小さく「S」と「9.9.23」のみと謎解きの始まりのような演出。第2弾ティザーは、5大洋と両ブランドのロゴ、日付のみを表現。そして発売日前には新聞をめくるごとに5種類の新作モデルが展開することで、読者の皆様の想像力と好奇心を掻き立て、楽しみを提供できたのではないかと思います。

読者モニターからのコメント

<9/1 掲載分>
なんの広告だろうと不思議に思い、とても興味を持ちました。なかなかこんなに何も書かれていない広告はないし、だからこそ気になるというのがいいなと思いました。(女性30代)

<9/7 掲載分>
購買意欲が湧くとても良い広告です。写真も綺麗ですしセンスも良く流石です。商品アピール力が凄い。(男性40代)

おもしろい広告の方法だと思う。ページをめくり次の広告を見るごとにインパクトが強くなり興味がわいてくる、効果的な広告だと思う。(男性50代)

準グランプリ

東急不動産株式会社
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2024年3月21日/全国版/朝刊/15段

制作者賞
  • CD:眞鍋 亮平 [電通]
  • PL:長島 龍大 [電通]
  • AD:玉置 太一 [電通]
  • C:姉川 伊織 [電通]
  • C:平田 航聖 [電通]
  • PD:南木 隆助 [電通]
受賞の言葉

“都市と自然をつなぐ。ひとと未来をつなぐ。”
当社の環境ビジョンです。
当社は2012年の東急プラザ表参道「オモカド」の開業以来、屋上「おもはらの森」に巣箱を設置し、シジュウカラの営巣を図る取り組みを毎年続けてまいりました。
自然との共生が身近にあるという事を知って頂きたいという思いで、今回鳥類に対する広告を掲載させて頂きました。
多くの方にとって、自然との共生を意識する機会になっていますと幸いです。

読者モニターからのコメント

入居条件が鳥類の入居者募集という今までにないユニークで面白い広告だと思った。(男性40代)

枠で囲まれた緑の部分があり『何だろう』と思った。次に、右下の文字を読み、『あぁ!間取りの形をしているのか』と気づいた。「賃料:0円」の言葉が不思議だったが、最後の言葉で納得できた。「入居条件:鳥類のみ」ミステリー小説のように少しずつ明らかになってゆく点が面白く、本当に素晴らしい広告である。(女性20代)

パッと見た時に【入居者募集賃料0円】の文字が目に入ってきました。【神宮前で賃料敷金礼金全部0円何それ?事故物件??】と頭の中がハテナマークで埋めつくされ、そのまま下まで見たら【入居条件 鳥類】と書いてあり、めちゃくちゃ笑いました。ユーモアがありこういう変わった広告もとても良いのではないかと思いました。(女性40代)

準グランプリ

一般社団法人東京都トラック協会
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2024年3月15日/都内・多摩版/朝刊/15段

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2024年3月22日/都内・多摩版/朝刊/15段

制作者賞
  • CD:船木 光貴 [日本廣告社
  • AD:池田 雅典 [ネクステックデザインオフィス]
  • C:船木 光貴 [日本廣告社]
  • D:池田 雅典 [ネクステックデザインオフィス]
  • D:宮本 信幸 [宮本デザイン事務所]
  • P:池田 雅典 [ネクステックデザインオフィス]
  • PR:小川 啓之 [ネクステックデザインオフィス]
  • PM:宮本 佳子 [宮本デザイン事務所]
  • 出演:詩 和樹
  • 営業:松本 靖 [日本廣告社]
  • 営業:田邉 大輔 [日本廣告社]
  • 営業:十河 将之 [日本廣告社]
受賞の言葉

物流の2024年問題がクローズアップされ、トラック運送業界が抱える様々な課題が取り沙汰されるなか、課題の解決に向けた対策を国民や荷主企業に訴えかけ、また業界でも様々な取り組みを進めているところです。そのような状況下、トラック運送事業の社会的貢献度や重要性に改めて目を向け、我々の仕事の意義を再認識していただくため、今回の広告を制作しました。

読者モニターからのコメント

いわゆる2024 年問題、トラック、バス等大型自動車の運転手がいなくなる問題に対し、本広告はエッセンシャルワーカーとしてのトラック運転手の重要性、トラック運転手の待遇改善等、社会的問題が山積していることを再認識させてくれた広告である。(男性60代)

普段は意識しませんが、この広告を見て、トラックドライバーの方々がいなければ日々の生活は成り立たないんだなと改めて気づくきっかけになりました。本当に有難いと思います。(女性40代)

2024年問題としてトラック業界の大変さが注目されているが、これを機会にぜひ色んな事が良い方に向かってほしい。なんと言っても、トラックとそれを運転する人がいないと、私たちの生活が成り立たない。「日本を復興する仕事。」という言葉が印象的。(女性60代)

制作者の略号
  • AD:アートディレクター
  • AE:アカウントエグゼクティブ
  • C:コピーライター
  • CD:クリエイティブディレクター
  • D:デザイナー
  • M:モデル
  • MP:メディアプランナー
  • P:フォトグラファー
  • S:スタイリング

