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「早く拡散したい」新聞広告とは?

[ワカスタメンバーの大学生座談会]

ワカスタメンバー

(写真左から)

三好裕太さん
渡辺亮太さん
佐久間ひなのさん
秋屋光さん
堀内麻衣さん
奈古澄香さん

藤本耕平氏(アサツー ディ・ケイ)

「ワカスタ(若者スタジオ)」は、アサツー ディ・ケイが運営する若者マーケッター集団。現役大学生が参加し、若者自らの若者分析をしたり、広告会社のマーケッターと一緒に商品コンセプト開発などに取り組んでいる。今回はワカスタのメンバー6人に「拡散したくなる新聞広告」について語ってもらった。(文中敬称略)

< まとめ:拡散したくなる新聞広告とは >

「やっぱり!」とか「実は・・」とか、見つけたら教えたくなる
間違い探しになっている
つぶやきやすいフレーズ(コピー)がある
みんなが楽しんで体験できる
写真を撮る動機がある
紙の特性を生かして遊べる工夫がある

── 新聞広告で最近、印象に残っているものはありますか?

三好 実家で暮らしていて、新聞は気になった記事を読んでいます。新聞広告で覚えているのは、「かっぱ寿司」が新しくロゴマークをリニューアルした時のものです。紙面一面にパーンって出ていた。「かっぱ寿司」のブランドイメージという発見があり、コピーもいいことが書いてあったので今でも印象に残っています。

奈古澄香さん

渡辺 福島県出身者が集まる寮に住んでいます。震災の日に、福島の民芸品「赤べこ」が登場している広告があり、寮で話題になりました。

奈古 11月11日は「ポッキーの日」なんですけど、本当は「ポッキー&プリッツの日」らしく「プリッツがさみしがっている」みたいな広告があって、それに触れたツイートが面白くてリツイートしました。「キンチョールの折り紙」の新聞広告もツイッターなどのSNSでも流れてましたし、テレビでも紹介されていました。新聞紙で「超難解折り紙」を作るっていうのがすごく面白い。

秋屋 1人暮らしをするようになってから新聞を読む機会が減ったので、広告は携帯電話やテレビで見ることがほとんどですが、ツイッターで新聞広告の画像が流れてくる時があります。「艦これ」(艦隊コレクション)と大阪王将がコラボした新聞広告は見ました。キャラクターが使われると身近に感じます。

── 「艦これ」は、広告掲載当日のツイッターで朝6時くらいから、「赤城さんがすごい」など、たくさんコメントされていました。「王将に行って1100円のセットを注文すると、新聞広告の増し刷りがもらえる」というキャンペーンもあって、実際、増し刷りとレシートを一緒にアップしているツイートもありました。

── ここからはツイッターなどでの話題の発信源として、一次情報となる新聞広告のあり方を考えていきます。どんな広告がツイッターで拡散されやすいのでしょうか。

佐久間ひなのさん

佐久間 昨年放送のドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」は一時期大ブームになって、いろいろな関連情報が回ってきました。「逃げ恥」の広告は、「新垣結衣さんがかわいい」とか一定層ファンがいるので、拡散するのだと感じました。根強いファンがいるようなコミュニティーがあると、リツイートが繰り返され拡散していくと思います。

堀内 「艦これ」やアニメをツイートする人、ツイッターをしっかり見ている人は、気軽にリツイートしたり、「これあった」と写真をアップしたりする人が多いような気がします。拡散力があるのは、そのことについて、ツイートやリツイートすることに抵抗がない人、もっと発信していきたいと思っている人を多くファンに持つモノやカテゴリーかなと思います。

「逃げ恥」も、新垣結衣さん、星野源さんがすごく好きという人は、ツイッターで「握手会に行ってきました」といったツイートをします。そういう、すごく好きな人が集まるコミュニティーであれば、抵抗がなくツイートして、拡散しやすいと思います。

── 広告で拡散している事例を見ていると、コミュニティーのあるものが拡散しやすいという今のお話と共通していますね。読売の広告局でもアカウントを持って、話題の新聞広告を発信しているのですが、新聞広告に出てくる人気タレントでも、拡散しやすい人とそうでない人がいますね。

三好 ツイッターって複数アカウントを持っている人が多い。僕はアカウントを一つしか持っていないので、リツイートの障壁がすごく高い。例えば1回リツイートしたら、「僕の友人全員に行ってしまいました」という印象がある。サッカーが好きでサッカーのことはリツイートするけれども、サッカーに興味がない人もいるので、「これ、どうなのかな」とためらう時もあります。

でも複数アカウントを持っていて、自分の好きなもの用のそれなりに知っている人だけがいるようなアカウントからだったら、こういうものをリツイートしてもその人たちに認めてもらえると思うから、リツイートの障壁は低いと思います。

渡辺亮太さん

── ツイッターで複数のアカウントを持っている人は?

