本離れは確かに進んでいる。しかし中高年層には本回帰のきざしが。
いままでみられなかった形のベストセラーも出現し、新たな若年読者を獲得している。
出版界に関わる取次、書店、ジャーナリストのみなさんに、刻々と変化する読者像について語っていただいた。
2006年の新刊点数は、7万7722点。この膨大な数の書籍から、自分が本当に読みたい本を選ぶことはかなり難しい作業である。
読売新聞社は、昨年10月14、15日に、「読書」に関する全国世論調査(*) を行なった。
この調査によれば、「本を読まなかった人」の割合は、ほぼ半数を占め、20代でその傾向は顕著となり、過去最多の結果となった。若い世代の「本離れ」が確実に進行していた。しかし、中高年層の動向に目を向けると、「読まなかった」人の割合は、前年に比べ50代(49%)で6ポイント、60代(51%)では10ポイントも減っており、世代によっては「本回帰」の傾向も見える。
そしてベストセラーのデータを見れば、本離れの20代が支持するケータイ小説(携帯で読む小説を書籍化したもの)が、文芸書のランキング上位のほぼ半数をここ数ヶ月常に占めていた。
全体として本は読まれなくなったが、再び本を読み出した人々がいる。そして若い世代に支持されている本も確実にある。
では、いま、本を買う読者とは? 膨大な数の書籍の中から、一冊の本の何に反応したのか? その動向を捉えたデータから、出版業界に様々な立場で関わる人々に、現在の読者の姿を分析していただいた。
出版取次の書籍部アシスタントマネージャーは、ネット発書籍の初速の勢いから、大型書店の店長はロングセラーの動向から、メディア批評誌の編集長はケータイ小説、新書ブームを支える「話題性」の意味を探ることによって、読者の姿を浮き彫りにしていく。データから見える、現在の読者の姿とは?
(*)対象者=全国の有権者3000人 実施方法=戸別訪問面接聴取法 有効回収率=1768人(回収率58.9%) |
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