部門賞<Taste>

最優秀賞
カルビー株式会社

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優秀賞
大塚製薬株式会社

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部門賞<Fashion>

最優秀賞
クリスチャン ディオール 合同会社

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優秀賞
株式会社コーセー

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部門賞<Health>

最優秀賞
明治ホールディングス株式会社

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優秀賞
武田薬品工業株式会社

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部門賞<Pleasure>

最優秀賞
石川県

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優秀賞
東急バス株式会社

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部門賞<Entertainment>

最優秀賞
阪神甲子園球場

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優秀賞
株式会社講談社

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部門賞<Technology>

最優秀賞
ピクシーダストテクノロジーズ株式会社

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優秀賞
キヤノン株式会社

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部門賞<Society>

最優秀賞
味の素株式会社

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優秀賞
一般財団法人関西電気保安協会

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部門賞<Asset>

最優秀賞
鹿島建設株式会社

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優秀賞
都城市

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エリア賞<大阪本社>

京都ノートルダム女子大学

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エリア賞<西部本社>

シャボン玉石けん株式会社

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エリア賞<支社>

株式会社北菓楼

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選考委員講評

谷山 雅計(座長)
谷山 雅計(座長)
クリエイティブディレクター
コピーライター

一般的に言えば新聞に求められるのは「情報がよくわかる」ことだが、グランプリの「スウォッチ グループ ジャパン」は、そこからかなり逸脱している。表裏「水しぶきだけ」ティザー広告は、読者からの「これは何?」という声も多かったらしいが、決して否定的なものではなく、わからないことへのワクワクをうみだしていたと聞く。準グランプリ「東急不動産」も大胆さではそれに近い。「新聞広告だから、こういう感じだろう」の定型を破ることから新しい表現はうまれてくるし、実は読者もそういうものを待っているのでは?と感じさせてくれる審査であったと思う。

箭内 道彦
箭内 道彦
クリエイティブディレクター
東京藝術大学
学長特命・美術学部デザイン科教授

グランプリを受賞したスウォッチ グループ ジャパン、特にそのティザー広告の思い切りの良さは素晴らしかったです。久しぶりに触れることのできた潔さでした。こういうクリエイティブの出稿を実現するためには、作る側だけでなく、載せる側の思い切りと覚悟も必要な時代です。賛否両論に向き合いながら、次の扉を開く広告表現を、クライアントと制作者と媒体社が一体となって世に問うことで、その轍を歩む新作も生まれ、やがて文化になる。新しい芽を育てるのも、潰してしまえるのも媒体。鮮やかな前例となりました。

森本 千絵
森本 千絵
コミュニケーション・アートディレクター

今年の審査会は、静寂で清らかな空気が漂っていた。広告が元気がないという言葉をよく耳にするが、広告は元気だけが取り柄ではない。丁寧で健やかな佇まいも大きな力として効く。グランプリ(スウォッチ グループ ジャパン)の「swatch BLANCPAIN」新コレクションでは特に両面を活かした水の透かしは紙面の中で大きなインパクトを与えた。準グランプリの東京都トラック協会は震災のタイミングに自らにもエールを送る広告を届けてくれた。いずれもグラフィックそのものだけを抽出すると元気なものではないが、紙面の中で私たちはゆっくりと時間をかけ浸透する力に巻き込まれたようだ。アフターコロナで勢いづいたものが目についてきたが、今は再びあの日を忘れてはならないことなど目に見えるものだけで判断してはならないことに立ち返る。一度この審査も大きな深呼吸をするタイミングだったのかもしれない。

秋元 康
秋元 康
作詞家

今回も、素晴らしい作品が集まりました。審査員一同、最初は、「派手さのない作品が多いね」と言っていたのですが、一つ一つ、新聞をめくるように見ていくと、実はちゃんと記憶に残る作品が多いことに気づきました。言い方を変えると、“奇を衒う” のではなく、“伝えたいことをストレートに伝える” という広告の原点に戻ったのかもしれません。グランプリに輝いたスウォッチ グループ ジャパンの広告は美しい水が描かれているだけという意表をつく表現ながら、その後に商品写真がシリーズとして続く、わかりやすさが高評価を得たのだと思います。準グランプリに輝いた東京都トラック協会の広告は、メッセージ性のある表現に心を掴まれました。写真も文章も素晴らしい。普段、縁の下の力持ちであるドライバーが、“復興”という重い言葉も、「何のこれしき」と踏ん張っている姿を見事に表現しています。 同じく、準グランプリに輝いた東急不動産の「入居者募集」の広告も、かなり思い切ったことをするなと思いました。土地の図をメインに掲載する、その勇気に拍手を贈りたいです。入居条件が「鳥類のみ」という環境へのメッセージが心憎いですね。掲載されたバーコードを読み取ると、さらに仕掛けが…。楽しめる広告でした。

瀧本 幹也
瀧本 幹也
写真家

今年は最終的には、シンプルで伝えたいことが整理された作品が残った。グランプリの「スウォッチ グループ ジャパン」は、印刷の美しさが目を引き、スウォッチらしさが全面から伝わってくる。準グランプリの「東京都トラック協会」は、インパクトの強さを狙わずに誠実に表現し、オーソドックスなレイアウトの中に新しさが感じられた。掲載が能登半島地震の後だったこともあり、メッセージ性が強く業界の人材不足についても考えさせられた。準グランプリの「東急不動産」は、「何だろう」とより深く知りたい気持ちになり、「なるほど」と快適に頭を整理するプロセスを楽しめる。

河瀨 直美
河瀨 直美
映画作家

審査員をさせていただいて二年目を迎えました。
広告の世界は少し自分のいる場所とは違いますが、見るものへの感覚はそんな領域を超えて直感的にいいと思うものを選出しています。今年は去年に比べて少し地味な感じもしました。中でも東京都トラック協会の写真にはどこか惹かれるものがありました。復興とも関連づけられていることで、「今」を表現する作品として優れていました。大塚食品の広告には物語性が見られ、日常の慌ただしい朝の気配がリアルかつデフォルメされていて、記憶に残っています。阪神甲子園球場の100年聖地は野球漫画のヒーローたちが勢揃いで興奮しました。都城市の移住促進にふなっしーが登場していて、私の中では今年一番気になる作品でした。

坂本 裕寿
読売新聞東京本社
取締役ビジネス局長

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