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ふるさと納税を自治体が最大限活用するには ── 仕掛け人インタビュー

日本最大級のサイト運営者が語る
地域を元気にするふるさと納税とは

  • ◆ 空き家活用のユニークな返礼品とは
  • ◆ 制度の趣旨を守るためのサイト掲載基準
  • ◆ 広報だけでは希望通りのPRはできない

株式会社トラストバンク 代表取締役 須永 珠代氏

趣旨を履き違えたままでは効果は出ない

「当初ふるさと納税のお礼の品は、インターネット通販の食品部門と同じように、肉、米、カニが人気でしたが、地元の工芸品とか、小さな会社で作っている雑貨など日用品カテゴリーの人気も高まっていますね。おもしろいところでは、空き家になっている自宅の管理というお礼の品を出している自治体もあります。家が劣化しないように、定期的に人を出して、家の空気を入れ替えたり、掃除をしてもらったりするのです」

最近の返礼品の傾向について、ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」(https://www.furusato-tax.jp/)を企画・運営するトラストバンク(東京都渋谷区)の代表取締役・須永珠代さんはこう説明する。

同社の設立は2012年4月で、サイトの開設が同年9月。当時、同様のサイトはほとんどなく、同サイトの開設で寄付者の利便性が一挙に向上。08年の制度施行以来、100億円ほどの規模で推移していた受入額は、同サイトのおかげで14年度に前年度の約2.6倍、約388億円にまで拡大した。いわば人気の旗振り役だ。ちなみに15年度は、控除上限額や手続き方法の拡充などの制度改正があり、さらに約4倍の約1653億円にまで増えている。

そもそも会社設立の趣旨が、「ICTを通じて地域とシニアを元気にする」。その一手段としてふるさと納税に着目し、全国の情報をまとめたサイトを立ち上げた。それだけに返礼品や寄付金額だけが目立ってしまっている現在のふるさと納税のあり方には、疑問を持つ。

転売がされやすい白物家電の返礼品はサイトに掲載しないなど、自社の理念に合った掲載基準を設けており、さらに今後は、換金性が著しく高いもの、返礼にかかる費用が寄付金の概ね半分を超える場合についても掲載を見合わせる予定だ。

「ヒト・モノ・お金・情報を循環させ、地域を元気にすることができる一つのツールがふるさと納税だと思います。残念なことに、最近では寄付を集めるために還元率を上げてしまう自治体も一部あります。本末転倒です。本来の趣旨を履き違えたまま広告を出しても、地域が抱える課題解決にはつながらなくなってしまうと思います」

ふるさとチョイス ▶ https://www.furusato-tax.jp/

「ふるさとチョイス」では、地域を元気にするという制度の趣旨を大切にしたいとの考えから、返礼品に対する掲載基準を設けている。

広報と新聞広告PRの両輪で

「ふるさとチョイスcafé」東京・有楽町に2016年7月オープン。ふるさと納税の紹介・説明のほか、返礼品の展示や軽食の提供などを行い、ふるさとと都心を結んでいる。

そうした上で、新聞広告の効果的な出し方については、こうアドバイスする。

「広報との両輪で、より効果が発揮できるのではないでしょうか。たとえば『全国初』といったように、広報にトピック的な要素が含まれていると、マスコミに取り上げられやすいですよね。費用はかかりませんし、第三者の客観的な評価なので、信頼性も高いです。ただし、希望するようなPRはできません。そこの部分は広告でPRするのです。せっかく大切なお金をかけるのですから、最大限に効果が出る方策を考えていただきたいです」

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2016年手続き締め切り直前、12月27日付の読売新聞東京本社版朝刊で15段広告を掲載

同時期にテレビCMも放映し、12月31日までに寄付金の支払い完了が必要なことを告知した。

「ふるさとチョイスアワード」で地域活性に寄与する自治体を表彰

とかく返礼品ばかりが注目されがちなふるさと納税。実際に、ふるさと納税によって地域にどんな好影響がもたらされているか、寄付金の具体的な使い道などを知ってもらう目的で、トラストバンクでは2014年から「ふるさとチョイスアワード」(https://www.furusato-tax.jp/feature/award/2017/)と題し、地域活性化に寄与している自治体を表彰している。

3回目にあたる16年は、初のリアルイベントとして寄付者による投票を実施。60を超える自治体エントリーの中から、民間主導で「まちを売る」チームを作り上げる「きたかみチョイス」を立ち上げた岩手県北上市が大賞に選ばれた。

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