(6人のうち、4人が挙手)

── 複数アカウントを持つのはどうしてですか?

渡辺 自分のコアな部分である好きなものは、ツイートを非公開にする「鍵アカウント」でやっています。鍵アカウントは、理解してくれるような人たちだけに向けていて、コアじゃない全体の部分は、鍵をかけていないインアカウントを使っています。そういう人は多いと思います。

堀内 自分がひたすら発信していくだけのアカウントと、自分が見たくて好きなものだけをフォローしているアカウントを使い分けています。後者は、友達をフォローするわけではなくて、服やブランドをフォローしています。その中で、自分がどんなふうに見られるかを考えて、リツイートするかしないかを決めていますね。

奈古 普通のアカウントと、EXILE(エグザイル)系のアーティストが好きなので、そのファンの人たちや自分の好きなアーティストをフォローするアカウントを持っています。普通のアカウントは鍵アカウントでツイートを非公開にしていますが、好きなアーティストに関連するアカウントは、自分ということが分からないのでオープンにしています。アーティストが広告に出ているとリツイートもします。

── 鍵アカウントは、渡辺さんは自分のコアな部分用アカウント、奈古さんはコアじゃない方と逆なんですね。コアじゃない方の、リアルの友人も見ているアカウントで、「こんな広告が載っている」とつぶやくとすると、どんな要素を持ったものになりますか。

秋屋光さん

秋屋 自分だったら、使いやすいフレーズっていうのが有難いと思いますね。JR東海が手がける「そうだ 京都、行こう。」キャンペーンの広告とか。学校に来ない友達に、「そうだ、学校、行こう。」と送るとか、日常的に遊びに組み込めるようなものがあるとツイートしたくなると思います。

渡辺 発見があれば面白い。見つけたら教えたくなるようなものですね。

佐久間 教えたくなるって大事。「やっぱり」「実は」みたいなものですね。「早く拡散したい」って思うことが一番の原動力だと思うので。

堀内 新聞広告ではないですけど、「かいけつゾロリ」の20周年の広告がすごく好きで、自分のアカウントでリツイートしました。「みんな、俺たちの旅はまだ続いているぜ。ゾロリ」のような趣旨のコピーだったのですけど、小学生の時に「かいけつゾロリ」を読んでいたので、「みんなと懐かしい気持ちを共有したかった」というのがありました。

同世代をフォローしているので、懐かしいことも大事。自分がリツイートしたら他の人も「懐かしい」って拡散していく。みんなが好きではなくても、「知っている」というだけでも拡散されると思います。

佐久間 ツイッターが好きな人って、「リツイートされたい」みたいな願望があると思う。ちょっと、企業内でしか知られていない豆知識があった方が、「あっこれはみんな知らないから早く見せなきゃ。新聞だし写真もすぐに撮れるし」みたいな感じでツイートすると思う。

── 新聞とポスター、チラシとでは、ツイートでテンションは違いますか?

秋屋 自分だったら新聞のアドバンテージが高いと思います。ポスターだったらいろんなところに貼られていて誰でも見ることができる感じがします。一人暮らしの人とか、新聞をとってない人もいるので、新聞広告の方がツイッターでは広まりやすいのかなと。

佐久間 いつの新聞の何ページなど、新聞だと探しやすく見やすい。

奈古 SNSで拡散するとなると、写真を撮るのが前提になります。そもそも、新聞は読もうと思って読んでいるので、写真に持っていく工夫、例えば、動いたり、立体だったり、ちょっと変化があるようなことをすればいい。そうすると「写真を撮ろう」、さらに「これ面白い」ってなると、広めようと思うので。「撮ろう」っていう第一歩が今だとないのかなと感じます。

