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企画は現場に聞け

神戸の小学生が東北の被災地を訪問
3年目を迎えた新聞社企画

「未来へ紡ぐリレープロジェクト」

大和リース本社 広報販促室販促課課長 大出明弘 氏(写真左)
読売新聞大阪本社 広告局広告第一部第二課 田口信嗣(写真右)

2014年に始まった阪神大震災と東日本大震災の両被災地の子どもたちが交流する「未来へ紡ぐリレープロジェクト」が3年目を迎えた。応急仮設住宅の建設をはじめとして、事業を通じて被災地の復興に貢献する大和リースに継続した支援をいただいている。初回から担当する大和リース本社広報販促室販促課課長の大出明弘さんと、本企画を立案した読売新聞大阪本社の田口信嗣に企画を振り返ってもらった。

2016年9月1日 朝刊(大阪本社版)
神戸・阪神間の子どもたちが東北の被災地を訪問・交流し、防災の必要性や復興への希望を次代に紡いでいく、阪神大震災20年を機に立ち上げたプロジェクト

田口 阪神大震災20年の節目に新聞社の公的使命を果たそうとスタートした企画です。きっかけは、東日本大震災の被災地から関西に避難した高校生が、水泳部だったという話をクラスでしたら、それなら津波のとき泳いだらよかったやんと言われ、ショックで登校拒否になったという記事を新聞で読んだことです。被災地を知らないことが、悪意はなくても傷つける発言になったと感じ、交流企画を考えました。

プロジェクトに共感

大出 当社は大和ハウスグループの一員として、建築、リース、商業施設、都市緑化など幅広い事業を展開しています。災害時の応急仮設住宅の建設については、プレハブ建築メーカーとして取り組んでおり、阪神・淡路大震災では1万4742戸、東日本大震災では1万1051戸の応急仮設住宅を大和ハウスグループで建設しました。4月に発生した熊本地震でも応急仮設住宅や仮設庁舎などの建設に取り組んでいます。

大和ハウスグループは、創業者の石橋信夫から「公の精神」という事業理念を受け継いでいます。それは、何をやったら儲かるかではなく、これから先、多くの人の役に立ち、喜んでもらえるような事業や商品を生み出すという理念です。阪神と東北、二つの被災地の子どもたちに、学びと交流の場を提供し、震災復興と防災のメッセージを発信するというプロジェクトの内容は、未来を担う子どもたちや復興支援に役立つ企画であると共感しました。

田口 本企画に掲載される広告のデザインに込めた意図について教えてください。

大出 初年度は、現場で震災復興に取り組んでいる社員の協力を得て広告を作成しました。被災地の皆様と共に、力をあわせて復興に向かって前進するというメッセージを発信でき、現場のモチベーション向上にもつながったと思います。応急仮設住宅の建設に必要な部材の製造・整備・物流などを担う工場・デポ部門からは、「私たちの思いを伝えてもらい誇りが持てた」と喜ばれました。2年目からは、プロジェクトとリンクして、未来を担う子どもたちに震災復興と防災の想いをつなげることの大切さを伝えるメッセージ広告として作成しています。

参加した小学生も成長

田口 被災地訪問にも来ていただきました。

大出 当社も施設の建設を担当した福島県立ふたば未来学園高等学校を訪問したのですが、小学生と交流した社会起業部の生徒が故郷の復興に尽くしたいという真摯(しんし)な思いを語る姿に感動しました。こうした出会いは、訪問した小学生が大きく変わる契機になると確信しました。

田口 おっしゃる通りで、参加した保護者の方から、交流参加後、子どもが積極的になった、急に勉強するようになったなど、感謝の手紙をもらっています。

大出 阪神にしても東日本にしても、震災があると、もっとこうすれば良かったと考えることが多くあると思います。災害がなければ考えなかったことです。

現場のリアリティーの中で、そうしたことを学び、何を実行すればいいか考えることが大切で、子どもたちは、そこを感得してくれたのだと思います。

被災地を訪れる子どもたち (左:2014年、右:2015年)

社会にとって有益なメッセージ

大出 当社は企業や官公庁など、B2Bのビジネスを中心としており、一般消費者向けの広告は、そう多くは実施していません。ただし、社会やステークホルダーに対して、大和リースが貢献できること、有益な商品やサービスについては、今後も機会をみて広く発信していきたいと考えています。今回のプロジェクトのように、被災地の復興や防災など、社会や次の世代に向けて有益なメッセージを発信し、共感できるような企画については、支援し、共に取り組みたいと思います。

ほかに、2014年12月6日~7日、阪神大震災20年目を迎える神戸に宮古市立第二中学校生徒10人を招き、神戸学院大生と交流。人と防災未来センター、神戸市長田区、理化学研究所スパコン「京」見学。2015年2月15日、総括フォーラム開催(読売新聞大阪本社、宮古市を訪問した子どもたちが現状報告)

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