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読売新聞 海外駐在員リポート

from Asia

“アナログ”を逆手に取った「IKEA」のプロモーション

スマホアプリで検索、購入という消費行動が市民権を得た今、紙のカタログなんて…と思いきや、これを逆手に取ったのがIKEAシンガポール。同社の年間カタログは世界共通だが、アジアでは例年、発行時に独自の仕掛けを行ってきた。

今年のテーマは“Human Catalogue(人間カタログ)”。起用したのは世界記憶力選手権で金メダルの獲得経験がある23歳のヤンジャ・ウィンターソウルさん。1週間で新カタログ(328ページ)の全商品を暗記するというチャレンジだ(ただし値段は除く)。8月下旬、カタログ内容を正確に諳(そら)んじる彼女のYouTube動画アップと合わせ、Facebook Liveでのイベント実施を発表。生放送で質問を受け付け、彼女が正解できなかった質問の投稿者にギフト券を贈呈するものだった。

9月6日午後4時から約1時間行われたこの挑戦、終了時のLive動画再生が約1.8万回、既出のYouTube動画再生は約4万回に伸びた。これはIKEAシンガポールの元々のリーチ(FBフォロワー数:約1.5万、YouTubeチャンネル登録者数:約1.2万)を超える広がりで、SNSでの拡散に成功したと言える。なお、気になる挑戦の結果は、18問中、不正解は3問。しかし、いずれも際どい判定で、彼女の記憶力は十分に証明された。

紙のカタログ、さらに「人間の頭脳」という究極のアナログツールの特性を最大限に生かしてSNSと掛け合わせた拡散型プロモーションは、自社チャネル以上のリーチを獲得し、視聴者、そして挑戦者にとっても文字通り記憶に残るものになったのではないだろうか。

杉崎雄介 バンコク駐在

IKEAはバンコク郊外にも巨大な店舗を構えており、商品は世界共通で安心感があります。買い物途中に一息、スウェーデン名物のミートボールを食すと予想外のチリソース味。巧みなローカライズ戦略に面くらいました。

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