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海外企業は日本の消費市場をどう見ているか ── ブランドインタビュー( I )

「世界最高の時計を作る」という
シンプルな目標を追求

パテック フィリップ ジャパン 株式会社

  • ◆ 日本には「手仕上げ」のブランド姿勢に共感してくれる文化がある
  • ◆ ブランドと店舗の認知向上が広告の目的
  • ◆ 広告は雑誌と新聞を中心に展開

リーマンショックから回復して好調維持

ブランドを知らない人からも反響があるのが新聞の魅力です

パテック フィリップ ジャパン
株式会社
AD&PRディレクター

大塚 和泉

パテック フィリップは「世界最高の時計を作る」というシンプルな目標を地道に追求し続けているブランドです。商品をお客様にお届けするまでには膨大な人の手が加わっています。商品に納得できない部分が生じた場合には、販売時期が遅れたとしても生産ラインを止めて課題の解決に努めます。スピードと効率を求める現代のもの作りとは対極にありますが、日本市場にはブランドの姿勢に共感してくれる成熟した文化があると思っています。表面に現れない部分にどれだけ手をかけているかということを的確に評価してくれるお客様が多い。国際的に見て最も洗練された市場の一つで、2008年のリーマンショック後、売り上げは一時落ちましたが、現在は回復して好調を維持しています。

弊社では、極小な部品であっても必ず手で磨いて仕上げています。そうした作業をしなくても時計は正常に作動するかもしれません。お客様からの苦情もないかもしれません。しかし、「最高の時計」を作るためには欠かせない大切な作業なのです。そうした過程を私たちは「手仕上げ」と呼んでいます。部品を手作業で組み立てるだけではなく、各部品の隅々まで気を配り、手を抜かずに仕上げているというプライドを込めているわけです。

また、自社の時計ならどんなに古いものでも修理することを、お客様に約束しています。

読売新聞は正規販売店からの声で選択

こうしたもの作りの姿勢は、羽織の表地より、人目に触れない裏地にこそ凝る日本人の美学と重なり合う部分があるのかもしれません。

新しいものより、祖母から母へ、娘へと受け継いできた古い着物に価値を置く文化などもブランドと共通している意識だと思います。

日本市場はブランドの思いをダイレクトに受け入れてくれる貴重な存在なのです。スイス・バーゼルの時計見本市で年に一度発表する新作が幸い毎回好評なので、広告は販売促進というより、ブランドと店舗の認知向上を主な目的にしています。ブランドのこと、日本に30店ある正規販売店のことを知ってもらうことを重視しているわけです。

広告は雑誌と新聞を中心に展開しています。雑誌は狙った消費者層にメッセージを届けられますが、新聞はパテック フィリップを知らない方からも反響があって世界が広がるのが魅力です。一方で、クレジットカードのゴールド会員向け雑誌と読売新聞では、似た広告反響が出ることがあります。

2017年1月3日 朝刊

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お正月の読売新聞に親子を題材にした広告を掲載

祖母から母へ、娘へ受け継ぐ日本の着物の価値観がブランドと共通する

広告反響を直(じか)に感じている正規販売店からの声もあって読売新聞を選択し、毎年お正月に「世代を超えて」がコンセプトの親子を題材にした広告を出しています。広告を通して、パテック フィリップを知らない方にも、商品の芸術的価値やブランド哲学を知っていただきたいと思っています。「ヨミウリ スタイル マガジン」にも出稿しています。こちらは新聞に折り込む形で、対象としている購買層にピンポイントでリーチできるのが魅力です。

ヨミウリ スタイル マガジン 2017年7月23日付

2004年にパテック フィリップ ジャパンを設立した際のブランドの認知率は2%程度でしたが、現在は20%になりました。その割合をさらに高めていきたい。パテック フィリップの時計は、事業の成功など人生の節目を記念して買っていただく場合が多いのです。その際、周囲の方に弊社の時計をしていると認知してもらえることも喜びにつながります。商品やブランドについて知る人が増えることも、商品を買っていただくことと同様にブランドの価値を高める重要な手段だと思っています。

パテック フィリップの歴史

元ポーランド将校とポーランド移民の時計師が1839年にスイス・ジュネーブに設立。その後、フランス人時計技術者が経営に加わり、51年に現在の社名に。その時計は、英国のビクトリア女王や音楽家のワーグナーらにも愛されてきた。1932年、スターン家に経営権が移り、現在まで続いている。2009年から、ジュネーブ州定義の製造基準をさらに厳格にした同社独自の品質基準を満たした時計に「パテック フィリップ・シール」の刻印を始めた。

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