堀内麻衣さん

堀内 以前、「あなたこれを解けますか」といった内容の塾の広告がリツイートされてきました。実際に、真剣に解いてみて無理だなあと思って「くそ、難しい」ってリツイートしました。見るだけでなく、みんなが楽しんで体験できるようなこともいい。

渡辺 新聞の紙の薄さを生かして折り曲げて遊ぶみたいな工夫があったら面白いですね。インスタグラムの機能を使って、広告をピンクやブルーなど自分で色づけられると楽しそうです。

── 皆さんが自分たちの世代に広めようと考えた場合、新聞広告で拡散できそうなアイデアはありますか。

秋屋 たとえば食品メーカーの100周年広告だとすると、例えば、売り上げランキング的にして、一番、売り上げがあるものは100個くらい並べて、売り上げが少ないものは1個だけ画像を載せる。100年間でこれだけ売れましたよ、と。そういう情報を一目で見ることができたら「ああそうだったよな」という感じになります。

佐久間 「これが流行った」というストーリーと一緒に「この時代はこういうことがありました」といったものがあったら、すべての年代の人同士が共有できて楽しいと思います。

堀内 「この会社のこの商品とこの商品を混ぜると実はこんなにおいしんだよ」といったレシピが載ったら、「やってみよう」という感じでツイッターに流れると思う。ちょっと面白い掛け合わせ方が発見できると面白い。

佐久間 ツイッターでいろいろな人が試している。「ああ、じゃあ試してみたい」と思うのもまず大事だと思います。

秋屋 それで最終的に、「公式(アカウント)ものってきたよ」みたいになればさらに盛り上がりますね。

渡辺 知的好奇心がくすぐられるなあと思うのは、商品のラインナップを生かして、各都道府県の売上一位などを並べてみる。

佐久間 間違い探しも面白い。実は発売していない商品を掲載してみる。意外にありそうなものがなかったりすると面白い。

渡辺 文章を少し、くだけたものにしてみるのはどうでしょう。「こんな会社100年続けていいですか」みたいに、イメージと違うことを自らが言うというのもいいのでは。

三好裕太さん

── 共有したくなるコピーですね。

三好 拡散するかしないかはわからないのですけど、最近、エモい、心を揺さぶられるような広告、読ませるようなものって、若者に響くと思う。一緒に読んでいると「ああいいよね」、「共感できるよね」みたいなものです。親子ものもエモいです。

佐久間 言えないことを言ってくれるっていうのはあります。「格好いい」って載せるのもありだし、「心の中で共感」もありですね。

奈古 またEXILEの話になりますが、ヒロさんが引退の時の「最後のプライド、あなたのプライドが全員のプライド」といったメッセージを伝えた新聞広告がありました。ちょうど受験勉強中だったこともあって、切り取って大事にしていました。

── 今日のワカスタメンバーのお話を聞いて、藤本さんは拡散する新聞広告の要素についてどのように感じましたか。

藤本 まずは「コミュニティーがある、ファンがいる」要素のものが拡散しやすいとしたら、もう一つは、「あるある的」な「それわかる」、「それ私たちだけ」といった同じ世代間だったり、共通のワードだったり、その価値観が私だけでなくこの特定の人もわかってくれるはず、わかると言ってくれる人の顔が想像つくものって、載せやすいと思う。誰も「いいね!」がつかなかったら、怖くてあげられない。あの子だけはわかってくれると思ったら勇気が出るみたいな形で、共通項を刺激する。

あとは「俺がみつけたよ」みたいな発見感。いち早く見つけて、他の友達は「教えてくれてありがとう」「面白い情報をありがとう」と。自分の知らない面白いことを教えてくれると、「あいつやっぱりすげぇなあ」みたいな感じで株が上がります。

藤本耕平氏(アサツー ディ・ケイ)

そのほかには、面と向かって言いにくいことも、「そうだ 学校、行こう。」もそうですが、広告のフォーマットにのせると言えるのもいい。メッセージ性の強いものと、自分の思っていることを「俺、こういう風に思っている」と間接的に伝えることができるものですね。誰かに対するメッセージと自分の言いたいことを言ってくれる代弁者的な発想です。新聞の紙の薄さを利用した仕掛けなど、新聞広告でできることは、まだまだありそうですね。

── 本日はありがとうございました。

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